私たちの取り組む課題


子育ての孤立と、地域の中で子どもを支える「受け皿」の不足
子育てには、家庭だけでは抱えきれない瞬間があります。
経済的な困窮、保護者の病気や疲労、ひとり親家庭、子どもの発達や不登校、家族関係の問題など、家庭が抱える困りごとは一つではありません。
しかし、周囲に頼れる人がいなかったり、「こんなことで相談していいのだろうか」と助けを求めることをためらったりするうちに、家庭が孤立し、親子ともに追い詰められてしまうことがあります。
私たちが取り組んでいるのは、問題が深刻になってから支援するだけではなく、そのもっと手前で親子とつながることです。
食べることに困ったとき。
誰かと話したいとき。
少しだけ子育てを休みたいとき。
家庭だけでは子どもを支えきれなくなったとき。
その段階ごとに、地域の中に頼れる場所が必要だと考えています。
また、家庭で暮らすことが難しくなった子どもたちを地域で受け止める場所も十分とはいえません。
子どもが保護されることで、家族だけでなく、学校や友達、慣れ親しんだ地域からも離れなければならないことがあります。
私たちは、子ども食堂やフードバンク、子どもの居場所、子育て家庭への訪問・預かり支援、ファミリーホームなどを通して、家庭が困難を抱えた早い段階から、家庭を離れる必要が生じた後まで、切れ目なく支えられる地域づくりに取り組んでいます。
家庭だけに子育てを背負わせないこと。
子どもも、子育てをする大人も孤立させないこと。
そして、どんな状況になっても、子どもが地域の中で育ち続けられること。
そのための「人」と「場所」と「つながり」がまだ足りないことが、私たちが取り組んでいる大きな課題です。
なぜこの課題に取り組むか



私たちが活動する栃木県では、2025年度の児童虐待相談対応件数が4,466件となり、過去最多を記録しました。
その内訳は、児童相談所で2,032件、市町で2,434件。前年度の4,140件から7.9%増加しています。
私たちの活動地域を管轄する県北児童相談所は、大田原市、矢板市、那須塩原市、さくら市、那須烏山市、塩谷町、高根沢町、那須町、那珂川町の9市町を担当しています。
2024年度には、県北児童相談所だけでも328件の児童虐待相談に対応しています。
しかし、数字の一つひとつの向こう側にいるのは、実際に地域で暮らしている子どもとその家族です。
虐待や養育困難は、ある日突然始まるものばかりではありません。
経済的な困窮、保護者の病気や疲労、孤立、子どもの発達や不登校、家族関係など、いくつもの困りごとが重なり、「もう家庭だけでは抱えきれない」という状況に至ることがあります。
だからこそ私たちは、子どもが家庭を離れるほど状況が深刻になってから支援を始めるのではなく、その前から地域の中で親子とつながることが重要だと考えています。
食べることに困ったときには食の支援を。
子どもが安心して過ごせる場所が必要なときには居場所を。
子育てに疲れたときには、家庭を訪問したり、一時的に子どもを預かったりする支援を。
そして、それでも家庭で暮らすことが難しくなったときには、子どもができる限り住み慣れた地域や学校、人とのつながりを失わずに暮らせる場所をつくる。
私たちは、子ども食堂、フードバンク、子どもの居場所、子育て家庭への訪問支援や短期的な預かり、そしてファミリーホームLUMOSなど、それぞれ異なる活動を行っています。
しかし、目指しているものはすべて同じです。
家庭だけに子育てを背負わせず、困りごとが小さなうちから地域で支え、子どもも子育てをする大人も孤立させないこと。
そして、もし家庭を離れることになっても、子どものこれまでの人生や地域とのつながりまで途切れさせないこと。
相談件数が増え続けている今だからこそ、問題が起きた後だけではなく、その手前から、そしてその後まで支え続けられる地域の仕組みが必要だと私たちは考えています。
支援金の使い道



皆さまからいただいたご支援は、子どもと子育て家庭を地域の中で支えるための活動全般に大切に活用します。
私たちは、子ども食堂や子ども弁当、フードバンクによる食支援、子どもたちが安心して過ごせる居場所づくり、子育て家庭への訪問や一時的な預かり、ファミリーホームLUMOSでの養育など、家庭が困り始めたときから、社会的養護が必要になったときまで、切れ目のない支援に取り組んでいます。
ご支援は、食材や日用品、学用品、衣類などの購入、子どもの体験活動や学習・進学支援、居場所づくり、子育て家庭への支援、子どもたちの生活環境の整備、車両・送迎費、光熱水費、活動を支えるスタッフや専門職の人件費などに活用します。
行政からの委託費や公的な制度、助成金だけでは、すべての活動や一人ひとりのニーズを十分に支えることはできません。また、制度の対象になる前の家庭や、既存の制度だけでは対応しきれない困りごともあります。
寄付という自由度の高い資金があることで、「制度の対象ではないからできない」ではなく、目の前の子どもや家庭に今必要な支援を届けることができます。
子どもがお腹を空かせていたら食事を届ける。
家庭が疲れていたら一緒に支える。
子どもが安心して過ごせる場所をつくる。
家庭を離れなければならなくなったときには、安心して暮らせる場所を用意する。
皆さまからのご支援を、子どもと家庭を孤立させず、地域の中で育ちを支え続けるための力として活用していきます。

