私たちの取り組む課題
奉仕者の減少、暑さの対策、運営費の確保
コロナ禍での中止期間を経て昨年4年ぶりに祭典が再開されました。祭典の規模縮小だけではなく祭典組織の仕組みも変化が起き、縦割りだった組織が一つになりました。昨年このような変化が起きた中で、後世に残せる形を模索しながらの活動となっています。
街並みの風景の写真は普段の下田です。近くにはスーパーや書店、玩具店や飲食店も多くありますが、写真の「大横町通り」は中心地でありながら人通り少なく、閉店した商店もあり寂しさを感じます。
そんな中でも「下田八幡神社例大祭」の祭典期間中は下田の町に活気が溢れ、町が活き活きとした雰囲気に包まれます。あちこちで聞こえる三味線や笛、太鼓の音、多くの人が行きかう姿など普段と異なる下田になります。
8月という一年の中で暑い時期の開催ですが、下田が最も熱く活気のある2日間になります。
市内人口の減少、地域の超高齢化、(2022年統計で43.2%)少子化が進み、市内に4校あった中学校も統合され1校になりました。若者の地元離れも進み、子供の頃は参加していたけど、進学後や上京後は祭りから離れてしまうという現実が突きつけられ奉仕者の減少に現れています。近隣地域の祭典も縮小や神事のみに変更するなどの大きな変化が訪れている中、下田八幡神社例大祭も例外なく変化がおきました。
このようなことが全国の各地でも同じように起きており、「奉仕者の減少、暑さ、運営費の確保」が理由で開催ができなくなってしまった地域が続出しているなかで、この400年続く下田の伝統を保護できるようにご協力をお願いいたします。
なぜこの課題に取り組むか
誰でも楽しめる祭典。今の形を1年でも長く残していきたい・・・
「約400年前から続く歴史ある祭典を残すためにできることをしたい。」初めの思いはここからでした。
子供の頃から当たり前だったことがコロナ禍によって中止になり、祭典の開催がなくなることへの恐怖や不安などを痛感しました。
「市外や県外にいる下田出身者も祭りがあるからお盆に帰省する。夏休みで観光で訪れている方たちにも参加していただける。そんな【下田八幡神社例大祭】をいつまでも残していきたいという想い」から取り組むことを決めました。
下田八幡神社例大祭は祭典執行部、御神輿委員、若者執行部と3つに組織が分かれておりました。それぞれが独自の運営を行っており、私たち若者執行部も市内外の各企業様の協力を得て、広告費用を(広告:市内に配布する順路図に各企業様デザインの広告を掲載)いただく形で運営費を賄っておりました。コロナ禍が明けてからは規模の見直し祭典運営組織の再編成などの改革が行われ、祭典運営費の確保、奉仕者の減少の中でどのように伝統継承していくかの検討を重ねた結果、祭典執行部、御神輿委員、若者執行部の組織を1つにすることになりました。
祭典運営組織の再編成にともない運営費用も1つになりました。これまで若者執行部だけでおよそ1000万円のご寄付、広告費で運営を行っておりました。
昨年は3つの部門合計で1000万に満たない中での祭典運営となりました。
毎年のように更新する最高気温、奉仕者の減少による担い手不足もあり一人一人にかかる負担も大きくなっております。
運営費の確保の為に、備品(襷、供奉道具に付ける飾り物など)の再利用や必要経費を精査し削減すること、準備期間に行う会議は費用のかからない場所を利用するなど経費のかからないように日ごろの活動を行っています。
何度も会議を重ね模索しておりますが、現状、祭典を運営していくための費用が足りない状況です。
令和6年の若者執行部は25名で運営していますが、来年、その半数近くが若者組織を卒業していきます。新たに組織に加わる人数よりも先の組織に進む人数の方が多いのが現状です。また若者執行部が執行する供奉道具。その供奉道具奉仕者の人数も20年前は350人ほどでしたが今年の統計で170名(事前の見込み数)ほどになっており、およそ半数となっています。
このことから祭典全体の人数自体も減少していくことは明白になっています。
「奉仕者人数・暑さ・運営費の確保」という課題はありますが、下田八幡神社例大祭を現在のできる限りの形で残すことで、伝統の継承、地域の活性化、地域の人に楽しんでもらえるのではないかと考えています。
その中の手段のひとつとして、新たにSNS(Instagram、Facebook)での投稿を始めました。
SNSで情報を得ることが主流となっているこの時代だからこそ、下田で続いている約400年の歴史と他にはない御神輿、供奉道具、太鼓台を『全国の方に知ってもらいたい!』という想いも持って今後も活動していきますのでどうぞよろしくお願いします。
寄付金の使い道
祭典運営費として利用します
・祭典奉仕者の熱中症対策費として利用します。
真夏の祭典ということで熱中症対策は重要です。およそ30分ごとの給水や休憩を挟みながら各巡幸を行い特に暑くなる時間帯は巡幸を停止します。
ご寄付の利用については主に水分、ミネラル、塩分補給が行える飲食物に利用します。奉仕者の人数は太鼓台と供奉道具奉仕者で約500人、御神輿奉仕者は約300人、子供神輿、その他各区の役員で約100人、合計約900人ほどの奉仕者数になります。飲食以外にも今年は救護体制を強化する為、その費用や体を冷やせるグッズの購入などにも役立てたいと考えています。
・太鼓台(山車)巡行中のお菓子まきの費用として利用します。
昨年から暑さ対策の一環として日中に長時間の休憩をとるようにしています。その休憩中の催しとしてお菓子まきを行います。
お菓子まきは参加している子供、奉仕者、観覧の方も参加でき、「誰でも楽しめるように」と令和5年より始めました。昨年、初の開催でしたが子供たちの喜ぶ声や表情が印象的で今年も開催を計画しています。