活動地スーダンでデモが激化中
2022/7/4 03:19
ファンディング本ページでも少しお話ししましたが、スーダンでは長く紛争や政治不安が続いています。
スーダンの2019年人間開発指数は0.507で189カ国中168位、一人当たりのGDPは442USDで189カ国中187位です。
貧困が食糧不足や資源不足という形で市民生活に直接影響していた背景もあり、2018年12月以降から独裁政治に反対し、民主化を求める市民によるデモ活動が発生し、2019年4月に前大統領の失脚を招きました。
その後、民政移管に向けた軍事評議会と市民代表組織の合意が結ばれ、民主化が進められていたのですが、2021年10月に軍事クーデターが発生し、民主化を先導していた首相が辞任し、事実上は軍事的な独裁政府に戻ってしまいました。
以降、毎週民主化を求めるデモが続いており、軍事クーデター後のデモで100名以上が命を失っています。軍隊や警察は、市民に対して催涙ガスや放水、実弾を用いることもあります。市民は路上でタイヤを燃やしたりブロックを積み上げ、軍隊や警察の侵入を防いで抗議に向かいます。人々が集まることを阻止するため、大規模なデモが予定されている日は、インターネットや電話通信が切断されます。
6月30日に大規模なデモが発生し、現在も軍隊が主要道路を封鎖するなど、緊張度が高まった状態が続いています。人々は軍隊が政治から立ち退き、民主政府になるまでデモを継続する姿勢を示しています。
スーダンでは日常になってしまった光景ですが、学校が休校になる、活動が制限される、デモに参加し死傷するなど、この数年間の状況が子ども達に与える影響はとても大きなものになっています。
独裁政治が続いていた国における民主化には、いまの子ども達の世代が大きな役割をになっていくと思っています。生活の中で、少しでも子ども達のポジティブな経験が増えることを願っています。
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