私たちの取り組む課題
視覚障害のある方をはじめ、既存の福祉枠組みや社会のなかで「自分らしくいられる居場所」を見出しにくい方々が少なくありません。視覚に頼る表現や情報が多い現代社会において、当事者が主体的に参加し、表現を楽しむ機会やコミュニティの場は未だ限られているのが現状です。
なぜこの課題に取り組むか
私は視覚障害者のガイドヘルパーとして活動する傍ら、難病である網膜色素変性症によって少しずつ視力を失っていく妻と共に歩んできました。ある日、「自分の服の色や柄さえ分からなくなってしまった」と寂しそうにこぼす妻の姿に胸を痛め、それから一番身近な家族として何かできることはないかと模索し続けました。
そしてたどり着いたのが、植物のもつ季節感、豊かな香りや布の手触り、染料の温度など、視覚以外の感覚を使って表現できる草木染の体験でした。一緒に行ったとき、妻が久しぶりに目を輝かせて楽しむ姿を見て、私はあることに気が付きました。見えなくなることへの不安や孤独、葛藤を癒すのは、ありのままの自分でいられて、自分を表現できる「居場所」の存在なのかもしれないと。
現在の社会では、視覚障害のある方が主体的に参加し、他者と温かくつながり合えるコミュニティがまだ多くありません。私たちがこの活動に取り組むのは、見えにくさによる生きずらさを抱える方々へ、誰もが自分らしくいられる安心の場を届けたいからです。創作を通じた心の交流を入口として、障害の有無に関わらずお互いを理解し合える、そんな優しい社会の実現を願っています。
支援金の使い道
ご寄付いただいた支援金は、以下の活動資金として大切に活用させていただきます。
- ワークショップ開催における材料費(ハーブなど、香りで感じられる植物染料素材、生地、安全な機材等)
- 視覚障害当事者が安心して参加するためのサポート体制づくり(サポートスタッフの充実・会場費等)
- 参加費の負担軽減および多様な地域での出張ワークショップ運営費

