事業の目的
若者1人ひとりの未来(あす)へ伴走する
令和4年における小中高生の自殺者は過去最多の514名を記録し、自殺した不登校児の75%は再登校していたという記事もあります。年々不登校は増加傾向にあり、令和4年度に神奈川県内の公立小中学校でも前年度比3,667人増の2万323人と過去最多を更新しました。アスリードでは今不登校で悩む小・中学生を応援するため、2024年9月より「アスリードSAKURA✿スクール」を開校し、学生・地域・民間団体・企業・NPOが連携したキャリア教育で10代の若者の生き抜く力(自己肯定感)を育みます。
これまでの活動
活動の原点は校内居場所カフェ「SAKURA✿Cafe」
2018年(前身団体の活動期間を含む)より川崎市立高津高校定時制にて中途退学の予防と進路未決定者の支援を目的に校内居場所カフェ「SAKURA✿Cafe」を運営してきました。
SAKURA✿Cafeで出会ってきた生徒の中には、ADHD(注意・欠如多動症)、LD(学習障害)、ASD(自閉スペクトラム症)、吃音など生まれ持った特性が原因で心無い言葉に傷つけられ小学校や中学校に通えなかった生徒もいました。
一人ひとりの性格や生まれ育った環境が違うように、不登校になった理由も様々な要因が絡み合あった結果、本人すら“なぜ学校に行けないのか”言語化することが困難でした。
SAKURA✿Cafeを運営してきて確かに言えることは今は笑顔を取り戻し定時制高校に通えていること。そしてそれまでの道のりに、学校以外の選択肢(フリースクール)の存在が大きかったということです。
フリースクールで似た境遇を持つ仲間と出会い、さまざまな活動を通じて自分らしさを取り戻し、仲間と共に何かにチャレンジをすることで自信を付ける。フリースクールは低下した心のエネルギーを充電する“第3の居場所”なんだと生徒から学びました。
フリースクールで心のエネルギーを充電し笑顔で定時制高校(SAKURA✿Cafe)に通えるようになった生徒のように今不登校で悩む小・中学生を応援したい。
私たちは6年間続けてきた校内居場所カフェ「SAKURA✿Cafe」を2024年3月をもって次のNPOへバトンを渡し、今まさに不登校で悩む若者を応援するため2024年9月より「アスリードSAKURA✿スクール」を開校する運びとなりました。
これまでの事業成果
延べ4,049名の生徒を支援
6年間の活動で延べ4,049名の生徒へ退学の予防と進路未決定者の支援をしてまいりました。
入学当初は毎回「学校を辞めたい」と話していた生徒も、第3の大人と交流したことで自己肯定感が高まり卒業年次には生徒会長になりました。
また令和2年度に行ったアンケートでは、SAKURACafeの利用頻度が多いほど満足度が高まり、結果としてカフェを利用していない生徒よりも学校適応満足度が 2.5 倍高くなるという結果になり、居場所支援の効果を実証することができました。