令和6年能登半島豪雨に出動しました。②
2025/4/15 16:57
自衛隊 第14普通科連隊(金沢)と連携した現場で
9月24日(火)に塚田川上流を捜索した現場では災害救助犬「太陽」「楽」が吸い込まれるような行動と地震に満ちた尻尾の動き、集中力、鼻の使い方など、これまで捜索した現場とはわずかに異なる様子を示し、その反応を自衛隊に報告しました。
諦めない姿に
災害救助犬の訓練では、必ず発見できる人(要救助者)がいて、発見するとその人が沢山遊んでくれます。
犬たちはそれが楽しく嬉しくて、沢山の訓練を乗り越え現場に出られるようになります。
ですが災害現場では、捜索しても捜索しても、何度においを嗅いでも、褒めてくれる人(要救助者)を発見できないことが殆どです。
それでも犬たちは「この現場に人がいる」と信じて捜します。
その姿にハンドラーは何度も勇気づけられました。
発見の一助として
9月25日(水)、高齢女性の行方不明者が発見されました。
そこは、前日に反応をお伝えした場所でした。
自衛官によると、救助犬の反応付近を重機で慎重に掘り進めたところ、約1メートルの土砂下にいらっしゃったそうです。
残念ながら亡くなられていましたが、お身体をできる限り傷つけず少しでも早くご家族の元に返す一助となることができました。
26日(木)、捜索要請はなしと確認されたこと、また犬たちやハンドラーの体調を考慮し、活動を終了しました。
新しい仲間と共に
災害救助犬「カミーノ」「楽」にとっては、初めての出動となりました。
同時に2頭のハンドラーたちは緊張と重圧で精神的体力的につらい状況もあったと思います。
ですが、パートナーを信じ、堂々と現場に立つ姿は、それらを感じさせない力強さがありました。
また4月に入職した職員は初めての災害現場。
活動後の振り返りでは涙ながらに「もっと被災地の役に立ちたい。」と話してくれました。
不条理な災害に立ち向かう
15名の尊い命を奪った今災害。
私たちは残念ながら自然災害に抗うことはできません。
ですが、失われる命を減らすことはできます。
その為に、これからも活動を続けていきます。
連携していただいた消防(大阪府大隊、滋賀県隊、愛知県隊、金沢市消防局等)、警察、地英知、応援していただいた多くの皆様に心より感謝申し上げます。
また、SNSの温かいコメントやご支援にとても励まされ、活動することができました。そして足場が悪い中、懸命に捜索活動に取り組んでくれた犬たちに感謝し、経緯を表したいと思います。
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