私たちの取り組む課題
神社仏閣は、20年後には約半数が消滅。
お宮参りに七五三、お祭りに初詣、成人式に結婚式。時に境内は公園代わりの遊び場となったりと、人生に寄り添いともに在った「神社仏閣」という存在。
高齢化に後継者不足、コロナも相まってさらに参拝者が減少した神社仏閣は、その規定から多くが自治体からのサポートも受けられずオンラインでの活動も制限され、存続の危機に立たされています。
神社仏閣の危機を、私たちは知らない。
神社仏閣の状況も危機そのものですが、「危機を知らない」ことが1番の課題だと感じます。
神社仏閣は、人を助けるもの。そんな思いから、管理者側からは「助けて」となかなか言えず、また「言ってもだめだろう」という諦めを感じているところも多いのです。
昔は公園代わりに子どもたちが集う場所だったり、お祭りのために地域の方が集まる場所だったり。お宮参りに七五三、初詣に成人式に結婚式、お葬式…私たちの人生とともにあり、見守ってくれていた場所が今、失われようとしているのです。
神社仏閣を助けたい・地元に貢献したい人がいることも、私たちは知らない。
何とか、できることから始めなくては、広めなくては、と周知活動を始めた2022年5月。
自分一人からでもいい、と始めた初の清掃ボランティアには8名が、第2回には36名が…と、予想を上回る人数が集まりました。
神社仏閣や巡礼・文化、そして地元のために何かしたいという思いを持っている人がこんなにもいるのだ、ということを日々実感しています。
私がそうだったように、諦めるしかないのかと視線を落としてしまっている地域や管理者の皆様にも「こんなにも助けてくれる人がいるのだ」と気づいてもらえたらと願っています。
新たな地域コミュニティを創る。
核家族化が進み、少子高齢化に過疎化が進む地方では特に、神社仏閣離れが進んでいます。
そもそも神社仏閣は地域の人々が集まるコミュニティの中心であり、文化やビジネスの発祥地であるともされています。
お祭りを中心として、「人とのつながりを感じられる場所」として再機能するきっかけを作ります。
話そう。手放そう。言えることで、癒えていく。
清掃や神社仏閣を通して共通項を持つ人と繋がり、また終了後にコミュニケーションを取ることで新たな人脈を得ることもできます。
活動の中心であり発祥の地である青森県は、自殺率が全国でワースト1位。誰にも話せず、苦しみを抱える人が多いのではないか、と推測されます。
話せる時間を、共有する時間を持つことで、いまを生きる人のココロが繋がるきっかけを作ります。
なぜこの課題に取り組むか
恩返し
神社仏閣お掃除ボランティアteam109は、主催者の恩返しから始まりました。
離婚、シングルマザー、ギリギリの生活。
「母親なんだから」「女として生きるな」「片親と馬鹿にされてはいけない」
と自分や社会からのムチが心身をすり減らす日々。
悲しみや苦しみといった痛みを感じることを辞める代わりに、「ワクワク」や「楽しい」といった感情も失いました。
しかしある日、「しあわせになりたい」と思うようになりました。でも、「しあわせ」が何か分からない。
自分にとってのしあわせとは何か、自分とは何か。自分に向き合うことを始めていきます。
そんな中、ある1つの夢に出逢います。
『人を癒したい』
でも、どうやって?どんなツールで、誰に師事をして、費用はどうしよう。幼い息子は?
シングルマザーの、決して裕福とは言えない私の頭をぐるぐると考え事ばかりが巡りました。
するとある日、家族が『津軽33観音巡りをしようよ』と話し始めました。御朱印集めもいいよね、なんて母の提案も聞きながら。
その話を聞いた翌日早速行こうと心に決め、提案した家族もつれずに一人、1番札所である久渡寺に向かいました。
階段を1段1段緊張して登ったことを今でも覚えています。
お堂につくと、がらんとしていて誰もいません。どこからか話し声はするけれど…待てども待てども誰も来ず。
参拝だけならさっと立ち去ればよかったのですが、何せ御朱印集めもしたいと母が言っていたこともあり、御朱印が欲しい。御朱印帳もないから買いたい。。
どうしたものかと考え、申し訳ないなと思いつつ話し声のする方へ行き声を掛けると和尚さんが出てきました。
お話をしながら『今日はどうされたのですか?御朱印集めですか?』と尋ねられ、
『いえ実は、人を癒すことがしたいのですが、どう学べば、誰から学べばなど全然わからなくて…道を教えてください、と33観音巡りをしようと思いまして』
そう答えると、和尚さんは驚かれたように目を丸くされ、手が止まり、次のように続けます。
なんと和尚さんがお話をされていた方は、インド出身でアメリカ在住の男性。過去数十年に渡り、イタコさんのもとでずっと修行をされていたそう。
イタコが祀るおしらさま(神様)の総本山である久渡寺にも通っていたといいます。
修行後は数年に1度しか日本には来ず、実にそのときお寺への十数年ぶりの来訪。
また、師匠であるイタコさんから学んだイタコ伝統の治療(ヒーリング)を絶やさないため、翌春からアメリカにヒーリングの学校を作られるというタイミングに私の師となる、Mukund と出逢いました。
https://www.healingcultures.org/
ご縁を大切にしたい。費用も心配いらないから、ぜひ教えさせてほしいと言ってくれ、私の夢が何の心配もなく進むことになったのです。
彼は日本で学んだ【にんにく灸】の後継者がすでに自分以外にいないことを知っていました。
そしていつか日本に後継者を、青森に恩返しがしたいと望んでいたそうです。彼もまた、夢が叶った。奇跡だ。と、常々申しています。
とても書ききれませんが、今までの人生がすべて1つにつながっていたのだと感じる不思議な時間でした。
もちろん偶然かもしれません。でも私にとっては感謝しかありません。
彼との出逢いから、治療について学び、私は夢を叶えています。
私の人生を変えた津軽33観音巡り。
同じようにたくさんの人が奇跡に出逢い、しあわせになってほしいと願っています。
しかしそのためには多くの方に津軽33観音巡礼の存在を知ってもらうために全体のホームページ作成などのソフト面での環境整備、そして様々な方たちに巡ってもらえるように本殿・参道やトイレなどのハード面での環境整備が不可欠です。
最初から大きな金額は用意できませんし、できたとしても一時的な措置となり、いつかまた危機がやってきてしまいます。
できることから。関係人口を、興味関心を増やしていくことから。
お掃除ボランティアを通して、巡礼という文化、そしてたくさんの奇跡やしあわせに出会うチャンスを未来に渡していけますように。
寄付金の使い道
【清掃用具購入】
・竹ぼうき
・熊手
・軍手
・バケツ
・雑巾
・ゴミ袋
・草刈り鎌
・トング
【危険対策用品】
・蜂対策用品(ハチ・アブジェット等)
・クマよけの鈴
・ポイズンリムーバー
・森林香
【参加者慰労品】
・飲食物
【ほか】
・周知活動広告費
・雑費