私たちの取り組む課題
1 トルコ・シリア地震の被災者への緊急物資支援
2023年2月6日未明に発生したトルコ・シリア国境付近での大地震。
シリアでは地震前から内戦の影響を受け、ミサイルや爆撃によって建物は破壊されていました。
今回の地震ではその状況にさらに追い打ちをかけるように残っていた建物も倒壊してしまいました。
シリアのアレッポ郊外の反政府勢力地域では国内の支援は不安定でありながら、海外からの支援が入ることが難しい状況下で多くの人々が取り残されています。
シリアの北西部特有の夜は寒く昼間は暑いという気候の中、被災者はテントや野外で生活を送っています。
2 トルコ・シリア地震に被災した子どもたちの心のケア
シリアのアレッポ郊外では今回の地震に加え、継続的な内戦により貧困状態であり、栄養がとれず貧血や病気になりやすい子どもが多くいます。
幼稚園もなく、小学校も週に1度のみしか開かず、先生たちも無償で教えています。
最近は比較的落ち着いてきていると言いますが、空爆が発生するリスクも蔓延っています。
アレッポ郊外の反政府勢力地域に住む人たちは国内移動する経済力もないため留まることしかできず、常に不安を抱えて生活をしています。
なぜこの課題に取り組むか
1 緊急物資支援
2023年2月6日未明に発生したトルコ・シリア国境付近での大地震後、シリアに住むamu houseの仲間から「地震でたくさんの人が亡くなり、緊急的な状況です。シリアの人々と子どもたちを助けてほしい」と連絡がありました。
12年間シリアの内戦で人々は、経済的にも心理的にも苦しい状況の中で、地震によりさらに危機的な状況にいます。
2月に1度緊急支援物資の購入のためトルコを経由して資金提供をし、現地のファティマさんが食糧品や生活必需品などを購入し、アレッポ郊外の反政府勢力地域にいる人たちに配布することができました。
ファティマさんを起点として、このルートを使用して支援できれば、アレッポ郊外の反政府勢力地域の家族に安定した国内及び海外の支援が行われるまでの期間、緊急物資支援を行うことができます。
2 子どもたちの心のケア
私たちamu houseは2018年〜2020年の間、エジプト・カイロで現地の仲間と一緒に、シリアやイエメン、南スーダン、スーダンから逃れてきた難民の子どもたちのアートセラピー活動を行ってきました。
紛争や内戦の下で暮らしてきた子どもたちの表現に触れ、対話をし、様々な生きづらさを抱えていることに直面しました。
今、シリアのアレッポ郊外の反政府勢力地域では、トラウマやストレスを抱えている子どもたちが更に著しく社会関係資本が少ない状況下で過ごしています。
アートセラピーは上手い、下手は関係ありません。今の自分の表現を楽しむのがアートセラピーです。
怒り、不安、楽しい、嬉しいなど自分自身のなかにあるいろんな感情を粘土、紙、絵の具、クレヨン、などさまざまな素材を通して表現し、イメージのちからを借りてこころと対話します。アートセラピーは想像力を豊かにする、自己肯定感を高める、トラウマのケア、癒やしの効果があるとされています。
今、被災した子どもたちにはアートなどを通して自分を表現しストレスストレスマネージメントをする機会が必要だと考えます。
ファティマさんを起点として、地域の女性にも協力してもらい、被災した子どもたちにアートセラピーを提供することで子どもたちの心のケアを行います。
寄付金の使い道
1 トルコ・シリア地震の被災者への緊急物資支援
私たちamu houseは、アレッポ郊外の反政府勢力地域に住むamu house スタッフのファティマさんとつながり、約40家庭の支援を開始します。
緊急人道支援として、生きるために必要な食糧、衣料品、洋服、暖房器具、子ども用のミルクなどを支援します。
2 トルコ・シリア地震に被災した子どもたちの心のケア
私たちamu houseは、アレッポ郊外の反政府勢力地域に住むamu house スタッフのファティマさんと協力し、地域の子どもたちに食事提供及び心理社会的ケアとしてアートセラピーや様々なアクティビティを行います。