私たちの取り組む課題
インドに根深く残るカースト差別に抗し、不可触民制の撤廃をインド憲法に記したB.R.アンベードカル博士の意思を継ぎ、在インド50年民衆と共に不可触民解放運動、インド仏教復興運動にまい進する佐々井秀嶺上人の活動を支援します。
インド中央のマハーラシュトラ州ナグプールには、1956年アンベードカル博士と共に酷烈なヒンドゥー教のカースト差別を脱し、仏教に改宗した人々が大勢暮らしています。佐々井上人はいまだ社会的、経済的にも弱い立場にいる仏教徒を率い、様々な活動を展開してその社会生活の向上に努めています。寺院建立、仏教徒協会の組織、改宗式の運営、老人ホームや無医村での診療所の開設、遠隔地からの女子学生のための寮の運営、寺院を中心としたコミュニティの安全など多岐にわたるミッションにおいて、指導的役割を果たしています。
また仏教徒の聖地であるビハール州ブッダガヤ大菩提寺の管理権返還運動や、歴史的に重要な仏教遺跡の調査管理など、マイノリティである仏教徒の精神的拠点の保全にも取り組んでいます。
南天会は2014年に佐々井上人の活動支援を目的に設立され、会員、支援者からの支援金をインドに送金し、国内支援者への活動報告、佐々井上人来日および講演企画、ナグプール訪問旅行、ブッダガヤ大菩提寺裁判支援広報、仏教遺跡発掘調査支援などを行っています。
(掲載写真:山本宗補/佐々井秀嶺資料室)
なぜこの課題に取り組むか
岡山県新見市出身の佐々井上人は、1967年にインドに渡り2009年の一時帰国まで一度も帰国することなく、インドの民衆と寝食を共にし、インド仏教復興運動にその身をささげてきました。1988年に100万人を超える大勢のインド人の署名によりインド国籍を取得。2003年から3年間インド政府少数者委員会の仏教代表を務め、現在はアンベードカル博士記念協会会長、改宗広場プレジデントとして名実ともにインド仏教最高指導者となっています。
しかしその活動は現地ナグプールの人々の経済状況からほぼ無報酬に近く、佐々井上人の菩薩道による無手の奉仕と、その行動に共感した多くの人々の支援により継続されてきました。
南天会はそのような支援者と佐々井上人およびインドの仏教徒をつなげ、より有意義な支援の輪を広げるために活動しています。
佐々井上人の誓願はまだ道半ばです。インド仏教復興運動、ブッダガヤ大菩提寺管理権返還運動、仏教遺跡発掘調査など、これからも重大な局面を迎える事業が継続されています。
是非この一代壮挙の同事者となって佐々井上人と共に仏道を歩きましょう。
寄付金の使い道
寄付金は、佐々井上人を含む当会関係者が管理するインド国内口座に送金し、インドでの諸活動に使用いたします。
(現在までの主な実績)
- 佐々井上人関係施設(寺院、老人ホーム、診療所など)の運営費、人件費
- 龍樹菩薩記念研究協会(仏教遺跡調査保存組織)運営費、人件費
- ブッダガヤ大菩提寺管理権返還裁判費用
- 移動のための車両購入費用、ガソリン代等
- 各地の仏教徒協会の寺院、仏像等建立費用支援
- 新型コロナウイルスによるロックダウン中の炊き出し
インドへの支援金の使途については、その内容を整理して会報、ホームページ、フェイスブック等で報告いたします。