
事業の目的
災害時、精神障害・発達障害のある人は、避難や支援につながる手前で「困りごとが見えにくい」「配慮が届きにくい」状況に置かれがちです。私たちポルケは、当事者の経験に根ざした知見を起点に、地域の防災を「だれも取り残さない」形へと更新するため、普及(学び合い・教材提供)と提言(制度・運用の改善)を一体で進めます。
具体的には、国立精神・神経医療研究センターと協働してきた当事者主導型研究「DIARYプロジェクト」を基盤に、被災経験のある当事者・支援者への調査を踏まえて作成された当事者用/支援者用のチェックリスト(β版)や、精神障害分野のインクルーシブ防災推進に向けた提言事項を、地域で実際に使える形で広げます。
また、被災映像に頼らず心理的負担に配慮した映像教材「ふだんからの防災」を活用し、当事者の“経験知”を手がかりに地域の学びを後押しします。
これまでの活動

2022年度〜:国立精神・神経医療研究センターと協働し、当事者主導型研究として「DIARYプロジェクト」を推進。被災経験のある当事者・支援者へのインタビュー調査を実施。
2024年度:地域のコミュニティが実施できる映像教材「ふだんからの防災」を制作し、貸出運用を開始。被災映像に依存せず、心理的負担に配慮した内容設計を重視。
2025年度:調査報告書が発行され、当事者用/支援者用チェックリスト(β版)と提言事項を公表。
2025年度:家族会や地域の関係者とともに文京区での学び合いの場を実施。
2025年度:高知で防災ワークショップを開催し、視覚障害、車椅子ユーザー、当事者、家族、支援者、行政など多様な参加者と学び合いを実施。
2025年度:麗澤大学での催しがNHKで紹介される。調査背景や映像教材を共有しながら対話を実施。
2025年度:災害支援に関わる制度設計に対して、改善提案を伴う意見提出を実施。
受賞歴
Zero Project Awards 2026(Crisis Response)を受賞。国際的共有・普及の舞台での発信機会を得る。
これまでの事業成果

〇調査報告書の発行
精神障害のある被災経験の人らへのインタビュー調査に基づく分析から、当事者用/支援者用チェックリスト(β版)と、精神障害分野のインクルーシブ防災推進に向けた提言事項を含む報告書が発行されました。
〇地域で実装できる学習資源を整備
心理的負担に配慮した映像教材を制作し、地域のグループや事業所がワークショップとして実施できる形で貸出運用を開始しました。
〇多様な関係者と学び合う実践の蓄積
家族会との連携や、リカバリーカレッジのような障害種別・立場を越えた学び合いなど、地域での開催を重ね、普及の回路を広げています。
〇社会への発信力を獲得
実践がNHKで紹介されるなど、精神障害と防災を結びつけた議論の可視化が進みました。
〇制度を変える提言活動
災害支援に関わる登録制度の設計や今後のインクルーシブ防災推進に対し、精神障害者の団体排除につながり得る要件への懸念を明確化し、改善提案を提出しました。
〇国際的な評価
Zero Project Awards 2026 受賞により、実践の価値が国際的にも認められ、普及・連携の加速が見込まれます。
事業の必要経費



当事者参画のための費用:当事者協力者の謝金、交通費
教材・ツールの制作/更新:チェックリスト・解説資料・提言文書の編集、デザイン、印刷、改訂作業
普及(学びの場づくり):ワークショップ開催費(会場、資料、運営)、地域連携の調整、記録・報告
映像教材の運用:貸出・発送、申請受付や管理、利用団体からの相談対応
提言活動:パブリックコメント等の意見提出、関係者ヒアリング、資料作成、必要に応じた旅費
広報:活動報告記事の作成、写真・動画記録、周知物の制作、必要に応じた翻訳

