私たちの取り組む課題
現在、私たちは「かたわら」というプロジェクトに取り組んでおり、これは児童養護施設にいる子どもたちを支援するための活動です。私たちの主な課題は、これらの子どもたちに持続可能で効果的な支援を提供する方法を見つけることです。
児童養護施設の子どもたちは、多くの場合、社会的、感情的なサポートを必要としており、私たちの目標は、子どもたちに安定した環境とポジティブな体験を提供することです。具体的には、モータースポーツやエンターテインメントを通じた活動を通して、子どもたちの自己表現の機会を提供し、彼らの自信と社会性を育むことを目指しています。
なぜこの課題に取り組むか
代表の個人的な理由と、団体としての「かたわら」が取り組む理由についてお話をいたします。
まず、代表の個人的な理由としては、恩返しです。
私は、阪神大震災当時、冷え切った避難所の体育館で震災の冬を過ごしました。息を吐くたびに白く霞む寒空の下、自衛隊の方々が設置したお風呂の湯気が上がるのが忘れられません。あの時、私は多くの人々の優しさに触れ、いつかこの恩を返さなければと心に誓いました。
2011年の東北大震災では、あるプロジェクトに参加し、仮設住宅や病院、小学校を訪問しましたが、そこでは想像をはるかに超える暖かさで迎えられました。皆さんの笑顔と「また来てね!」という言葉は、私が何かを与えるために行ったはずが、逆に彼らから多くの気持ちをいただいて帰ることになりました。これは、人に何かを与える事がボランティアなのだ、という考えは間違っていたのだと自分の認識の甘さを知るきっかけでした。
その経験が、私にとっての恩返しの旅の第一歩となりました。よそさまのプロジェクトへの参加から始まり、やがて自分自身で何かを始めたいという想いが強くなりました。とあるイベントで児童養護施設の存在を知り、そこにいる子どもたちのために、私ができることを考えました。それが「かたわら」プロジェクト立ち上げのきっかけです。
私の夢は、このプロジェクトが未来にどのように花開くかを見ることです。10年後、20年後に、このプロジェクトに参加した子どもたちが大人になり、「今度は私たちの番だ」と次の世代に手を差し伸べてくれること。彼らが希望の輪を広げていく姿を想像するだけで、私の心は熱くなります。
次に、私たちが「かたわら」プロジェクトでこれらの課題に取り組む理由は、単に子どもたちへの支援を超えた、より深い目的があるからです。私たちは、児童養護施設にいる子どもたちが直面している困難に対して、単なる一時的な解決策ではなく、長期的な変化をもたらす手段を提供したいと考えています。子どもたちは、しばしば社会的な繋がりや感情的なサポートを欠いているため、私たちの活動が彼らの生活にポジティブな影響を与え、自信と自己価値感を高めることができると信じています。
持続可能な資金調達とリソース確保に焦点を当てることは、プロジェクトが長期にわたり効果を発揮し続けるために不可欠です。資金とリソースがあれば、より多くの子どもたちに届き、より質の高いプログラムを提供することが可能になります。これにより、私たちは子どもたちの現在だけでなく、将来の成長と成功にも寄与できるのです。また、このプロジェクトを経て成長した子どもたちが、次の世代に対してサポートを提供し始める良い循環が起きることを期待しています。
さらに、私たちは地域社会との連携を重視しています。子どもたちがより広いコミュニティの一員であると感じることで、社会とのつながりを築くことができます。私たちのプロジェクトは、子どもたちにとってのサポートネットワークを拡大し、彼らが自分たちの能力を信じ、夢を追い求めることを励ますためのプラットフォームとなっています。
総じて、「かたわら」での私たちの取り組みは、単に子どもたちを支援すること以上の意味を持ちます。それは、社会全体に対する深いコミットメントであり、子どもたち一人ひとりが自分たちの可能性を最大限に発揮し、幸福で充実した人生を送ることができる社会を目指しています。
寄付金の使い道
このような活動を実施するためには、資金やリソースが必要です。そのため、私たちの現在の課題は、持続可能な資金調達方法を見つけ、プロジェクトを長期にわたって続けられるようにすることです。
寄付金の使い道は以下の通りです
・消耗品の購入(ラジコンで遊んでもらうための電池や、サインペン、色鉛筆、用紙など)
・故障品の補修、代替品の購入(グランツーリスモのセットに必要な部品が破損するたびに、補修または交換が必要です)
・新規物品の購入(ラジコンやおもちゃ、グランツーリスモの筐体の増設など)
・ボランティアの方に対する交通費や食事の支給(本プロジェクトは”持続性”が何より大事です。それは、子どもたちが”信頼”をとても大切なファクターと捉えている可能性があるからです。そのため、ボランティアスタッフは毎回別人が来るようなことは避け、できる限り同じ方が継続して来てくださるのが望ましいです。かたわらとしては、そのような志を持っている方が、何度も足を運んでもらいやすくするように、できる限り負担を減らしたいと考えています。
・訪問拠点を増やします(現在は兵庫県内の1カ所のみですが、2カ所3カ所と、できる限り増やしていきたいと考えています)