汐凪の遺骨は、2割ほどしか見つかっていません。発見の経緯などから残りの８割もこの周辺にばらばらになって取り残されていると思われます。それは原発事故による影響です。その全てを見つけ出すことは、今となってはとても難しい状況。しかし、捜索は年に10日ほどですが、定期的に続けています。見つけ出すことも目的ですが、今はそれだけではなくて、汐凪の捜索が学びの場になっていると感じます。汐凪を探す、彼女に近づくことが、あの震災、そして今の社会への疑問について感じる学びの場になっている。社会の不条理について考えることを止めないため。だから彼女は出てこないのではないか？　

汐凪の捜索現場は、慰霊と学びと癒しの場になっています。汐凪は、ここに集まる人たちをニコニコしながら見下ろしている気がしてなりません。