私たちの取り組む課題
貧困の連鎖の断絶・子ども達が自立して生きていくチカラの創出
対象SDGsゴール>
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
8.働きがいも経済成長も
10.人や国の不平等をなくそう
なぜこの課題に取り組むか
<フィリピンの現状>
現在のフィリピンの総人口は約1億800万人で、そのうち14歳未満は全体の30.6%を占めています。
2012年以降約6%以上の経済成長率を達成しており、インフレ率は2016年1.3%、2017年2.9%、2018年5.2%と、経済成長に伴い物価が上昇していることが見受けられますが、世帯収入は物価上昇に追いついていません。国際貧困ライン(1人あたり一日1.9ドル以下の生活)以下で暮らす人々の割合は全人口の16.6%まで上ります。
国全体としては経済的にプラスの成長を遂げているにも関わらず貧困層の人々はその利益を得ることができておらず、国内における経済成長に反比例して経済格差が拡大しているという現状があります。また、2015年の統計によれば、31.4%の子どもが貧困家庭に属しており、暴力・搾取・虐待・差別といった問題によって傷つけられる可能性が高く、教育格差や麻薬問題、就業機会の不平等といった問題を抱えています。
<アクションの活動>
当会は27年間に渡りそうしたフィリピンの子ども達を支援する活動を実施してきました。
貧困の連鎖の問題を断ち切り、子ども達が将来貧困状態から抜け出すのに必要な職業スキルを身につける美容師やセラピスト育成、子ども達が心身の成長を達成し、社会で生きるためのチカラを身につけるためのライフスキル向上アクティビティや空手やダンス教室を通した情操教育などの実施、またフィリピンの大きな社会問題のひとつである若年出産問題の解決のため児童福祉施設や地域の子ども達への性と生殖に関する健康と権利を教える活動にも取り組んでいます。
また児童福祉全体を支える活動として、児童福祉施設職員であるハウスペアレントに対する適切な規程や研修が無かった事から、政府と協働で研修教材や規程を作成しました。
2019年に社会福祉開発省大臣の署名を経て「ハウスペアレント研修規程」として国の制度となったことは社会的にインパクトのある大きな成果となっています。
<日本での活動>
また27年のこどもたちに対する支援で培ったノウハウや経験を日本のこどもたちと地域に還元すべく、武蔵野市を中心として様々な活動を行っています。
海外スタディツアーの企画運営、国際理解授業の実施、また2016年からは算数教室コドリーム(Co-Dream)を展開しています。算数を通じてこどもたちの「自分でできた!」という自尊心を高める取り組みに力を入れています。
寄付金の使い道
フィリピンと日本において実施している事業の運営費として使用いたします。
<事業例>
●職業訓練
フィリピン国内において美容師、セラピストは資格を持たずとも確かな技術があれば手に職を持ち働くことが可能となります。第一線で活躍する日本とフィリピンの講師の方々から、実践的な技術指導をこどもたちに定期的に実施します。
●ソーシャルスキル向上プログラム
専門スタッフによるカウンセリングアクティビティを定期的に実施することで、こどもたちの心のケアを継続的に行います。また空手レッスンやダンスレッスンを定期的に開催し、こどもたちの心身の強化、ストレス発散の場を設けます。
●性教育レクチャー
正しい性の理解を促すため、また自分自身の体を守る為の知識をオンラインを活用してソーシャルワーカーが指導していきます。
●算数教室コドリーム
5つの自分で~「自分で準備」「自分で学習」「自分で丸付け」「自分でやり直し」「自分で片付け」~を徹底した空間でこどもたちの生きる力を算数を通じて高めていきます。