【クリニック代表メッセージ】ご寄付・シェアご協力のお願い
2020/12/9 17:28
ご寄付や応援をいただいている皆さん、本当にありがとうございます。多くの方々のご支援により、目標の86%を達成できました。ここまで多くのご寄付をいただけたこと、たくさんの応援メッセージやシェアで拡散をしていただけたこと、心より感謝申し上げます。
クラウドファンディングにかける思い
このクラウドファンディングは、普段から活動されているボランティアの皆さんの経済的負担を少しでも減らしたいと思い、立ち上げました。ご存知の方も多いと思いますが、TNRは大変な労力と費用がかかります。
行政などの助成金を利用している方もいらっしゃいますが、一部負担金が発生する、または申請が非常に煩雑なことが多い、さらに助成金も無限に利用できるわけではありません。
ボランティアの多くが活動のために体力的・経済的に圧迫され、中にはご自分の生活を犠牲にしている方も少なくありません。そのため経済面だけでも支援することで負担を減らせれば、ボランティアの方々の活動や生活が楽になると同時に、保護されている猫たちの生活環境や福祉の向上にもつながるでしょう。
TNRにより猫の頭数をコントロールするには、たくさんの猫を手術し、かつ継続的に行う必要があります。TNRを継続的に行うためには、私たちやボランティアだけの力では実現はできません。今回のクラウドファンディングをきっかけに、TNRについてたくさんの人に知っていただき、ご寄付などでご協力いただける方、実際にTNRに参加してくださる方がさらに増えれば良いなと思います。
TNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動を通して地域社会の活性化と発展を
TNRは猫好きの人が猫のために行う活動だと誤解されがちですが、そんなことはありません。TNRをすることは、猫の増加による糞尿やゴミ漁り、治安の悪化などの直接的な問題を解決できます。
間接的にはTNRや地域ねこ活動、保護ねこの活動を通して人と人のつながりがうまれ、地域の活性化やコミュニティの質の向上ができます。TNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動は、地域全体で行わなければいけません。そのため地域に住む人々が猫にまつわる地域の課題を自分ごととしてとらえ、自分たちの地域にとって何が良いのかを話し合い、一緒に進めていくことが必要です。
猫が好きな人、猫が嫌いな人、どちらでもない人、さまざまな人たちが同じ地域で暮らすためには何が良いのか、それぞれ考え方が違う人々が相互の意見を認め合い、ちょうど良い妥協点を見つけて協力し合うことで誰もが住みやすい、心地よい地域に成長できるのではないかと考えます。
それらの過程を通して、地域社会の活性化や公衆衛生もよりよく改善されるでしょう。
近年は動物に関する課題に注目が集まるようになり、たびたび多頭飼育崩壊や虐待に関するニュースが取り上げられるようになりました。これらの事件が起こってしまう背景には、地域の中で孤立している場合が多く、誰にも相談できずに最悪のケースに至ることが多々あります。
もしも地域の中で孤立することなく相談しやすい地域であれば、もっと早い段階で問題を防げたのではないかと思う場面が多くあります。
これは猫に関する問題だけではなく、孤独死などありとあらゆる社会問題に共通する課題だではないでしょうか。それらの問題を解決する一つの方法として、TNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動が選択されると良いなと思います。
クリニックとしての今後の方針
ねことわたしスペイクリニックKOBEは今後、以下を実現できるように運営をしたいと考えています。
ボランティアへの継続的な支援と地域の課題を自分ごとへ
TNR・地域ねこ活動、保護ねこ活動の啓発
TNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動の拠点となる動物病院の運営
飼い猫の避妊・去勢手術の啓発
ボランティアへの継続的な支援と地域の課題を自分ごとへ
TNRを行っているボランティアの数は非常に少なく、一部のボランティアに負担が偏ってしまっています。そのため手術費用を無料または可能な限り低額で提供し、活動するボランティアの方々が今よりも活動しやすくし、あらたに活動に参加してくれるボランティアのかたが参加しやすい環境を実現したいと考えています。
また猫にまつわる地域の課題を自分ごととしてとらえ、誰でもTNRが行えるように捕獲器の貸し出しや捕獲の方法を伝えるなどの活動も積極的に行いたいと考えています。猫にまつわる諸問題が、一部の人が解決すべき課題ではありません。誰もが自分ごととして受け止め、たくさんの人が少し動くだけで、もっとたくさんの命を処分することなく、誰もが住み良い社会の実現ができるでしょう。
TNR・地域ねこ活動、保護ねこ活動の啓発
まだまだTNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動の認知は低く、活動を行う中で地域住民とトラブルになるケースが少なくありません。
市町村区で定められている方法で猫の餌やりを行っていても、活動に対する認知が低いために心ない言葉を聞くボランティアが多くいます。地域ねこ活動をすることで、地域の防犯レベルが向上することや孤立を防ぐなどのメリットがあります。
TNRは猫をリターン(元の場所に戻すこと)を嫌われる方もいらっしゃいますが、猫をもともといた地域に戻すことで、他の地域から新たな猫が来てしまうリスクを下げ、縄張り争いによるトラブルなどさまざまな問題を未然に防ぐことができます。
TNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動は直接的・間接的にさまざまな良い影響を地域へ与える社会的意義の高い活動であるとともに、新たな問題を未然に防ぐメリットがあります。しかしこれらの事実はTNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動の認知が低いために知られていません。今回のクラウドファンディングで指定している重点地域や、今後私たちでサポートしていく地域に対し、積極的にTNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動の啓発を行いたいと考えています。
TNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動の拠点となる動物病院の運営
当医院は現在、避妊・去勢手術の提供がメインですが、今後はTNRや地域ねこ活動、保護ねこ活動の拠点となる医院を目指し獣医療も提供したいと考えています。残念ながら所有者がいないノラ猫に対応できる病院は多くはありません。ボランティアの中には、保護した猫の治療を受けれる病院を見つけるのに苦労される方々も多くいます。
また保護された猫が一時預かりボランティア宅へいくまでに病気や怪我をしていないか調査する検疫期間、病気や怪我をしている場合は処置・治療をしてからボランティア宅へお願いすることが望ましいのですが、現在はそういった体制を提供できていません。
これらの体制を整え、一時預かりボランティアの方の負担を可能な限り少なくし、命のリレーをつなげることが重要だと考えています。
飼い猫の避妊・去勢手術の啓発
特定の地域で猫の頭数が増えすぎる問題は、TNRをするだけでは解決できません。猫にまつわる問題の解決方法は4層のピラミッド構造で考えられます。
終生または長期保護施設(さまざまな理由で譲渡が難しい猫の居場所)
保護活動(レスキュー、シェルター、譲渡活動など)
TNR
飼い猫の避妊去勢手術
現在は主に2に多くのリソースがさかれている状況です。どの活動も猫の頭数が増えすぎる問題解決には重要ですが、猫の頭数が増えてしまう問題を未然に解決することはできません。
1〜3は増えすぎた猫たちに対応する対処療法的な方法で、問題を未然に防ぐためには飼い猫の避妊・去勢手術が重要です。地域で猫が増えてしまう問題の一端は、飼い猫が避妊・去勢手術をされずに遺棄されてしまうことです。
そのため当医院では今後、飼い猫に対する避妊・去勢手術の啓発、手術費用を低額または無料(経済的に難しい方)で提供できる体制を整えたいと考えています。
ご寄付やSNSのシェアで応援をよろしくお願いいたします!
長くなりましたが、最後までご覧いただきありがとうございます!カゾックならびにクリニックでは今回のクラウドファンディングを一時的な支援のための挑戦ではなく、継続的な支援のための体制作りのための一歩と考えています。
そのためには皆さんのご協力なくしては実現できません。少しでも人と猫が共生できる優しい社会の実現に向け、どうかみなさんのご支援をよろしくお願いいたします!
ねことわたしスペイクリニックKOBE 代表 門馬
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