私たちの取り組む課題



世界自然遺産・屋久島の生態系保全において、人里の猫が森林エリアへ流入し野生化する「ノネコ化」の防止は最重要課題です。
しかし、現場では以下の深刻な課題に直面しています。
- 「餌やり禁止」の弊害:区によっては給餌禁止により、猫が餌を求めて森林部へ拡散するリスクが高まっています。
- 医療リソースの限界:面積約500km²の島内に動物病院はわずか1軒しかなく、繁殖スピードに不妊去勢手術(TNR)が追いついていません。
- 過酷な環境と隔離スペース不足:高温多湿な環境により、重度の感染症(猫風邪・真菌症など)が蔓延していますが、ボランティア宅の隔離スペースはすでに限界です。
- 譲渡先の枯渇:島内での里親探しは飽和状態にあります。
このように、ボランティア個人の私財と労力に依存する活動はすでに限界に達しており、島内のリソースだけでは解決が困難な危機的状況にあります。
なぜこの課題に取り組むか



屋久島には多様な固有種が生息しており、その自然環境は世界的な宝です。
しかし現在、島内では適正飼育や終生飼育が徹底されていない環境下で捨て猫も後を絶ちません。過剰繁殖した猫が山間部へ流入して野生化(ノネコ化)し、希少な野生動物を捕食する被害が強く懸念されています。
私たちは、猫を過酷な環境に追い込まず、人里との境界線で食い止める「予防的保全」が不可欠だと考えています。感情論に頼るのではなく、徹底した不妊去勢手術と日々の継続的な見守りによる適正管理(TNRM)を計画的に実施する必要があります。
さらに、人馴れした猫は都市部(東京など)へ空輸・広域譲渡することで過酷な外の環境から卒業させ、確実に不幸な命を減らさなければなりません。
屋久島の豊かな生態系保全と動物福祉を両立させ、人間と猫が持続可能に共生できる「屋久島モデル」を構築するため、私たちは活動を立ち上げました。
支援金の使い道



皆様からいただいた支援金は、以下の活動に大切に活用させていただきます。
- 島外搬送・広域連携費(空輸費):島内の譲渡先不足を補うため、IATA基準の安全なクレートを用いて屋久島空港から羽田空港等へ空輸し、都市部の保護猫カフェや連携団体へ繋ぐための輸送費に充てます。
- TNRM(不妊去勢手術と管理)推進費:現場ボランティアが身銭を切っている不妊去勢手術の自己負担分の補填や、地域猫を適切に管理するためのステーション資材費として活用します。
- 初期医療・高度防疫費:安全な搬送と譲渡を前提とした、ウイルス検査(FeLV/FIV)、ワクチン接種、内外寄生虫駆除、および猫風邪や真菌症の治療費に充てます。
また、当団体は里親様からの医療費等の精算金を「次の一頭」を救う原資として100%再投資する「資金循環モデル」を採用しており、一時的な支援に依存しすぎない持続可能な活動を目指しています。

