私たちの取り組む課題



不妊治療を受けること。
自然に授かる日を待つこと。
夫婦二人の人生を選ぶこと。
養子や里子を迎えること。
不妊に関わるこうした一つひとつの選択が、特別なことではなく、もっと自然に、もっとあたりまえに語られ、受けとめられる社会であってほしい。
Fineは、現在・過去・未来の不妊当事者が、孤立せず、傷つけられず、自分らしく前を向いて生きていける環境をつくるために活動しています。
不妊や不妊治療は、いまもなお「センシティブなこと」「個人的な問題」「他人事」として扱われがちです。
けれど実際には、不妊を心配したことがある夫婦は約2.6組に1組、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある、または現在受けている夫婦は約4.4組に1組にのぼります。さらに、生殖補助医療によって生まれた子どもは、1年間の出生児のおよそ10人に1人です。
つまり、不妊や不妊治療は、決して一部の人だけの特別な出来事ではありません。
それでも、周囲に言えない、職場で理解されない、家族にも気持ちをわかってもらえない、そんな中でひとり耐えている人がたくさんいます。
私たちが変えたいのは、まさにその「孤立」です。
Fineは、当事者の相談支援やつながりづくりに取り組むだけでなく、若い世代から親世代、祖父母世代まで、幅広い人たちに「子どもを授かることは決して当たり前ではない」という現実を知っていただくための活動を続けています。
誰かの生き方や家族のかたちを、勝手な“あたりまえ”で縛らない社会へ。
どの選択をしても、その人自身が納得し、尊重され、前向きに生きていける社会へ。
Fineは、そのために声を集め、支え合い、社会に伝え、少しずつでも確実に環境を変えていきたいと願っています。
なぜこの課題に取り組むか
結婚したら子どもを持つのが当たり前、子どもは自然にできるもの――そうした社会の空気や無意識の前提のなかで、不妊や不妊治療の悩みを周囲に打ち明けられず、誰にも相談できないまま孤立してしまう人が少なくありません。
また、いまは女性が働くことも社会の中で当たり前になっています。だからこそ、仕事をしながら不妊に悩み、不妊治療と両立しようとする人にとって、時間的・身体的・心理的な負担はとても大きなものになっています。しかし、不妊症や不育症、その治療は今なお「センシティブな個人の問題」として捉えられがちで、どのようなことが行われているのか、何が大変なのか、どのような支えが必要なのかを、社会が知る機会は十分にあるとは言えません。
理解が不足している社会では、当事者は孤立しやすく、必要な支援にもつながりにくくなります。だからこそ、安心して相談できる場をつくること、正しい情報を届けること、当事者の声を社会に伝えること、そして一人ひとりが自分らしい選択をしてよいのだと思える環境を広げていくことが必要です。
私たちは、「産みたい」「働きたい」と願う人が、そのどちらかを諦めるのではなく、両方を大切にできる社会をつくりたいと考えています。
また、実子ではない選択肢も含めて、「育てたい」「働きたい」という思いも尊重され、どのような家族の形を望むのか、どのような人生を歩みたいのかを、本人が納得して選べる社会にしたいと願っています。
そのためには、当事者に寄り添う相談支援、安心してつながれる場づくり、社会への啓発、そして当事者の声を見える形で届けていく活動を継続していくことが欠かせません。こうした活動は、一人でも多くの方の理解とご支援によって支えられています。
皆さまからのご寄付は、不妊や不妊治療に悩む方が孤立せず、自分らしい選択をしていくための支えになります。
支援金の使い道



皆さまからいただいたご寄付は、Fine電話相談、不妊や不妊治療に向き合う当事者の声を集め、埋もれがちな課題を見える化して社会や行政に届けるためのアンケート調査、国や行政への働きかけ、そして当事者を取り巻く環境の改善に向けたさまざまな活動に、大切に使わせていただきます。

