私たちの取り組む課題
東日本大震災で被災した集落の跡地が、震災から10年以上経ったいま、荒廃化して変わり果てた姿になりました。先祖代々、人々が暮らしてきた思い出深いはずの集落の変わり果てた姿。わたしたちは、そんな場所を、また、人々が訪れたくなり、美しい草木たちが元気に育つ気持ちの良い場所へと再生させる「平地の杜づくりプロジェクト」に取り組んでいます。
〇平地の杜づくり 3つのコンセプト
「だれでもできる」「あるものでできる」「自立できる」
〇大切にしたい5つの視点
「地域性」・・・この地域らしさ
「還元性」・・・何かの、誰かのためになること
「開放性」・・・誰もが参加できる、享受できる
「伝承性」・・・伝えていくこと
「持続性」・・・長続きさせること、できること
なぜこの課題に取り組むか
東日本大震災から10年が経とうとしていたある日。
美しく水面が光る北上川を横目に過ぎ、どこまでも広い青い空と水平線が一望できる気持ちのよい海を眺めながらいつもの道を車で走っていた時、ふと、なぜかその日は視界に飛び込んできた光景がありました。
そこは、大津波によって被災した住民が、現在は住むことができなくなったかつでの集落の跡地です。現在は、住民の皆さんは、高台の移転地や他町へ移り住んだ後、まるで初めからそうだったかのように取り残され、荒廃した集落跡地。人々が先祖代々暮らしてきた、思い出深いはずの集落の変わり果てた姿です。これまでの復興10年で、私たちが決めてきたこと全てが、自分達やこの町、子ども達の未来にとって、本当に正しい選択だったのか。私たちが走ってきたこれまで10年の先に「見たかった未来」がこの光景だったのか。「復興」とは、もっともっと未来のことにも想いを寄せるべきではなかったのか。
この先の「あり得る未来」のどれを選ぶのか。なにを子供たちに残すのか。今ふたたび、その大切な選択を問われている気がしました。
私たちの新たな挑戦が始まったのは、そんな震災から10年目を迎えようとする日の些細な日常のシーンから生まれたものです。硬く乾いた大地、人が訪れることもなくなったその場所を、美しく草木たちが元気に育つ、そこに身を置きたくなる気持ちが良い場所へと再生したい。そんな未来を選びたい。祈りにも近い思いからこのプロジェクトは始まりました。
寄付金の使い道
平地の杜づくりプロジェクトのイベント開催費用や広報活動費、最低限の人件費に充当させていただきます。