私たちの取り組む課題
①養蜂事業
銀座ミツバチプロジェクトは平成18年(2006)、世界でも有数の繁華街、消費地でもある銀座のビルの屋上でスタートしました。
自然とは一番遠い存在であるともいえる大都会の空をミツバチが飛び交い、花の蜜を集めます。ミツバチの飛行範囲は約3km四方と言われていますが、銀座は2km以内に皇居や浜離宮、日比谷公園などの大きな公園の他、蜜源となる花が咲く街路樹がありました。
ミツバチを飼ったことで周辺の環境に気づき、身近な自然環境への関心を持つことの大切さを学びました。2021年には銀座周辺で約2トンのはちみつが収穫されています。
銀座ミツバチプロジェクトが収穫したはちみつは、百貨店、レストラン、バー、ホテルなどで使用され数多くの商品が誕生し地域の活性化に役立っています。
今では、ミツバチプロジェクトは全国各地100カ所以上あると言われ、海外でも韓国のソウルや台湾の台北にまで広がっています。
②都市緑化事業
「ミツバチための花を育てよう!」から始まったミツバチのための庭はBeeGarden と名付けられ、銀座のビルの屋上に大小さまざまなBeeGarden が誕生しました。
ミツバチは花がなければ生きていけません。屋上緑化でミツバチの蜜源をサポートする活動を推進していきます。また、ヒートアイランド現象の緩和、野鳥や昆虫などの生きものが活用できる場になります。
また、屋上のBeeGarden の役割は、ミツバチのためだけに留まらず、人と人、地域と地域をつなぐ新たなコミュニティ形成の場として可能性を秘めています。
都市に暮らす人たちが都市で身近にできる環境活動として、屋上でサツマイモを育てて、芋焼酎を作り商品化する事で、循環する持続可能な緑化活動を提案しています。(収穫されたサツマイモは「銀座芋人」という焼酎で販売されています。現在、銀座の他都内の大学や企業、札幌、名古屋長者町、宝塚など芋づる式に活動が広がっています。)
③環境教育
地元中央区の幼稚園や保育園、小学校等で命の環境教育を実施しています。
ミツバチは社会性昆虫と言われ、群で生活しています。その仕組みはとても精密で、私たち人間の社会活動を改めて考えさせられることもあります。また、ミツバチのポリネーターとしての役割は私たちの食料生産に深く関わっています。
ミツバチの生態、ミツバチと人との関わりを次世代に伝えていきます。その他、屋上視察見学、講演会を年間を通じて行い、都市の環境、生態系への役割や都市と自然の共生の実現、都市養蜂で培った経験を踏まえて発信していきます。
④地域活性化事業
銀座ミツバチプロジェクトは、銀座と各地域をつなぎ、お互いが交流する事で地域が元気になる仕組みを模索しています。
これまで福島市との菜の花交流、伊達市あんぽ柿の風評被害払拭、長野市、新潟県村上市、秋田県大館市などと交流しています。
特に福島県との交流は震災前から続いており、東日本大震災からの復興の支援も行っています。
2020年からは、福島県須賀川市の須賀川高校の生徒たちと、須賀川ミツバチプロジェクトと協力して須賀川および地元空港の活性化と商品開発サポートを行っています。
⑤再生可能エネルギーの啓発活動
震災前からマルシェや緑化活動だつながった福島のみなさんが、2011年東日本大震災、その後に続いた原発事故で深く傷つきました。
震災後、被災地と共に復興を目的として活動してきましたが、再生可能エネルギーを取り入れる事で再び地域が元気になると考え、小規模ですが太陽光発電所を建設しました。
長年耕作放棄された農地を整備し高さ3.5mの太陽光パネルを設置して、その下で作物を栽培するソーラーシェアリングで再び農地が蘇り、農業を復活させました。
今ではこの電気を銀座を含む首都圏の企業が購入しています。脱炭素から気候変動を防ぐ銀ぱちモデルを広めます。
なぜこの課題に取り組むか
銀座ミツバチプロジェクトは、「銀座の活性化」と「都市と環境は共生するのが次世代の街のあり方」という2つの理念を持って活動しています。
ミツバチや生きものと共生する街は、人にとっても豊かな環境であると考えます。また、都市の生活は各地域とのつながりがあってこそ継続でき、豊かになるものと考えます。
1人1人の力は小さくとも、多くの方が活動に参加し環境を整えて、地域を活性化していく。楽しそうなことが、実は環境にも地域にも良いことだったり…そんな持続可能な活動を推進していきたいと思います。
寄付金の使い道
いただきました寄付金はの循環型社会を目指す活動に活用させていただきます。