私たちの取り組む課題



本法人は、全国の地域社会において、音楽に触れる機会を必要とするすべての地域住民を対象として、福祉施設等への訪問演奏事業、ユニバーサルデザインを志向した自主公演事業、演奏付き講演会事業を行います。これらの事業を通じて、音楽を聴く機会を生活の場へ届け、外出のきっかけづくりや生きがいの創出、多世代交流による地域づくりを推進し、地域社会におけるWell-being(ウェルビーイング=心身の健康と生活の質の向上)に寄与することを目的としています。
なぜこの課題に取り組むか



現代社会においては、バリアフリー化が推進されて久しいものの、高齢者、障害者、困難を抱える方、またそのご家族が、演奏会や音楽イベントに直接参加するにあたっては、依然として肉体的・精神的な負担や障壁が少なからず存在しています。
移動の困難さ、体調や環境への不安、経済的負担などにより、音楽を聴く機会を十分に得られていない方々も多く見受けられます。こうした状況は、地域社会における孤立や分断を深める要因にもなっています。これらの課題を解消するためには、「日常生活の場に音楽を届ける」という発想が不可欠であると考えています。福祉施設、病院、介護施設、コミュニティセンター、集会所など、日常生活の場そのものを会場とし、多世代が交流できる空間を活用することで、音楽を通じた出会いやつながりを生み出すことが可能になります。
本法人の代表者は、医師として在宅診療等の医療現場に携わる一方、ピアニストとしても活動しています。四歳よりピアノを始め、主としてクラシック音楽を演奏してきました。現在は、主に病院や高齢者施設等において、「訪問ピアノコンサート」という形で演奏活動を続けています。
これらの活動は、「音楽を届けたい」という想いに加え、「音楽を聴く“機会”そのものを届けたい」という理念に基づいています。病床にある方や生活上の困難を抱える方であっても、音楽に触れるという選択肢が常に存在することを伝えるため、活動を継続してきました。
支援金の使い道



これまで任意団体として訪問演奏活動を継続してきましたが、演奏の質を維持するためには、機材等を含めた一定の体制を整える必要がある一方、移動費や楽器運搬費、会場費などの活動経費を私的負担のみで継続することには限界があります。そのため、演奏の質を維持しながら公益性の高い活動を継続的に行うため、安定した活動基盤を構築する必要があると考え、特定非営利活動法人として運営することが不可欠であると判断し、法人設立を決意しました。

