私たちの取り組む課題
私たちの暮らす山梨県北杜市は、八ヶ岳・南アルプスの山々に囲まれ、移住ランキング全国1位にもなったこともある、生活環境も人も魅力あふれるまちです。
そんな北杜市は、晴天率の高さもあり、今や県内随一の太陽光パネルのまちと化しています。市内の地上設置型太陽光発電設備の導入件数は実に2000件を超え、山林・農地・住宅地等、規模や場所を問わず乱立し、日常目にする風景はすっかり変わってしまいました。
景観だけの問題ではなく、森林伐採や土地改変を伴う事業では保水力が低下し、土砂災害が懸念されます。また、住宅の直近にパネルが設置される例は後を断たず、自宅の3方向をパネルに囲まれた例や、盛り土した設備に囲まれたことで雨が住宅に浸水、全戸が転居を余儀なくされたエリアもあります。
市内の問題の多く(約97%)は、分割案件と呼ばれ、大規模事業を意図的に小規模に分割することで様々な制約から逃れているものです。多くの事業者は投資目的で市外県外から参入し、地域のことを顧みず、長期の事業に対する責任意識も薄い場合がほとんどです。小規模でも集まれば 実質メガソーラーであり、分割案件を放置して野放図な設置を許せば、自然環境・生活環境への悪影響は計り知れません。現にパネル火災、ぼや、飛来事故、土砂流出、浸水、気温上昇等が身近なところで起きていますが、問題のある設置は増えるばかりです。
そこで2021年6月、北杜市内で個別の問題案件に取り組んでいる個人・グループが集結し、「太陽光パネルの乱立から里山を守る北杜連絡会」を結成しました。各々が個別案件に取り組みつつ、緩やかな連合体として市への条例改正を働きかけ、具体的な問題の解消、改善を目的として活動しています。また、「全国再エネ問題連絡会」にも参加し、全国の仲間とも連携して活動しています。
なぜこの課題に取り組むか
北杜市では太陽光発電事業にあたり、なぜか事業者の権利ばかりが優先的に守られ、地域住民の安心安全が置き去りにされています。
許可制の市太陽光条例が2019年に施行されましたが、条例施行後も様々な問題は解決することなく、全件許可が続いています。例えば「説明会を義務化してほしい」「住民の声を聞く機会を」「危険なエリアへの設置は再考を」「技術基準を満たしたものを」と市民がどんなに声を上げても聞こうとしない市の姿勢を、何とか変えたいのです。
私たちは太陽光発電や再エネそのものに異議を唱えているのではなく、住民がごく当たり前に安心安全に暮らす権利がないがしろにされていることや、住民の声を聞こうとしない市の姿勢に大きな疑問を感じ、市との対話を通じ、条例改正等によって具体的に問題解決をしたいと考えています。
寄付金の使い道
主に北杜市民に問題の周知を図るため、チラシを作成しました。
チラシのPDFはこちらからダウンロードできます
このチラシを北杜市全世帯(2万1千世帯)に配布するための経費(印刷代と折込費用)にご協力いただきたく思っています。B4両面カラー印刷代(2万1千枚分約10万円)と、折込費用(1枚4円〜5円×20,000件=8〜10万円)の合計約20万円を集めることが目標です。
チラシで取り上げているのは北杜市の問題ですが、実はこれらの問題は全国で共通する問題と認識しています。このチラシをできるだけ多くの方に見ていただき、まずは現状を知ってもらうことが問題解決への第一歩と考えています。ご賛同いただけましたら幸いです。
【加筆】当初のチラシ費用については、多くの方のご支援により充足することができました。本当にありがとうございます。以降の寄付金は、会議室代、情報開示請求等有効に使わせていただきます。