私たちの取り組む課題
環境パートナーひろしまの役割は、4つあります。一つ目は、広島県内で環境に関わる団体が理念や情報を共有し、協調して効率的に活動するための場をつくること。二つ目は、それら団体から集約された理念や情報を持って、行政や環境保全に取り組む企業など様々な主体と対話すること。三つ目は、官・民・個人など多様な主体からの支援を効率的に現場へと配分すること。そしてもうひとつ、突発的な災害に迅速に対応することです。
なぜこの課題に取り組むか
科学技術や経済が発展し、社会の在り方が変わった20世紀は、大気や水の汚染、自然環境の破壊、そして地球温暖化といった、環境に関する問題に人類が気付く100年でもありました。自然環境、都市環境、そして住環境まで、人々が快適に人間らしく生きていくための「環境」を保全するために、行政の施策だけでなく、企業や市民の活動が数多く生まれ、続けられています。活動の領域は自然の中に留まらず、農林漁業、エネルギー、教育、観光、福祉など、様々な分野に広がりを見せています。
加えて広島は、2014年、2017年、2018年と、度重なる豪雨災害に見舞われています。数十年に一度と表現される降雨も、もはや異常とは呼べません。災害は、私たちが正面から向き合わざるを得ない、これからの環境と言えます。
その一方で、環境の保全に携われば携わるほど、問題の根は深く、広く、複雑なことに気付かされます。ふる里の森や川、浜辺など、小さな自然を守り、健康で文化的な生活を持続するための取り組みを進めていくと、いつしか、大きな社会課題にたどり着いてしまうのです。一個人、一団体が取り組むには、課題はあまりにも深遠です。
理念資本主義|環パトの基本姿勢
広島県各地で、環境問題や自然の活用に取り組む市民団体が様々な活動をしています。それら団体は、多様な視点を持ち、各々の理念に基づいて行動しています。また行政や企業体も、より良い社会の実現に向けた取り組みをしています。ところが、「豊かで平和な持続可能社会の実現」という共通の目的を持ちながら、各地で対立が生じることがあります。環パトは、NPOをはじめとする市民の小さな意志を集め、行政や企業など様々な主体の姿勢と交わることで、不要な対立を避け、これから先の「目指す広島の環境」について、理念を共有することが重要と考えています。
環境の保全は歯を磨くようなものです。1日や2日さぼっても、すぐに影響は出て来ません。しかし、ずっとそれを続けていれば、事態は徐々に進行し、いつかひどい痛みに襲われることになります。だからといって、一日に何時間も歯磨きに取り組む人は居ないでしょう。小さな積み重ねを忘れずに続けていくことが大事なのです。環パトは、市民団体が続けている小さな日々の活動や、その後ろにある理念が、大きな社会の中で取り残されてしまわないように、共に助け合える存在でありたいと思っています。
寄付金の使い道
意志決定の場づくり
フォーラムやイベント等の開催を通じて、団体が情報や意識を共有する場を提供します。
コミュニケーション
会報の配布や会員交流会など、会員や支援者が直接交流する場を提供します。
活動のためのツール
会員団体向けにwebサーバや管理ソフトを提供し、イベント等の運営をサポートします。
団体間の関係づくり
団体同士が普段から連携しておくことにより、災害発生時には迅速な支援活動を展開します。