私たちの取り組む課題
日本動物学会は、1878年に設立された日本で最も古い学会の一つです。動物に関する基礎研究と動物科学の普及、発展を目的とする学術団体で、公益社団法人として、研究成果を広く社会に公表し人類の財産とするために様々な事業を実施しています。
所属する会員は、大学や研究所の研究者や学生をはじめ、小・中学校や高等学校の教員など、多様なバックグラウンドを持っています。原生動物から海産動物、魚類、両生類、爬虫類、哺乳類など全ての動物を対象に、生理や行動、動物をとり巻く環境と生態、そして私たち人間との関わり合いまで、非常に広い分野をカバーしており、動物に関する研究に携わる多種多様な人々が情報交換できるという特徴のある学会です。
ここでは、いくつかの活動をご紹介します。
１．若手の育成
動物学会には学生会員も多く、動物学の将来を担う研究者を育てることも動物学会の重要なミッションの一つです。毎年秋に開催される学術集会では、会員の学術講演のみならず、中学校、高等学校等の生物クラブの研究成果を発表するセッションを設け、70を超える中学生、高校生が学術発表を行っています。中学生、高校生の方々に動物学会会員との質疑・討論を経験していただくだけでなく、理科を学ぶ生徒さんや教員の方々も含めたコミュニケーションの場を設け、理科教育の発展に努めています。
２．男女共同参画
男女共同参画に対する活動にも取り組んでいます。男女共同参画委員会を設置し、研究者に体験を紹介していただく懇談会の企画、開催や、一般社団法人男女共同参画学協会連絡会の正式加盟学会として、他の理工学系学協会とも協力し合いながら、男女共同参画に関連したシンポジウムへの参加や女子中高生の関西科学塾や夏の学校（夏学）へのグッズ提供なども行っています。
３．学会活動
・学術集会
全国に会員がいることから、毎年秋に開催される学術集会は、全国に7つある支部（北海道、東北、関東、中部、近畿、中国四国、九州）が交代で主催し、地域ごとの特色も活かしながら、学術発表や一般公開のイベントを開催しています。また、各支部では支部大会や公開講演会も開催されており、会員による発表だけでなく、高校生による発表も多数行われています。
・学術雑誌の刊行
2つの国際学術雑誌、Zoological ScienceとZoological Letters（オープンアクセス誌）を発行し、動物学の魅力ある研究成果の情報発信を行っています。またZoological Scienceには材料とされている動物の学名等で論文を検索することができるデータベース「ZooDiversity Web（ZDW）」も公開しています。
・表彰・研究費助成
動物学会会員を対象とする学会賞、奨励賞、成茂動物科学振興賞、Zoological Science Award・藤井賞、国際会議発表支援川口賞に加えて、会員ではない方も対象とする賞・助成金制度として、茗原眞路子研究奨励助成金、動物学会女性研究者奨励OM賞、動物学教育賞を設けています。
なぜこの課題に取り組むか
日本動物学会は、公益社団法人として、基礎科学と社会への接点を考え、様々な活動を続けています。
会員からの会費はもとより、皆様からのご寄附に支えられて運営が成り立っており、それは学会の継続になくてはならないものです。
若手の活躍の場としての動物学会、男女共同参画への取り組み、動物科学に関する普及活動や教育支援活動にご関心を持っていただき、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
寄付金の使い道
これまで皆さまから頂いたご寄附は、
1．動物学振興のため（動物学振興を目的とした活動に活用）
2．男女共同参画に関する活動
3．学会が必要とする活動全般
に充てさせて頂いております。
1～3のご指定がある場合は、ご寄附の際に『団体へのメッセージ』欄にご記入ください。
ご指定がなければ、3．学会が必要とする活動全般に活用させて頂きます。
