なんで多胎支援にかかわるようになったのか理屈で説明してみる39歳の39日間

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大野 祐一

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DAY27『現場』

2025/12/13 13:56

現場感を常に持っていたいと思う。だからこそ「現場第一主義」という言葉は好きな言葉。

単なる仕事の現場の重視だけでなく、現場で得られる一次情報や実態の把握に基づいて意思決定を行う姿勢を指すし、机上の理論や管理部門だけに頼らず、現場に足を運び、直接情報を得て判断することが大事、という考え方のこと。

新卒のコンサル会社のクライアントはメーカーばっかりだったし、父親も製造業というところで、2009年からずっとモノづくりにはなんやかんやかかわっている。コンサルトのときは、製造部門と管理部門でやりたいこと・できることの違いを調整したりすることもあったし、父の会社で現場作業もしながらお客さんとのコミュニケーションしたりするときの折り合いをつけるむずかしさを体感してきた。

モノづくり出身の部課長がいる部署はいろいろなことがスムーズに進んでいたような気がする。一方で、モノづくりがわからないお偉いさんがカウンターだと、そもそも先方の社内調整がなかなかすすまないし、こちらで決定したことがあとで覆されることも多かった気が。設計者が現場イメージがないと、めちゃくちゃコストの高い部品づくりの要求がでることもあったり、そういうつくりにくい部品は超零細孫請企業の父の会社にまわってきて、すごく苦労した記憶がある。

コンサル、ファンドレイザー、管理部門とかでずっとキャリアを歩んでいるけど、けっこう現場感がある方だと思っている。


2016年から多胎家庭とかかわることが増えた。最初は「ふたごじてんしゃ」の試乗会。現場にいくと「このためにはじめてふたご連れて電車移動ができました」だったり、「いろんな人と会話できてうれしかったです」なんかの声をよく聞いた。電車移動することだったり、だれかとはなせることをうれしいなんて感覚は自分の中にはなくて、すごく不思議な感覚を持ったことをいまでも覚えている。

あくまでも自称だけど、医療や子育て支援の専門職でもなく、多胎当事者でもない中で、この10年間で世界一多胎ママパパと交流したと思ってる。そういう声は、自分が誰かとしゃべるときの源泉となっているし、資料に落とし込むときに大事にしているし、「なるほど」とうなずいく人に届けられているはず。

ただ、自分自身の課題としては、うなずいてくれた人にどうやって継続的に接点を持ってもらうことができるだろうということ。そう考えると次に体感しないといけない『現場』は、子育て支援従事者が活躍する環境なのかもしれないと、この文章を書きながらそう感じた。


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Representative:中原美智子

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