GV派遣を終えて🇰🇭（ゆきな）

皆さまの温かいご支援のおかげで、2025年春のGV（Global Village）カンボジア派遣を無事に終えることができました。心より感謝申し上げます。

今回の派遣では、家を建てるという活動を通して、現地の生活や貧困の現状を間近で感じることができました。旅行では絶対に得られないであろう色々な刺激を受け、充実した10日間を過ごすことができました。

現地のマーケットやワークサイトへ向かうバスから見える街並み、そして小学生くらいの子供が「money」と呼びながらアクセサリーなどを売る光景に、普段日本で安心して暮らしている自分たちが、どれほど恵まれた環境にいるのかを痛感しました。カンボジアでは、小学校・中学校は義務教育で授業料は無料ですが、家庭を支えるために子どもたちが働いている現実があり、その現状を直接目にすることで「貧困」という問題の深刻さに向き合うことができました。

また、舗装されていないでこぼこ道や、ごみが散乱したワークサイトの光景にも驚かされ、普段日本では意識することのない「貧困」というものを肌で感じる機会となりました。

私たちが建てた家のホームオーナーさんは、無職で自給自足の生活をされており、「今の生活で最も大変なことは何か」と尋ねると、「毎日、食べ物を手に入れること」と仰っていました。私たちは普段、住む家があり、食べ物を手に入れることが当たり前のように感じていますが、現地の暮らしを知ることで、それが決して当たり前ではなく、非常に恵まれた環境であることを痛感しました。

ワーク初日は、慣れない建築作業に苦戦し、果たして自分たちが本当に役に立てるのか不安になる場面もありました。しかし、作業を重ねるうちに、現地の大工さんやメンバーと協力しながら効率的に作業を進められるようになり、「家を完成させる」という共通の目標に向かって心を一つにすることができました。ホームオーナーさんとは言葉の壁があり、直接的なコミュニケーションは難しかったものの、共に作業することで心で通じ合える瞬間が何度もあり、直接その喜びの表情を見られたことがGVの大きな魅力だと感じました。

今回のカンボジア派遣を通じて、「住まいの大切さ」と「人とのつながりの力」を改めて実感しました。カンボジアの生活に触れる中で、安心して暮らせる家があることが、どれほど貴重であるかを痛感しました。

残念ながら、天候の影響で家を完成させることは叶いませんでしたが、家が形になっていく過程を見ながら喜ぶホームオーナーさんの姿を見て、「家を建てること」が単なる物理的な建築ではなく、「未来への希望」を築くことにつながっているのだと強く感じました。

また、家の完成を祝うフェアウェルパーティーでは、ホームオーナーさんや現地の大工さんと一緒に踊ったり、カンボジアの伝統文化である「ソンクラン（水のかけ合いやベビーパウダーをつけ合う儀式）」を体験したりしました。特に、ホームオーナーさんが満面の笑みで楽しそうに踊っていた姿が印象的で、言葉が通じなくても心を通わせることができたと強く感じました。

作業期間は限られており、私たちにできることは決して大きなことではなかったかもしれません。しかし、現地での経験や感じたことを多くの人に伝え、より多くの人に現状を知ってもらうことが私たちができることのひとつだと思います。この経験を忘れずに、今後の活動に活かしていきたいと思います。

最後に、今回の派遣が実現したのは、クラウドファンディングを通じてご支援いただいた皆さまのおかげです。ご支援があったからこそ、私たちはこの貴重な経験を得ることができ、現地の人々と共に過ごし、多くのことを学ぶことができました。本当にありがとうございました。

クラウドファンディングは3月31日まで実施中です。さらに多くの人にこの活動を知っていただき、支援の輪を広げたいと考えています。引き継ぎ、ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。