私たちの取り組む課題
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「ダウン症」の原因じたいは解明されています。
ヒトには、22対の常染色体と1対の性染色体、合わせて計46本の染色体があります。
そのうち一番短い、21番染色体と呼ばれている染色体が2本(1対)ではなく3本あると、
ダウン症候群(21トリソミー)と確定診断されます。
しかし、だからといって「ダウン症」がすっかり解明されているとは到底いえません。
たとえば、わたしの染色体のここの部分が他の人と違う、ということは染色体の検査でわかります。例えば、
それが原因でわたしは虫歯になりやすい、だから歯科検診を他の人よりも多めに行こう、というのが手立てになるわけですが、
その染色体と「虫歯になりやすい」がつながるかどうかは、研究や調査をしないとわかりません。
21番染色体が3本あるから、なにとつながるのか。
それは実は、あまりわかっていません。
でも、現にダウン症のある方は生きて、生活し、成人を迎え、そして年をとっていかれます。
そのなかで、さまざまな難しさや課題に直面することもあります。
それが、普通の人も感じる課題なのか、それとも21番染色体が3本あるから起こる課題なのか、
わからないまま、対処していかなければならない現状があります。
こうしたことがわかっていけば、21番染色体がどういった役割を果たしているのかにもつながります。
わたしたち公益財団法人日本ダウン症協会は、いまを生きるダウン症のある方々のこと、
これから生まれてくるダウン症のある子どもたちのことを支えるために、
日々相談支援・普及啓発・調査研究・情報提供を行っています。
ぜひこうした事業をお支えくださることで、ダウン症があってもなくても、よりよい日々を生きる支えとなります。
ぜひ、わたしたちの課題を、あなたの力で支えてください。
支援のかたちにはいろいろあります。
ダウン症のある方が普通に参加できる場を増やすこと、地域社会で特別めだつことなく過ごせること、
それをめざすには、まずは「知ること」から。
日本ダウン症協会および各地の親の会や医療機関、行政などが開催するイベントなどで、
積極的にダウン症のある方を知り、出会い、話しかけてくださることで、
こうした絆が増えていきます。
ダウン症のある方が文化芸術やスポーツなどで活躍する場も増えています。
そうした方々を支援してくださることも、選択肢の1つです。
無理のない、笑顔あふれる関わりは、かならずあなたにもなにかがかえってきます。
ぜひあなたもそれを体験してみてください。
なぜこの課題に取り組むか
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課題に取り組む理由、それは「ダウン症のある方がいまそこに生きていらっしゃる、そしてこれからもうまれてくる」からです。
ダウン症のある方は、700人から1000人に1人、どんな民族でも地域でも世代でもうまれてきます。
それはお母さんのせいでも、環境のせいでもありません。
そういう確率で、21番染色体が3本になるようになっているのです。
ではそういう方が生きていくために、どのような手立てができるでしょうか?
目が悪い方にメガネやコンタクトレンズが開発され提供されたように、
わたしたちはダウン症のある方々に、モノだけではなく、心やサービス、情報や研究に裏打ちされた教育技術・医療技術を届けたいと切に願っています。
そのために、連携してくださる方をひとりでも多く増やしていくこと、それができるのは公益財団法人として内閣府認定を受けた私たちの使命であると感じています。
寄付金の使い道
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JDSは会員組織ではありますが、その事業内容は、会員のためだけにととまらず、大きな広がりを見せています。大きく分けて、相談・情報提供・普及啓発・調査研究・その他の5分野がありますが、どの事業も、ダウン症のある人たち、ひいては知的障がいのある人たちのことを念頭に置きながら、積極的に展開を図っています。
近年は、国内はもとより、国際ダウン症連合(DSi:Down Syndrome International)の一員として、アジア、そして世界へ向けて情報を発信しています。
いただいた寄付金は、上記の事業および国際関連事業、また各種イベント開催等のために、そしてすべての事業をバックアップするための事務局や事務局相談員のために大切に使わせていただきます。
※日本ダウン症協会<JDS>は公益財団法人ですので、ご寄付をいただいた場合には、
個人・法人ともに寄付金として税制上の優遇措置を受けられます。
●所得税について:国税庁のホームページ等をご参照ください。
●住民税について:お住まいの自治体にお問い合わせください。