私たちの取り組む課題



手賀沼は千葉県北西部に位置する天然湖沼で、利根川水系の最下流に位置しています。昭和中期まで「里山」ならぬ「里沼」だった手賀沼の水辺環境はエコトーンと呼ばれる植生帯があり、陸から沖に向かって湿地に抽水植物、浅瀬に浮葉植物、深場に沈水植物と言った多様な植物が繁茂し、鳥や魚がそこを利用し、また人間も採集、狩猟、農業のためにそれらを利用していました。人間による適度な働きかけ(ワイズユース)が生物多様性を担保し、「底まで見える」透明な水質を実現していました。
その後、高度経済成長に伴って流域の人口が増加し、生活排水の流入、農地での化学肥料の多用などによって、もともと富栄養な手賀沼の水質はみるみる悪化します。国内ワースト1の水質を改善するのに時間を要し、生物種数は減少しました。人々が暮らしの中で手賀沼をワイズユースする習慣や知恵は失われました。
現在、人が関わらない植生帯は、生きものが暮らす多様な環境が減少し、単純化しています。アズマネザサや外来水生植物と言った数種だけが繁茂し、浮葉植物、沈水植物は消え去り、抽水植物であるガマやマコモの群落も減少しています。それらを暮らしに使う魚類や水鳥もどんどん減っています。さらに、人々の暮らしが水辺から遠ざかることで、自然の変化に気づき、手を入れ、守り育てる担い手も不足しています。
なぜこの課題に取り組むか



身近な自然や生きもの、人や地域が、暮らしから切り離され、消費や管理の対象になっています。
子育て世帯の孤立、子どもの自然体験不足や身体性の未熟さ、生物多様性の低下、地域の担い手不足は、それぞれ別の問題に見えて、根っこではつながっていると考えます。
つながりが切り離されていることで、私たちは生きづらく、あらゆる困難が生まれ、対立し、言葉が意味を持たなくなるのではないでしょうか。
毎月行う「ミライいのち池」でのイベントの合言葉は「生きものとお話ししよう」です。
「からだのつくり・くらし・すみか」をよく知り、想像する。仮説を立てて、働きかけてみる。結果を失敗と捉えるのではなく、次の仮説を立てるための礎にする。
「生きものとお話ししよう」はそのまま人間社会にも当てはまると思いませんか。
好きなこと、興味・関心、そこから生まれる自発性や創造性。それらを認め、エンパワメントすれば人はもっとつながれる。
「役に立つ」「使える」でつながるのではなく、「好き」という気持ちや「遊びたい」「学びたい」でつながりたい。
親御さんからは「 エネルギーが有り余っている子どもたちを親1人でも連れていける」「不登校を選択してるけど、生きもの好きなお友達ができて嬉しい」という喜びの声も上がっており、お子さんの発達に悩むお母さん同士の悩みを共有する場所にもなっています。初年度から来てくれている子どもたちが高校生になり、イベントの運営を手伝ってくれるという好循環も生まれています。
私たちは手賀沼の水辺を舞台に、人と自然が出会い直す「場」を提供します。
子どもも大人も遊びながら「感じて」「気づき」、学びながら「手足を動かし」、「自分ごととして」地域自然環境を育む社会をつくります。
支援金の使い道
助成金では充当されづらい、
事務局人件費や備品費に使わせて頂きます。
詳しくは、事業一覧をご覧ください!

