事業の目的
―なぜモニュメントを創るのか―
徳島の観光産業の活性化のため、新たに観光客の招致に取り組む必要があります。そのために我々が定めた2つの目標があります。
- 徳島に「行ってみたい」と感じられる新しい観光スポットを創ること。
- 徳島の魅力が視覚的に思い出として残り、共有できるスポットを創ること。
この両方を達成できる施策のひとつとして、観光モニュメントの設置を提案しました。
つまり、モニュメントとともに撮影された写真や映像がSNSなどで共有され、それを見た人が自分も行ってみたいと思える空間を創ることで、徳島の知名度向上やコマーシャルメッセージとして寄与できるのです。
―SNSを意識した施策立案―
近年の急速なSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の普及により、日本人の7割以上が何らかのSNSを使用しています*。特に若い世代に焦点をあてれば、20代は100人中98人、30代でも100人中92人の割合でSNSの利用経験があると言われています*。
さらに別の調査では、SNSを利用する人のうち50.7%が「SNSに写真や動画をアップする」と答えたと伝えています**。
特筆すべきは、これらのSNSに写真や動画をアップする人たちが、その写真や動画のために消費行動を起こす傾向にある点です。グラフに示されているように、SNSへの投稿を目的として旅行したり、食事したりすることは珍しいことではないのです**。
以上のことを踏まえ、新たな観光スポットを創出するにあたって必要な要素は次の2つに集約できるでしょう。
- 視覚的に印象強い「写真を撮りたくなる」スポットであること
- SNSで共有された際に「徳島らしさ」が伝わるスポットであること
この2点を満たす施策のひとつが、「文字型モニュメント」の設置なのです。
*出典:総務省情報通信政策研究所「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
**出典:消費者庁「平成28年度 消費生活に関する意識調査結果報告書―SNSの利用、暮らしの豊かさ、シェアリングエコノミー等に関する調査―」
ここで利用しているデータはすべて本記事執筆時(2019年10月現在)のものです。
―眉山を選んだ理由―
設置場所の選定にあたって、県内の主要観光地を総合的に検討してきました。その中で、設置によって期待される効果とプロジェクトの実現可能性の両面から眉山山頂の公園内展望台に決定しました。
眉山山頂の特長としては、標高を生かした見晴らしの良さ、それによって時季を問わず来訪客がいること、県内主要観光地の中でも数少ない自動車を用いずとも訪れられるスポットであることなどが挙げられます。
また、眉山山頂公園を訪れる人数は年々増加傾向にあり、平成30年度には18万人以上がロープウェイを利用者しています。加えてハイキングコースやドライブルートとして市民・県民に親しまれています。モニュメントが新たなシンボルとなることを期待しています。
―デザインに込めた想い―
モニュメントは、円形オブジェ内にアルファベットで設置場所となる「BIZAN」を模したデザインとしました。
背景となる徳島市市街が写真に収まるよう、モニュメントに枠を設け、フォトスポットとしての価値を高めています。
また、「BIZAN」の文字型モニュメントを中央に据えることで、撮影された写真・映像が各種SNSにおいて、「眉山」というキーワードで視覚的に捉えやすくなることを期待しています。
これまでの活動
プロジェクトのWEBサイト立ち上げ
我々の活動および理念をよりたくさんの方々に知ってもらおうと、WEBサイトとSNSの運用を開始しました。WEBサイト制作について特に見識があったわけではないですが、書籍やネットを活用した独学によって何とか完成に至りました。
- WEBサイト : https://tokushimamonument.com/home.html
- Facebook : https://www.facebook.com/tokushimamonument/
- Twitter : @tokushimamonu
- Instagram : tokushimamonument
文字型モニュメント アイデアコンクール
(7月1日~8月31日)
徳島に設置するモニュメントについて興味を抱いてもらうこと、さらには広くアイデアを集めてることを目的として、WEB上でアイデアコンクールを実施しました。およそ2カ月間にわたって募集した結果、予想を上回る50件近い応募をいただきました。
コンクールの結果や応募作品は以下のURLからご覧いただけます!
→ https://tokushimamonument.com/contest/works.html
徳島ひょうたん島水都祭2019
(7月12日~14日)
本プロジェクトの運営に必要な資金を調達すること、本プロジェクトに対する認知度を向上させることを目的とし、藍場浜公園で開催された「徳島ひょうたん島水都祭2019」に出店しました。6種のフレーバーを揃えた新触感のスノーアイス、鳴門の渦潮を連想させるトルネードウインナーを販売しましたが、あいにくの悪天候と我々の経験不足が影響し、目標としていた売上には届きませんでした。しかし、実行委員会の方々やご来店いただいた老若男女の皆様に温かいお声掛けをいただき、本プロジェクトのPRには一定の成果があげられたのではないかと考えています。
徳島市阿波踊り2019出店
(8月12日~13日)
ひょうたん島水都祭に引き続き、資金集めとプロジェクトのPRを目的として、徳島の1年で最も盛り上がるイベントである阿波踊りに出店しました。新町川沿いの一等地をお借りし、スノーアイスとトルネードウインナーを販売し、大盛況をいただきました。多くの人にプロジェクトを知っていただく機会になったのではないでしょうか。
しかしまたしても天気の神に見放され、後半2日間は台風により阿波踊り自体の中止が決定し、我々も中止を余儀なくされました。
毎度我々の活動をご支援してくださっている方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
アクア・チッタフェスタ2019出展・出店
(11月16日~17日)
徳島市万代中央ふ頭で開催されるイベント「アクア・チッタフェスタ2019」に出展&出店しました。
日本各地の「文字型モニュメント」を紹介するパネルを制作・設置し、来場された方々にPRしました。老若男女問わず多くの方が足を止めて見いてくださって感激しました。
「徳島にもこういうのあったらいいよね」という声を、現実のものに変えていくため、今後の取り組みに気合が入りました。
一方、食品販売では、トルネードウインナーに加え、フライドポテトを販売しました。
事業の必要経費
*モニュメントの設計および制作については、徳島県名西郡の株式会社アシスト様にご協力いただいております。
モニュメント材料費・制作費
約240万円
モニュメント制作工事費
約30万円
その他諸経費
約30万円
総計
約300万円