私たちの取り組む課題
LGBTIであるというのは、その人の生まれ持ったかけがえのないひとつの性質に過ぎません。でもそのせいで刑務所に入れられてしまう国があります。ウガンダでは、新聞などのメディアにアウティング(LGBTIとばらされること)されて、逮捕される危険がある人々がいます。その人たちは本名と写真が出てしまったので二度とウガンダには戻ることはできません。LGBTI難民は、ウガンダ、ブルンジ、コンゴ、ルワンダ、エチオピア、タンザニア、スーダン、ソマリアなどから逃れ、ケニアの首都ナイロビにあるUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に他の国に逃れるために難民登録に来るのです。
私たちはそのようなLGBTIの人たちを支えています。彼ら彼女らはナイロビで受け入れてくれる国を待つ間、国籍がないので仕事に就くことができず、経済的に困窮せざるを得ません。根強い偏見のために貸家を追い出されてホームレスになることもあります。行き所がなくなるとカクマ難民キャンプに送られます。しかしそこでも他の難民からのLGBTIへの暴力がひどく、UNHCRはナイロビにLGBTIを戻すようになりました。
つまり、ナイロビにたどり着く→経済的困窮でホームレス→カクマ難民キャンプ→暴力を受ける→危険なのでナイロビに戻される
という悪循環が起こっています。彼ら彼女らに安全な場所と食料の支援が必要です。
また、UNHCRが委託する病院では対応できない病気を抱える人もいます。可能なかぎり受診につながるようサポートをしています
なぜこの課題に取り組むか
日本は今まで一人もLGBTI難民を受け入れていません。カナダ、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、イギリス、スウェーデン、アイスランド、フランスは、LGBTI難民を毎年受け入れています。ベルギー、オランダも自国にたどり着いたLGBTI難民を受け入れました。アジアでも最近、韓国でウガンダ人レズビアンが、ドバイ経由で入国し難民申請しました。しかし、そのような幸運をつかむことができないほとんどのLGBTI難民は、アフリカの中で唯一、LGBTI難民として登録できるケニアのUNHCRに逃れてきて、第三国定住を待っています。でもケニアにも同性愛者を罰する法律があるのです。
もし将来、日本がLGBTI難民を受け入れるとしたら、UNHCR経由で第三国定住という形で受け入れるでしょう。難民の中で圧倒的に多いのはウガンダ人、ブルンジ人などです。ウガンダではLGBTIの逮捕率が高いのです。
現在、LGBTI難民を受け入れていない日本の私たちができることは、欧米に第三国定住できるまでの間の経済支援です。
でもいつか、日本もLGBTI難民を受け入れるようになって欲しいと願っています。
寄付金の使い道
ナイロビで暮らすLGBTI難民への家賃、食費、医療費、UNHCRへの交通費の支援など、安全に暮らすための支援が必要です。
例えばカクマ難民キャンプから避難してきた210人のLGBTI難民に長袖の服を支援しました
カクマキャンプではLGBTI難民のための鶏小屋を運営しています。エサ代などを支援しています。
卵はレズビアンの子供たち、HIV+の方たちを優先にして配っています。