爆弾や地雷により障がいをもった子ども達
2022/7/2 01:02
今回のクラウドファンディングは、シリアの子ども達に眼鏡とビタミン剤を届けることを一つの目標としています。これは、私達がこれまでシリアにて特別支援教育における活動を行なってきて、子ども達から集められた要望でした。
一言にシリアといっても、内戦によりその状況は地域によって様々です。私達が活動しているラッカ県は、現在政権下になく自治区という状態になっています。内戦が続く中でも、政権下にある学校や病院は機能しているとのことですが、ラッカ県は放置されたままになってしまっています。
爆弾や地雷により身体の一部を失ったり、負傷したまま治療を受けられずにいた子ども達を、医療機関に繋げられるよう連携を試みてきましたが、受け入れられる病院がなかったり、機能していない状態が続いていました。この状況を重く受け止め、2022年度から地域の医師と協力し、子ども達に医療的な支援を届けることに注力することに決めました。
これまで21名の子ども達の生活や健康状態を、医師の診察を含めアセスメントしてきました。医療設備が破壊されたままで、医師の不足により受けられる治療が限られ、国内の他の地域へ治療を受けにいくことも安全ではありません。すべての子ども達が支援を必要とするなか、まずは保護者のいない子ども達に医療用装具を届けることにしました。
7歳のアハマド君(仮名)は、2017年に爆弾で自分の両親と左脚を失いました。叔父さん夫婦のもとで育てられてきましたが、これまで医療用装具の支援を受けたことはありませんでした。アハマド君は常に寂しそうで、不安で悲しそうな様子が、叔父さん夫婦の気がかりにもなっています。
医師の診療のもと、7月下旬にアハマド君の左脚となる装具が完成する予定です。
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