森と暮らしの距離を、もう一度近づけたい。
100年先へ、豊かな森をつなぐために。
Story
自己紹介と協会との関係性
山形県寒河江市で住まいづくりをしている、有限会社グッドライフ黒田工務所の黒田陽亮です。

昨年まで、私は「森を守るクリスマスリース協会」を応援する立場でした。
今年は少し違います。
2025年12月、私たちが寒河江市で運営する地域拠点「COCOLAB」に、サテライト宮城の佐藤千春さん、前山恵美さんをお招きし、クリスマスリースづくりのイベントを開催しました。

当日は多くの方にご参加いただき、それぞれのかたちでリースづくりを楽しんでいただきました。
COCOLABは、住まいや建築だけに限らず、地域の人たちが集まり、学び、対話し、新しい気づきやつながりが生まれる場としてつくった拠点です。
宮城で育ってきた活動を、山形で受け取った一年でした。
その上での、今年の応援です。
私たちは、家をつくることだけを自分たちの仕事だとは考えていません。
その先にある人の暮らしや地域、そして100年後の社会まで豊かにつないでいくことを大切にしています。
そして建築は、木という自然の恵みなしには成り立ちません。
だからこそ、木を「使う側」である私たち自身が、その木が育つ森のことを知り、次の世代へつないでいくことにも関わっていきたい。
そう考えています。
②森を守るクリスマスリース協会と関わり始めたきっかけ
住宅や建築の仕事をしていると、日々たくさんの木に触れます。
しかし、その木がどこの森で育ち、誰が手を入れ、どれだけの時間を経て私たちの手元まで届いているのか。
建築に携わっている私たちでさえ、その背景を意識する機会は決して多くありません。
日本の森林資源は充実してきています。
それでも、木材全体で見ると自給率は4割ほど。今も半分以上を輸入に頼っています。
建築用材に限れば5割を超えるところまで回復してきましたが、地域で育った木が、その地域の建物に使われる機会は、まだ決して多くありません。
また、木を伐り、使い、再び植え、育てていくという森の循環を続けていくためには、林業の担い手や収益構造など、さまざまな課題があります。
森の手入れが続かなくなることは、環境だけの問題ではありません。
災害への備え、地域経済の循環、受け継がれてきた文化。
私たちの暮らしの土台に、直接つながっています。
そんな中で出会ったのが、「森を守るクリスマスリースプロジェクト」でした。
森林整備によって生まれる枝葉を捨てるのではなく、クリスマスリースとして暮らしの中へ届ける。
そして、リースをつくるという楽しい体験を入口に、森のことを知ってもらう。
「森を守りましょう」と言葉で伝えるだけでは、なかなか自分事にはなりません。
でも、自分の手で枝葉に触れ、その香りを感じ、リースをつくり、その背景にある森を知る。
そうすると、それまで遠く感じていた森が、少しだけ自分の暮らしに近づいてきます。
社会課題への入口を、誰もが参加できる楽しい体験に変えている。
そこに強く惹かれたことが、関わり始めたきっかけです。
③森を守るクリスマスリース協会の魅力やプロジェクト取り組みへの想い
COCOLABで実際に開催してみて、腹に落ちたことがあります。
森の話から始めなくていい。
ということでした。
まずは枝葉に触れてみる。
香りを感じてみる。
手を動かして、自分のリースをつくってみる。
その体験の先に、
「この枝葉はどこから来たんだろう」
「森ではどんなことが起きているんだろう」
という小さな関心が生まれていく。

順番は、むしろ逆なのだと思いました。
当日も、枝葉の香りや手触りを楽しみながら、思い思いにリースをつくる姿がありました。
「森について学ぶために来た」というより、リースづくりを楽しんでいたら、いつの間にか森のことが少し身近になっていた。
そんな時間だったように思います。
このプロジェクトの一番の魅力は、森を守ることを「一部の専門家だけの活動」にしていないことだと思います。
林業に携わる人。
花に携わる人。
地域で暮らす人。
子どもたち。
企業や地域団体。
立場の違う人たちが、ひとつのリースをきっかけに同じ場に立つ。
「環境問題を勉強する」という堅い感覚ではなく、ごく自然に森が暮らしの中へ入ってきます。
その自然さが、この活動のとても大切なところだと感じています。
森を守るということは、木をただ残しておくことではありません。
人が森に入り、手を入れ、そこから生まれる資源を活かし、また次の森を育てていく。
その循環を止めないことが大切なのだと思います。
私たちの仕事も、同じ流れの中にあります。
森で木が育ち、人が手を入れ、木材として活かされ、家になり、そこで人が暮らし、地域に仕事が生まれる。
一見すると別々に見える活動も、根のところでつながっています。
④森を守るクリスマスリース協会への今後の期待
これまでの関わりを通して改めて感じたのは、森を守るために必要なのは、「森を大切にしなければならない」と伝えることだけではなく、
森との接点を、日常の中につくっていくこと
なのだということです。
森について詳しくなくてもいい。
林業に携わっていなくてもいい。
特別な知識がなくてもいい。
まずは枝葉に触れてみる。
リースをつくってみる。
森の話を聞いてみる。
そんな小さな入口からでいいのだと思います。
そして、もう一つ強く感じたことがあります。
それは、
活動は、地域から地域へ受け渡していける。
ということです。
サテライト宮城の佐藤千春さん、前山恵美さんが山形まで来てくださったことで、宮城で育ててきた活動がCOCOLABへつながりました。

そこで森と出会った人たちが、今度は家族や友人に話すかもしれない。
子どもたちが森のことを少し身近に感じるかもしれない。
その小さな変化が、また誰かへつながっていくかもしれません。
私たちが受け取ったものを、今度は山形の地域の中へ。
そして今後は、クリスマスという一つの季節に留まらず、森と地域、教育、建築、暮らしといった、さまざまな分野へ広がっていくことを期待しています。
それぞれの地域で、
「自分たちの地域の森を、自分たちの暮らしにつなげていく」
そんな活動へ育っていったら、とても素敵だと思います。
50年後、100年後。
森を守るクリスマスリース協会で、次世代に豊かな森を残すという目的で支援を募っています。
今年からサテライト宮城チ-ムとして、宮城県においても活動が始まりました。
日本の森の豊かさを後世に伝えるつなぐため、皆様も一緒に応援お願いできませんか?
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