私たちの取り組む課題
パーキンソン病は、脳の異常で運動障害が生じる難病で、日本で20万人以上、世界で600万人以上の罹患者が存在し、世界の高齢化と共に増加している病です。しかし疾病進行を遅らせる事のできる薬剤はまだなく、医療現場だけでは解決できないヘルスケアに関する課題も存在します。例えば、宣告日を境に当事者も介護者も、病気で本来の生き方を失い、明日の希望すら見つからない現実。超高齢化社会の日本では、介護者が不足しており、老老介護の現実の中で、当事者の苦悩は介護者の苦悩となり、病によって当事者も介護者も心身ともに社会的孤立にたたされている現実があります。
なぜこの課題に取り組むか
パーキンソン病当事者や介護者の方が、再び社会と交わる様々な場所を作り、社会的孤立を少しずつ減っていくこと、
病をきっかけに途切れた社会・コミュニティーとの糸を再び一つずつ繋ぐ役になりたいと思っています。
現在、パーキンソン病に関する多くの治療剤開発研究が行われているものの、疾病の進行を遅らすことのできる薬剤はまだ存在しません。
また、同時に新しい治療アプローチの検討が熱心に行われていますが、
当事者の方々を取り巻く今の社会には、治療剤の開発研究だけでは解決することのできないヘルスケアに関する様々な課題が存在しています。
素晴らしい当事者団体の活動も、病気の進行とともに止まってしまう現実。
宣告の日からずっと抱える明日への不安と孤独。
設立のきっかけになった2019年にスタートしたyoutubeチャンネルと、
動画制作過程で出会った当事者の方々と話をする中で、
彼らの夢を一緒に叶えたいと思い、パーキンソン病当事者とともにNPOを設立しました。
NPO法人の名前は「てんびん」と付けました。
てんびんのように、いつの日にか、右のはかり(ケアする人)と左のはかり(ケアされる人)が均等で 、区別や病や障害への偏見のない社会をつくりたいという思いがあります。
彼らが理想とする社会は、当事者だけの力では完成しません。今はまだ病に関わりのないあなたの力が必要です。
寄付金の使い道
超高齢化社会の日本では「病気の宣告を受けてから、どうしたら豊かに生きられるのか?」という課題は、誰もが当事者や介護者の立場で直面する可能性の高い問題です。
将来一人でも多くの方が、病による人生の暗闇に迷わないよう、色々なアート的手法を使って、大人から子供まで、パーキンソン病当事者と共に、
楽しく老いの未来社会を想像する事で、子供達は違いを認識し助け合う心を育み、大人は企業や組織において、障害や病を抱えた仲間との向き合い方を学ぶ事を目的とします。
現在は、2023年にスペインバルセロナにて開催される「world Parkinson congress」での発表に向けて、 以下の4つの活動を進めています。
当事者の方や介護者の方だけではなく、今はまだ病に関りのない皆さんと共に行う私たちの活動が、
パーキンソン病と懸命に戦いながら、活動を続ける世界中の当事者団体の希望と支援になる、そう信じています。
医療産業都市・神戸から発信する新たな社会貢献のカタチを知っていただきたいと思っています。
1.子供たちが、楽しく、そして偏見なく、老いの病パーキンソン病を理解してほしい。「てんびん人形劇」の継続的運営
2.自分たちの強みやワクワクを思い出し、新しい夢に向かってほしい。 当事者と介護者支援プロジェクト「いろどり」のプログラム運営
3.途切れていたコミニュケーションの糸が再び繋がる。辛いリハビリが楽しくなる。breath art 製作
4.パーキンソン病を通じて深まった夫婦の絆。世界中の当事者と介護者にエールを与えたい 「&ever blue」映画製作