私たちの取り組む課題
障害、病気、国籍、LGBTs、ひとり親家庭……。
いまの日本には、”みんなとちがう”ということがハンディになる、現実があります。
そのことが浮き彫りになったのは、3・11東日本大震災でした。自閉症や、目や耳の不自由な人、車いすの人、セクシュアルマイノリティの人など、普段から生きづらさを抱えている人たちが追いやられ、避難所などで辛い思いをしました。
いざという時に支え合えないのは、なぜなのか。
学校や会社や街のなかで、普段から特性のあるみんなと一緒にいないからではないでしょうか。
社会が不安に陥った時、マイノリティがますます追い詰められてしまう…。そんな、成熟していない社会は不安です。
「どんな状況でも、どんな状態でも、誰も排除しない、されない社会で暮らしたい」。
そんな思いを胸にスタートしたのが「Get in touch」の活動です。
なぜこの課題に取り組むか
「共生」「多様性」「ダイバーシティ」などのことばを日々耳にするようになりましたが、今の社会にはまだまだ分断、ボーダーがあります。そのことに関心を示さない人には活動しても届かないというジレンマがあり、そこで、私たちはアートや音楽・映画・舞台など、ワクワクするエンタメを通じて「私たちみんな色とりどりの特性を持っているんだ!」ということを訴え、「まぜこぜ」の心地よさを可視化・体験化する啓発活動を行っています。
「Get in touch」は、「つながろうぜ!」という意味もあります。学校・企業・団体・行政そして個人と、垣根を越えて、たくさんの人とつながりながら、お子さんから高齢者、ありとあらゆる立場、思想の人に届き、誤解、勘違い、思い込み、偏見、差別など、見えない壁を崩していく。
“ちがい”をハンディにするのではなく、それぞれを認め合い、特性としてアドバンテージにできる社会がいい。
私たちすべての人が自分らしく生きられる「まぜこぜ」の社会をめざしてGet in touchは活動をつづけています。
寄付金の使い道
■世界自閉症啓発デー「Warm Blue キャンペーン」
2013年より国連が定めた「世界自閉症啓発デー」を「Warm Blue DAY」と名づけ、「東京を青く染めよう」「青いものを身につけて街に出よう」と呼びかけ、
毎年、4月2日を中心に、自閉症のみならず多様なマイノリティ団体と一緒に、企業・団体・厚生労働省とも協働し、さまざまな啓発イベントを開催。
「Warm Blue キャンペーン」として各企業、団体、行政に参加・協力を呼びかけ、情報を総括・発信。
■平成まぜこぜ一座「月夜のからくりハウス」公演事業
車椅子ダンサー、全盲の落語家、小人プロレスなど、特性を豊かに表現するマイノリティのパフォーマーのほか、琵琶法師、人形つかいなど伝統芸能のアーティストも参加し、ハイクオリティな舞台公演を実施。「障害者はかわいそう」「支援するべき対象」などという単純化された固定観念をくつがえし、彼らが活躍する場を創造。その記録映像をSNSで拡散するほか、企業・学校・団体・行政・映画館などで上映会も企画。
障害者やマイノリティは身近な存在であり、「私たちは既に色とりどりの人たちと共存している」というメッセージを発信してきました。
私たちは「月夜のからくりハウス」再演を目指しています。
■映画「私はワタシ~over the rainbow~」
レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなどの性的マイノリティ「LGBTs」当事者50人以上にインタビューを行い、彼らの生の声を収めた映画を制作。世界では同性婚が認められる流れもあり、日本でもLGBTsという言葉は浸透しつつあるが、未だ社会全体への理解は進んでおらず、就職や転職が難しい、学校でいじめにあう、自殺を考えるという現実がある。全国各地の企業・団体・行政・大学・映画館などで上映。自主上映会も全国展開中。
■学校プロジェクト
平成28年4月1日に、文部科学省から「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細やかな対応等の実施について(教職員向け)」が全国の教育委員会および各学校に通達された。 しかし、全国的に見てもまだまだLGBTsの理解・啓発に関する研修や教材そのものは少なく、多くの学校(教員)は、子供たちや保護者にどう伝えたらよいか暗中模索している。
子ども達の中には「ありのままの自分では大人になれないのではないか」と将来に不安を感じたり、家族や友人に相談できないまま苦しんでいる子も少なくない。
相談しても理解が得られず、悩みを抱えたまま自殺という道を選んでしまうケースも。
LGBTsへの理解を進め、子どもたちをを救うプロジェクト。
全国の小・中・高校からのリクエスト(1000校)を受け付け、学校資料映像「自分が自分らしく生きるために」を無償配布中。
■まぜこぜアートプロジェクト
障害のある作家作品による展示会開催や、企業とのコラボレーションによる商品開発も行う。
2016年には文化庁主催の「ここから」企画展@国立新美術館にてGet in touchがキュレーションを務める。
現在、スターバックスコーヒージャパン株式会社とGet in touchがコラボし、スターバックスコーヒー店舗のアートワークを障がいのある作家さんたちと創造するプロジェクトを展開。同時に、全国の作家の発掘調査も実施中。
プロジェクト事業費また各種イベント企画・開催、団体運営に大切に使わせていただきます。