私たちの取り組む課題
” 「社会起業家」は、魚を与えたり
魚の釣り方を教えるだけでは満足しない。
漁業全体に革命を起こすまで、手を休めることはない。 ”
ビル・ドレイトンという人物のこの発想から、1980年ASHOKAは始まりました。
《 システミック・チェンジメーカーの発掘 》
社会で起きている問題を応急処置的に対処するのではなく、その問題自体を生み出している根本の部分にアプローチし本質的な解決に取り組む人を「アショカ・フェロー」として認定し、彼らの取り組みを加速させるための様々なサポートを行っています。これまでに世界93カ国約3700人のアショカ・フェローを認定。アショカ・オフィスは米ワシントンに本部を置き、世界40カ国に広がっています。
《 若者が世界を変える 》
2000年代に入り、100万人に1人と言われる「アショカ・フェロー」の存在だけでは、社会の変化のスピードに追いつかなくなってきました。そこで、若者や教育分野へ着目した「ユース・イヤーズ(Youth Years)」が誕生します。教育機関を対象とした「アショカ・ユー(ASHOKA U)」や「チェンジメーカー・スクール(Changemaker Schools)」、若者個人を対象とした「アショカ・ユースベンチャー(ASHOKA Youth Venture )」、親や企業を巻き込みながら若者チェンジメーカー増やす「フォー・ドライバーズ(4 Drivers)」という取り組みがあります。
《 2012年、東アジア初、アショカ・ユースベンチャー始動 》
アショカ・ユースベンチャーでは、12~20歳の若者を対象としています。アメリカで2000年に、日本では2010~2011年の準備期間を経て、2012年に東日本大震災関連の問題に働きかける若者をサポートするための「東北ユースベンチャー」として本格始動。「これはおかしいんじゃないか?」「私だったら、こう変えたい」 といった、日常生活の中で抱く疑問や違和感に対して自分自身で行動を起こし社会に働きかける若者を、アショカ独自の基準で「ユースベンチャラー」として認定。アショカのリソースを提供し、失敗を恐れず自由にチャレンジできる1年間の"実験の場"を用意しています。2019年夏までに、全国で99組(約400人)のユースベンチャラーが生まれています。
《 若者チェンジメーカーを探す旅 》
アショカ・ジャパンでは、ユースベンチャラー候補の若者を365日探しています。自薦・他薦は問いません。候補者は、スタッフとの面談を通過した場合、数カ月に一度全国で開催される「パネル審査会」へ出場します。パネル審査会とは、候補者である若者をユースベンチャラーとして認定するか否かを審査する場です。パネリスト(審査員)は、アショカのビジョンに共鳴する方々を、毎回様々なセクターから招いています。
《 ユースベンチャラーとしての1年間 》
パネル審査会では、「Intrinsic Motivation(内発的動機)」と「Action(行動力があるか、レジリエンスがあるか)」の2つの基準で審査します。ユースベンチャラーとして認定された者は、1年間の任期がスタートします。活動報告会、合宿、ブログでの活動発信、海外へのエクスチェンジ、イベント、アショカ・フェローとの対話の機会等、自由に参加可能です。1年間の任期終了後も「卒業生ユースベンチャラー」として引き続きアショカのネットワークやリソースを使って自身に役立てることができます。
《 ユースベンチャラーになると 》
◼︎上限10万円の活動支援の提供
◼︎全国・海外のユースベンチャーネットワークの一員に
◼︎アショカ主催イベントへ優先的に招待
◼︎海外渡航の際に興味分野のフェローやアショカスタッフを紹介
◼︎アショカスタッフとの1対1の面談
◼︎来日するフェローの講演会参加および直接交流する機会の提供
◼︎ASHOKA U認定校の一つである米アトランティック大学への返済不要の奨学金の支給(年間1万ドルまで)
◼︎活動報告会への出席、活動ブログの更新
◼︎ユースベンチャー合宿、ファンドレイズピッチ大会、US-Japan Youth Changemakers Exchangeへの参加応募権獲得 など
なぜこの課題に取り組むか
《 心の気付きにふたをするな! 》
特に日本では、学校のルールに従いスムーズに進学していくこと、そして有名企業に就職することが人生の成功だと教える大人に囲まれて育つケースがほとんどです。私たちが対象としている12~20歳の若者は、普段そのような環境下に身を置きながらも、自身で行動を起こすことを選んだ"チェンジメーカー"です。人生の価値を自分で決め行動しているため、学校では「変わった人」、親からは「他の家庭の子とは違うから心配」だと言われている者も少なくありません。だからこそ、彼らが自らの想いにふたをすることなく、失敗を恐れず自由に行動できる1年間の環境を用意しています。
《 大人が一切介入しない環境 》
アショカ・ユースベンチャーで大切にしているのは「若者が自由に試行錯誤できる環境」です。自ら考え、行動し、内省することを鉄則としているため、大人からのアドバイスや評価付け、メンター制度・伴走者制度は一切ありません。新たなスタンダードを生み出す存在なので、自由に突き進んでほしいという想いが理由です。ユースベンチャラー同士のネットワークやアショカから提供されるリソースを自由に使い活動することで、自らの気づきと選択、行動で、チェンジメーカーとして一歩ずつ歩んでいきます。アショカが行うのは、その ”環境づくり” なのです。
《 めざすところ 》
アショカ・ジャパンは、自らの”心の気付き”に耳を傾け、実際の行動と内省を通してチェンジメーカーとして生きる若者を応援します。彼らが他者をも巻き込み、「チェンジメーカーとして生きていける」という適正な自信を持てるような環境作りをしていきます。現在の「当たり前」に縛られることなく、自らの意志で生き方を選べる社会を、若者のムーブメントから創っていきます。
《 もっと知る! 》
公式ウェブサイト:https://www.ashoka.org/en
活動ブログ:https://medium.com/ashoka-japan
オンラインニュースレター登録:http://ashoka.us15.list-manage.com/subscribe?u=9627149baaafa70f0fe970115&id=c5a3e217a9
寄付金の使い道
1ユースベンチャラーが使用する活動支援金
ユースベンチャラー認定を受けた若者へ提供するシードマネー(スタートアップ資金)です。
2ユースベンチャラーが使用する活動交通費
ユースベンチャラーが活動を他地域へ拡げたり、遠征する際に利用します。
3「ユースベンチャー合宿」開催費
年に一度、2泊3日で開催する合宿の、会場代や宿泊代として利用します。
この3日間を通し、自身の想いから活動のインパクトの拡げ方まで、徹底的に深掘りしていきます。
4ユースイベント開催費
ソーシャルアクションに興味のある若者のためのイベントを、全国各地で開催しています。
会場代やワークショップ備品代として利用します。
5ユースベンチャープログラムリーダー交通費
新たなユースベンチャラー候補者を発掘するために、全国各地へ遠征します。
都市部や経済力のある若者だけでなく、すべての若者へアプローチしていきます。