
事業の目的



孤立の中にいる人が、もう一度「人とつながる力」を取り戻すために
NPO法人乙訓ももは、ひきこもりや不登校、過去のつまずき、生きづらさなどによって、社会とのつながりを失いかけている方に寄り添う支援を行っています。
私たちが大切にしているのは、いきなり「働くこと」や「変わること」を求める支援ではありません。
まず必要なのは、
- 「ここに来ても責められない」
- 「うまく話せなくても大丈夫」
- 「自分のペースでいていい」
と思える場所です。
家族以外の誰かと安心して話せること。
笑える時間が少しずつ増えること。
決まった日に外へ出て、誰かと同じ空間で過ごせること。
その小さな積み重ねが、孤立の鎖を少しずつ解きほぐし、次の一歩へ向かう力になります。
「ハローワークの前」に必要な、心と体の土台を整える
就職活動を始める前には、履歴書の書き方や面接練習だけではなく、もっと手前にある準備が必要な方がいます。
たとえば、
- 朝起きて、決まった時間に通うこと
- 人とあいさつを交わすこと
- 体力を少しずつ取り戻すこと
- 報告・連絡・相談に慣れること
- 指示を聞いて作業に取り組むこと
- 失敗しても、もう一度やってみること
乙訓ももの就労準備支援では、こうした「働く前の土台」を、本人のペースに合わせて丁寧に整えていきます。
作業、SST講座、企業見学、実習、地域イベントへの参加などを通じて、利用者が少しずつ「自分にもできるかもしれない」と感じられる経験を重ねていきます。
一人ひとりの強みを活かし、自分らしい社会参加へつなげる
私たちは、一般就労だけを唯一のゴールとは考えていません。
大切なのは、その人がその人らしく、地域の中で役割やつながりを持てるようになることです。
- 得意な作業がある人。
- 人前に出るのは苦手でも、集中して丁寧に取り組める人。
- 最初は短時間からなら参加できる人。
- 人との関わりに時間をかけながら、少しずつ前に進む人。
一人ひとりの特性や強みに合わせて、無理のない形で社会参加の機会をつくります。
そして、必要に応じて、地域若者サポートステーション、就労継続支援、企業実習、福祉サービス、行政や医療など、次の支援機関へつなげていきます。
乙訓ももは、利用者の「最初の一歩」と「次の一歩」の間に立ち、地域の中で伴走し続ける場所です。
これまでの活動
乙訓ももでは、利用者一人ひとりの状態やペースに合わせて、さまざまな活動を組み合わせながら支援を行ってきました。
活動は、いきなり就職を目指すものではありません。
まずは、安心して通うこと。
人と同じ空間で過ごすこと。
小さな役割を持つこと。
「自分にもできた」と感じられる経験を重ねること。
その積み重ねが、社会参加や就労に向かう力になります。
これまでに、以下のような活動に取り組んできました。
- 事業所内での作業・内職
- 箸袋入れ、箱作り、部品作業、知育玩具の製作、駄菓子の詰め合わせなど、利用者の得意や状態に合わせた作業を行っています。
- SST講座・コミュニケーション練習
- あいさつ、報告・連絡・相談、自分の気持ちの伝え方など、社会生活や働く上で必要な力を安心できる環境の中で練習しています。
- 地域イベント・販売活動
- みたらし団子、ドリップコーヒーパックなどの販売や、地域マルシェへの出店を通じて、地域の方と関わる経験を重ねています。
- 企業見学・実習・施設外プログラム
- 協力企業や地域の事業所で、仕分け作業、清掃、実習などに取り組み、実際の職場に近い環境で経験を積んでいます。
これらの活動は、どれも小さな一歩かもしれません。
しかし、ひきこもりや生きづらさの中にいる方にとっては、その一歩が大きな変化の始まりになります。
- 「今日は来られた」
- 「作業を最後までできた」
- 「ありがとうと言ってもらえた」
- 「また来てもいいと思えた」
その経験を積み重ねることで、利用者は少しずつ自信を取り戻し、自分らしい社会参加へと歩み出していきます。
これまでの事業成果
1. 生活リズムが整い、外へ出るきっかけが生まれます
定期的に通う場所ができることで、昼夜逆転していた生活が少しずつ整っていきます。
最初は短時間の参加でも、決まった日に家を出ること、スタッフや仲間と顔を合わせること、作業や活動に取り組むことが、心身の回復につながります。
- 「今日は来られた」
- 「最後まで作業できた」
- 「また次も来てみようと思えた」
その小さな変化が、社会参加への大切な一歩になります。
2. 「できた」という経験が、自己肯定感を取り戻す力になります
長く孤立していたり、失敗体験が重なっていたりすると、「自分には何もできない」と感じてしまうことがあります。
乙訓ももでは、失敗しても責められない環境の中で、利用者が自分のペースで作業や活動に取り組みます。
- 作業をやり遂げる。
- 納品に関わる。
- イベントの準備をする。
- 誰かに「ありがとう」と言われる。
こうした経験を通じて、少しずつ「自分も誰かの役に立てる」という実感が育っていきます。
3. 実際の仕事や地域活動に近い経験を積むことができます
事業所内の作業だけでなく、企業見学、実習、施設外プログラム、地域イベントへの参加など、実際の社会に近い場面で経験を積むことができます。
その中で、
- 時間を守る
- あいさつをする
- 作業手順を確認する
- 分からないことを質問する
- 仲間と協力する
- 緊張してもやってみる
といった、働く上で大切な力を少しずつ身につけていきます。
就職だけを急がせるのではなく、本人の状態に合わせて、次のステップへ進む準備を整えます。
4. 地域全体で支えるセーフティネットが広がります
乙訓ももは、利用者一人ひとりへの支援だけでなく、地域の中に支え合いのつながりを広げることも大切にしています。
行政、医療、福祉機関、若者支援機関、企業、商店、地域団体と連携しながら、孤立している人や家族が取り残されない地域づくりを進めています。
一人の変化は、その人だけのものではありません。
- 家族が少し安心できる。
- 地域の人が関わるきっかけになる。
- 企業や団体が新しい受け入れ方を考える。
- 支援を必要としている別の誰かに情報が届く。
乙訓ももの活動は、地域全体の「誰も取り残さない」力を育てています。
事業の必要経費



ご寄付は、「安心して通える場所」と「一歩を踏み出す経験」を守るために使わせていただきます
いただいたご寄付は、利用者が焦らず、安心して、自分のペースで社会とのつながりを取り戻していくために、大切に活用させていただきます。
1. 就労体験・社会参加プログラムの運営費
利用者が「できた」という経験を積むためには、実際に手を動かし、地域と関わる機会が必要です。
ご寄付は、以下のような活動に活用します。
- 内職作業や軽作業に必要な資材・道具
- 知育玩具などの製作活動に必要な材料
- 駄菓子詰め合わせや地域イベント出店の準備費
- 企業見学・実習・施設外プログラムにかかる交通費
- 地域ボランティアやマルシェ参加に必要な備品
小さな作業や体験の一つひとつが、利用者にとっては「自分にも役割がある」と感じる大切な機会になります。
2. 個別に寄り添う相談員・支援スタッフの人件費
ひきこもりや不登校、生きづらさの背景には、さまざまな事情があります。
生活リズムの乱れ、対人不安、過去の失敗体験、障がい特性、家族関係、経済的な不安など、課題がいくつも重なっていることも少なくありません。
だからこそ、画一的なプログラムではなく、一人ひとりの状態を丁寧に見立て、必要な支援を組み立てる専門スタッフの存在が欠かせません。
ご寄付は、
- 個別面談
- 支援計画の作成
- 作業中の見守り
- 振り返りの時間
- 家族への相談対応
- 関係機関との連携
など、継続的な伴走支援を支える人件費として活用します。
3. 安心して過ごせる居場所・活動スペースの維持費
利用者にとって、空間の安心感はとても重要です。
「また来てもいい」と思える場所。
緊張しすぎず、ほっと息がつける場所。
人と関わることに疲れたときも、自分のペースで過ごせる場所。
そのような環境を維持するために、光熱水費、備品費、清掃・管理費、活動スペースの維持費などが必要です。
ご寄付は、利用者が安心して通い続けられる居場所を守るために活用します。
4. 地域とのつながりを広げる連携・広報費
就労準備支援は、事業所の中だけでは完結しません。
利用者が地域の中で役割を持ち、次のステップへ進むためには、企業、商店、行政、医療、福祉機関、地域団体などとのつながりが欠かせません。
ご寄付は、
- 協力企業・団体の開拓
- 地域イベントへの参加
- 支援を必要としている人へ情報を届ける広報
- ブログやSNSでの日々の活動発信
- 関係機関との連携づくり
に活用します。
「困ったときに頼れる場所がある」と地域に伝え続けることも、孤立を防ぐための大切な支援です。

