私たちの取り組む課題
桂音会は、昭和43年以前の町名、桂町と音羽町から生まれました。
町会の境界にそって桜並木があり「磯路桜通り」と呼ばれています。 大阪市の都市景観にも選ばれ、桜の季節には多くの方々が桜並木を見にこの地を訪れます。 その「磯路桜通り」を維持・管理しているのが桜並木に面した住人の会「桂音会」なのです。
桜並木通り
桜通りには、南北(磯路3丁目~弁天3丁目) 800mに渡ってソメイヨシノとサトザクラが植えられています。その桜並木は、地域住民により植えられ、管理されているもので、開花時期にはぼんぼりも飾られて港区の桜の名所となっています。
昭和38年2月に 通り沿いに住む服部さんが、海抜が低かった地域が盛り土し宅地化されたことで殺風景だった景観を少しでも明るくしたいとの思いから「八重桜を植えたい」と行政にかけ合いました。
「桜の木は街路樹には適さない」と、反対され、それでも「植えたい」と何度もお願いにあがり交渉したことで「自分たちで面倒をみるのなら・・」と許可された経緯があります。
約80戸から、その当時のお金で60万円(現在の百数十万円)を掛け、110本を植樹しました。 当初は若干の補助もあり、公園の植木の手入れの残りの薬剤を散布してくださることもあったと聞きましたが、いつの頃からか、行政の道路清掃面からも、公園を保持するための費用面からも、補助金として予算化されることなく通りに面した住民たちが守ってきました。
夜桜とぼんぼり
花びら・落ち葉や枯れ枝の清掃、害虫の駆除など、地域住民は365日、これらの桜と向き合っています。例年、桜の満開に合わせて、桂音会の手により「ぼんぼり」が吊られ、夜間ライトアップがあります。
緑陰道路プロジェクト
『地域住民により植えられ、管理されている桜並木は他の地域ではないもので、国の緑陰道路プロジェクトにも指定されている。地域の理解と協力によりはぐくまれている景観として貴重な地域の景観資源であり、景観面・運用面とも他のモデルになる。』として大阪市都市景観委員会の審議を経て、平成23年7月1日に都市景観資源に登録されました。
ソメイヨシノ 街路樹として選ばれているのは、平成22年7月の御堂筋のイチョウ並木についで2例目です。港区の新たな名物を作ろうと、官民が協働で進めるオリジナル商品「みなトクモン」を開発する事業で、平成26年2月「ご当地モン総選挙」が開催され、港区を愛する多くの方々が応募した「港区のとっておき(港区の好きなもの、おもしろいもの、自慢するもの)」410点の中から、最も港区の魅力を表現する「港区のウリ」でも「桜通り」は他の公園の桜と共に、桜の名所として選ばれました。
磯路の桜並木の維持管理
「桜は街路樹には適さない」と行政の反対を受けながらも、桂音会の熱意にほだされ、植えることの許可を行政が出したという経緯から、植樹から40年経つ現在も、剪定や害虫駆除さえも、行政には頼れません。維持保存のため、会費を募り、その会費から、剪定、害虫駆除剤の散布、枯葉の清掃などを行っています。
なぜこの課題に取り組むか
365日桜通りに面した方が清掃され、季節ごとに剪定し、害虫駆除剤を散布して来ましたが、メンバーも年齢を重ね、これらの作業が重荷になりつつあります。 植樹から40年が過ぎ、木が大きくなり過ぎたことで、道路は根っこが張ることで盛り上がり、枝がドライバーの視界を遮るなどの弊害も出て、道路の大きくはみ出した枝がトラックを傷つけ損害賠償を請求される事案もありました。
桂音会はこれまで、桜通りの美しい景観を守り続けてまいりましたが、関係各所との協議の結果、桜の伐採が決定しました。桜通りに彩りを添えてきた桜を失うことは寂しいことですが、皆さまの温かいご支援により、桜通りに再び美しい桜並木を築く可能性があります。
寄付金の使い道
残念ながら、長年愛されてきた港区の桜通りが来年、全て伐採されることとなりました。この素晴らしい場所の桜を失う前に、私たちは桜まつりを開催いたします。歩行者天国に変身する桜通りで、シンプルでありながら温かい雰囲気のイベントを計画しています。
桜通りの現状をご覧いただき、今後、皆様のご支援を仰ぎ、桜通りに新たな桜を植え、美しい景観を取り戻すためのプロジェクトに力を貸していただきたく存じます。
新たな植樹プロジェクトを進めるため、そして2024年3月31日に最初で最後の桜通りを歩行者天国にした桜祭りを開催するために、皆さまのご支援を切にお願い申し上げます。
みなさまの力をお借りして、美しい桜並木を再び育て上げるお手伝いをお願いしたくて、是非ともご寄付をお願いいたします。
皆さまの温かいご寄付があれば、桜通りは再び花で満たされ、未来の世代にとっても特別な場所となります。
共に築いていくことを心より願っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。