私たちの取り組む課題
学校へ行けなくなったと聞いた時、どうすればよいと考えますか?
「フリースクールへ通わせよう」「家で勉強しよう」そう選択すればいい…
当事者の私たちもそう考えていました。しかし、現実はそんなに容易ではなく
親も子も家から外へ出られないほどに精神的にダメージを受けているケースが多いのです。
子どもたちが安心して過ごせる学校以外の学びの場であるフリースクールなども、まだまだ多くはありません。
学校はもちろん、行政等からの情報提供も少なく、
不登校にある親子は、ますます社会から孤立した状態に陥ります。
具体的に子ども達の生活の問題として、
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①学びの機会が奪われること
②体力・栄養不足等の健康面
③社会性を培うコミュニケーションの機会の減少
④不登校の専門的な相談機関や支援機関が不足
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そして、実際にこれらの課題は主に母親に負担が課せられます。
父親は、子どもの現状を知りたくとも仕事の為に関われず、もどかしい状態に陥っています。
ひとり親家庭や共働き家庭ともなると更に「どうしていいか?」が分からず、困惑状態になってしまいます。
子どもとの関わりの課題はもちろん、保護者さんにとっても職場での働き方に悩みます。
「仕事をしなくては、経済的に厳しい」
「仕事を辞めない方が、子どもには良いのかも…?」
「お金は必要だが、子どもがしんどいのに、休んだり、辞めたりはしなくていいのか?」
「職場での急な休みは取れない…」
「職場での不登校理解が難しい…」
また、子ども達への接し方や対処法が分からない状態です。
これらの問題は各ご家庭だけでなく、
不登校支援については
学校も行政も頭を抱えている共通の課題であり、社会全体の課題ともなるのです。
なぜこの課題に取り組むか
不登校にある親子の物語<ストーリー>
その時は突然やってきました。
玄関で息子が泣き崩れ
「学校へ行けない...」
私は周囲の目を気にして、甘やかしていると誤解されたくなくて
泣いて身体が悲鳴をあげている息子を引きずり
学校へ向かわせました。
なぜ、学校へ行けないのか
「わからない」。
ただ唯一わかったのは
心身ともに疲弊し変わり果ててしまった息子の姿でした。
“ 学校へ行きたくなければ行かなくていい ”
この言葉は、救いの言葉でもあり同時に私を不安にもさせました。
でも、私は息子を信じてひたすら待とうと決心したのです。
3年間という月日はとてもとても長く感じられました。
私よりも、息子にとってはもっと長かったかもしれないです。
「学校に行けない僕は何なのだろう」
不安ながらも、待ち続けたある日転機が訪れました。
息子がパソコンに興味を持ち始めた時です。
「お母さん!パソコンってすごいんだよ!」
「お母さん、僕は学校へ行かない。合わないんだ...。
だけど、ちゃんと働けるように学んでいくよ。
それが合っていると思う。」
苦しかったけど、休息時間があることで自ら探求し、答えを求め行動に移していったのです。
母親である私もその間、子どもの気持ちを理解したい一心で色んなところへ足を運びました。
そこで、子どもが安心して居られるフリースクールを作ろうと思い、この『きみの森』をスタートさせました。
しかし、実際に活動を始めてみると、それ以前に不登校にある親子のサポートが必要だと感じました。
居場所を作り、そこで様々な人と出会うことで、子どもたちが「不登校は自分だけじゃなかった」と知れます。
親は、同じ境遇の人と話すことで新たなヒントを得られ、孤独だった世界から一歩外へと出られるきっかけになります。
子ども達にも保護者さん達にも、
「一人じゃないよ」というメッセージを伝えたくて、居場所をスタートしました。
寄付金の使い道
これからの未来を支える子どもたちに
どうぞ、ご支援、ご協力のほど、よろしくお願い致します。
きみの森は、
個々により課題や問題が異なる親子に対して、ゆっくりと丁寧に関わることを大事にします。
また、同じ不登校支援先と連携を取り、親子に必要な情報提供にも努めます。
出来る範囲で行政にも働きかけ、生の保護者の声を届けていきたいと思います。
頂いたご寄付は、居場所の運営の為に使わせていただきます。
きみの森の活動は小さく、ささやかですが、
少しでも地域社会が良くなっていく為の歯車の一部となれるように頑張りたいと思います。