私たちの取り組む課題
子育て環境の変化、孤立
コロナ禍で里帰りをすることが難しく、近くのママ友にも気軽に会えない中で、ママ達は子育てをしています。
もともと日本の子育ては、親だけが頑張ることを強いられている風潮がありますが、コロナの長期化で、ますますママ達は孤立しています。
赤ちゃんは昼夜関係なく泣きますので、ママ達は献身的にお世話をしていくうちに、心身ともに疲れ切ってしまいます。
産後の睡眠不足や中途覚醒は、産後うつの発症や重症度と関連していることが示されています(※1)。
深刻な産後うつの増加
筑波大学 松島みのり準教授の調査(※2)によると、コロナ前に比べて産後うつ状態のママの割合は増え、今は4人に1人の状態です。
サポートなしに赤ちゃんの睡眠がいつまでも整わないままだと、ママの精神状態はやがて追いつめられていってしまうのは明らかなことです。
子育てを一緒に頑張りたいと思っているパパにとっても、赤ちゃんとママの睡眠は後回しにできない最優先事項なのです。
子育て家庭への寄り添い
私たちは、赤ちゃんの睡眠問題のサポートを通じて、子育て家庭の気持ちに寄り添い、安心して子育てに向き合えるようになることを大切にしています。
そして、赤ちゃんだけでなく、ママやパパ自身も睡眠を大切にすることで、健康で自分たちらしい子育てができるようになることを願い、睡眠のサポート活動を行っています。
※1 EM Park et.al., Poor sleep maintenance and subjective sleep quality are associated with postpartum maternal depression symptom severity, Arch Womens Ment Health., 2013, 16(6): 539–547
※2 カラダノート、筑波大学人文社会系 松島みどり准教授「全国対象 コロナ禍における妊産婦の心身の変化」
https://corp.karadanote.jp/archives/3580
なぜこの課題に取り組むか
私たちも赤ちゃんの眠りに悩んだママだった
赤ちゃんの眠り研究所(愛称:あからぼ)は、わが子の眠りに悩んだ1人のママ(代表理事・清水悦子)の活動から始まりました。
2011年に発行された『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』(かんき出版)や、その後のマンガ版は、大変だった経験を乗り越えた清水の想いをもとに書かれた本です。
今では、子育て家庭にご共感頂いたり、支援センター等でも読まれるようになり、赤ちゃんの睡眠への認識は少しずつ広がっています。
あからぼで支援活動を行う私たちは、代表同様に自分の子育て中に睡眠に悩んだ当事者も多く、そのつらさを知っています。
「いつになったら朝まで寝てくれるのか・・・」
「我が子が可愛いと思えない・・・」
その時に感じたイライラや湧き上がる悲しみ、孤独感や先の見えない不安感。
そんな思いは、もう自分たちで十分です。
これからのママのみなさんには、子育てを心から楽しんで笑顔でいて欲しいと願うからこそ、あからぼは「赤ちゃんの眠る力」を導くサポートを、子育て家庭と一緒に伴走していきたいのです。
赤ちゃんの眠りに悩む子育て家庭をサポートしたい
私たち団体では、このような思いをもった「乳幼児睡眠アドバイザ」ーの養成を年に1回行い、これまでに日本全国で36人(2023年1月現在)を育成して参りました。
それぞれの地域で「乳幼児睡眠アドバイザー」が活動しています。
また、赤ちゃんの睡眠について、各方面の専門家をお招きした「オンラインサロン勉強会」や、アドバイザー同士が事例を持ち寄る「アドバイザー勉強会」も継続して行っています。
新たな課題と願い
これまでの支援活動のなかで、情報を届けたい層にしっかりと届いていないこと、情報がありすぎて何を選択したらいいかの判断が難しくなっていること、早く寝かせられない社会を変えていかないといけないことなど、新たな課題も見えてきました。
私たちは、全ての子育て家庭が眠りを大切にすることで、健康でイキイキとした笑顔が輝く社会になることを願っています。
寄付金の使い道
ご支援で集まった寄付金は、運営費や子育て家庭の支援活動に当てさせていただきます。
あからぼを応援してくださる皆様へ
あからぼは、赤ちゃんの眠りを通して、子育て家庭が未来へ向かって健やかに、幸せになるための活動をつなげて参ります。
今後も活動を持続し、全国のご家庭にまで届けていくためには、皆様のお力が必要です。
私たちの活動へご賛同いただける方のご支援をお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。