私たちの取り組む課題
子どもが当たり前の食事を摂れる社会にしたい
相対的貧困という言葉があります。
令和2年7月17日、厚生労働省の発表によると、2018年の子どもの相対的貧困率が13・5%だったことが分かりました。これは全国の7人に一人の子どもが貧困状態であることを意味しています。
「皆リッチな生活をしているのに、どこが貧困だ?」
活動をしていると何度も言われる言葉です。
こどもの貧困の何が問題なのかというと、生活費が不足してしまうため子どもに使うべきお金を、他の生活費へ使わざると得なくなると言う事なのです。
食費を削って、生活費に充てる家庭も少なくありません。
子どもにとって「食」というのは成長をする為に一番重要なものです。どんな理由があっても食事の摂れない生活はあってはなりません。私たちは活動を通して、子ども達へ食を届けたいと思っています。
子どもの貧困問題は、様々な理由が重なって表面化したもの
生活困窮に陥っている家庭と関わってみると、背景に色々な理由がある事が分かります。
これまで関わったケースで多いのが、
1.ひとり親
2.精神疾患を患っている
3.親子で障害を持っている
この1~3を全て抱えているケースです。これにより仕事が続かなかったり金銭管理ができずに生活苦に陥る家庭も少なくありません。
こういう家庭は、既に公的な支援が入っている場合が多いのですが、同時に親自身が支援を拒否するため、途中で支援が止まりそのまま放置されてしまうと言うパターンもあります。
私の元へ相談にやってくる時には既に、大変な状態になっていると言う事もよくあります。自宅を訪れると暗い部屋で床に臥せた母の横で、小さな子供がテレビを見ているという状況もありました。
既にたくさんの支援者が関わっていたにも関わらず、数か月この家庭の把握をしている人がおらず、体調不良を訴えることもできずに自宅で寝たままになっていたのです。
障がいや精神疾患を抱えている場合、一過性の対症療法では解決はしません。自立をする為のハードルが高すぎて気づくと困窮状態へ陥っていると言う事も少なくありません。
私たちは常に誰かが寄り添い、「繋がる」という事をしていかないといけません。伴走支援をしながら、困っている時にはそっとサポートする。そういう関係を作って行きたいと思っています。
コロナにより起きた新たな問題は、これまで頑張ってきた人が自立できなくなっているということ
私がこの時期に、フードバンクみやざきを立ち上げた理由と繋がってきますが、今回のコロナにより状況が一変したのが、これまで自力で頑張ってきた人達でした。
特にひとり親の場合は、突然の失業になす術がなく一気に困窮状態に陥っていると言う事も考えられます。
なぜこの課題に取り組むか
宮崎の子どもたちがお腹いっぱいにご飯を食べられるように、そのご家庭の困りごとを少しでも解決できるように、このような活動を行っていきます。
1.子どもたちへの食材配達の仕組み作り
2.県内外からの食材調達
3.家庭への「伴走型」の支援
4.政策提言 等
フードバンク事業を立ち上げ、県内外からの食材調達の実現を目指します。
県内の子ども食堂運営者、こども宅食運営者、児童養護施設や個別宅配を通して食材を届ける仕組み構築を行います。
食支援を通じてつながった家庭に対し、見守りのできる仕組みを作り、問題や困ったことが起きたときに共にサポートができる「伴走型」の支援を行っていきます。
また、状況に応じて困窮家庭等の意見を集約し、政策提言をしていきます。
寄付金の使い道
・家賃
・食材の配送代
・人件費
・水道光熱費 等