私たちの取り組む課題
JLMMでは、「ともに生きる」をモットーに、現地の人々と喜びや悲しみを共有し、生活をともにすることで見えてくる課題に対し、モノや資金的な支援のみならず、現地の文化・習慣、環境に合った方法で、現地の人々が自らの知恵や人間力を活かしながら課題を解決できるようサポートしています。
カンボジアの首都プノンペン郊外のごみ集積場に隣接する集落にて、主に有価物を収拾し現金化することで生計をたてている生活困窮世帯に向けた活動を行っています。
【子どもの識字教育】
生活困窮世帯で学習の機会を得にくい子どもたちに向けた識字教室を運営しています。労働力とみなされ、学校に行くことができない子どもたちにとっては、最後の教育機関となることもあり、将来生きていくために必要な学びの場を提供しています。
合わせて給食プログラムを実施し、成長期の子どもたちに栄養価の高い食事を提供しています。
【女性のエンパワーメント】
お母さんセミナーを実施しています。「栄養教育」、「保健衛生」、「住環境」など、生活環境や衛生、健康の向上を目的としたセミナーを開催しています。
セミナーを通して、知識を得た女性がエンパワメントされ、自らその学びを家庭内で実践することで、家庭の生活の質の向上をめざしています。
【現金創出プロジェクト】
屋台貸出プロジェクトを実施しています。ロッティと呼ばれるクレープ菓子や、秋田県の名物「ババヘラアイス」の進藤冷菓様の技術協力を得て、カンボジア版ババヘラアイス「ハッピーアイス」の販売を行っています。
ごみ集積場での有価物収拾に代わる衛生的で安定した収入を得られる手段となり、自分の仕事に誇りを持ち、喜びをもって働く環境つくりをしています。
【託児所の運営】
働く母親が安心して仕事に出かけられるように、託児所を運営しています。
母親たちは、少額ながらも保育料を支払うことで、支援を受けるだけではなく、自分で働いた収入で子どもを託児所に預けられるという自信にもつながっています。
【コロナ禍における生活困窮者への食糧パック提供】
コロナ禍により、生活が困窮している世帯に向けた緊急食糧パック(米、魚の缶詰、食用油、調味料など)の提供を行っています。
有価物の収集により生計を立てている生活困窮世帯では、当団体はじめ、地域の支援団体の識字教室が休止となったことにより、その際に提供されていた給食が受けられなくなるなど、子ども達の栄養不足が課題となっています。また、休校が続き、子どもたちが家にいることで支出が増え、家計がひっ迫し、今まで以上に貧困の状況が深刻です。
さらに、ゴミの買い取り価格が下がる、縫製工場が休止となり雇止めになるなどの影響もあり、収入が激減し、ますます生活が困窮している家庭が増えています。最近では、ロックダウンにより、ごみ集積場へ通うこともできなくなり、一切の収入が途絶えてしまっている世帯も少なくありません。
なぜこの課題に取り組むか
世界には、内戦や戦争の混乱の中、住み慣れた土地を追われ、苦しみの中で困難な生活を強いられている人が多くいます。またその後の復興期においては、貧富の格差はますます広がり、社会構造や差別により、その貧困から抜け出せない現状があります。
JLMMは、このような困難な状況に置かれた人々とともに、そこにある課題に向き合い、誰もが人として尊重され、尊厳を持った生き方ができる平和な世界の実現を目指します。
寄付金の使い道
現在は、緊急支援としてJLMMがコロナ禍で生活状況が悪化した生活困窮世帯に行っている緊急食糧パックの支援物資購入のために使わせていただきます。
また、コロナ禍が落ち着き次第、本来のカンボジアでの活動のための運営資金として使用いたします。