買春処罰の危険性を訴えるリーフレットを作成し、セックスワーカーの生活を守りたい!!

For

Voluntary Association SWASH

買春処罰の危険性を訴えるリーフレットを作成し、セックスワーカーの生活を守りたい!! Image

SWASH(Sex Work And Sexual Health)

Total Amount

¥864,855

/ ¥1,500,000

57%
  • Total Amount

    ¥864,855

  • Total Donors

    114

  • Remains

    Finished

  • Starting on

  • Finished on

This campaign has finished.

『買春者の犯罪化: 北欧地域の経験から』日本語訳

2024/11/14 18:25


https://akaikasa.net/wp-content/uploads/Japan.pdf


イギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)国際移民学の教員、Niina Vuolajärviさんが書かれた北欧地域における「買春処罰法」に関する研究報告書の日本語訳です。

Niinaさんは、3年間にわたって買春処罰法を導入した北欧地域(スウェーデン、ノルウェー、フィンランド)でセックスワーカーや警察、ソーシャルワーカーなど、合計210件のインタビューを行い、買春処罰法がセックスワーカーたちに与えた影響について調査されました。

この研究報告書は、オリジナルの英語の他にもスペイン語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、ノルウェー語、スウェーデン語、フィンランド語に訳されています。


<報告書の要約>

この研究は、商業的性行為を人身売買や搾取と同一視するイデオロギー的な議論と、実際にセックスワーカーが経験している現実との間に食い違いがあることを示している。インタビューを受けた人々のうち、わずか6%の回答者が自分自身を人身売買の被害者、または他人に強制されて売春したと考えていた。本研究では、性産業に従事したり、商業的性行為のために移住したりする動機として、より収入を得ることが最大の要因として挙げられた。セックスワーカーの性産業に対する解釈や感情にかかわらず、調査を通して、このような傾向がみられた。したがって、この研究は、商業的性行為を、収入を得る活動として、またフォーマル・インフォーマルな労働の一形態として理解する必要があると結論づけている。そのため、本稿では「セックスワーカー」および「性産業従事者」という用語を、性的サービスを提供する人々を指すために使用する。

人身取引の枠組みや、売春を暴力とみなして搾取の問題を買春者個々人に結びつける北欧モデルの言説とは対照的に、本研究は、性産業従事者が直面する問題の多くが、警察の取り締まりや移民政策といった制度的な構造に関連しており、これにセックスワークに対するスティグマが重なることで、搾取的な状況が作られ、暴力のリスクが高まると指摘している。

北欧モデルは、売春者から注意をそらすことを明示的な目的としているが、実際には彼ら彼女らが警察の主な対象となり続けている。北欧モデルのもとでは、売春行為が犯罪化されていないという一般的な理解とは裏腹に、性的サービスを提供する人々は、移民政策、第三者に関する法律、および財政政策の執行によって事実上犯罪化されているのだ。

買春者の犯罪化は、商業的性行為の規制においてほとんど役割を果たしておらず、むしろそれは、性産業従事者に対する刑罰的かつ人種的な警察による取り締まりの隠れ蓑として機能している。警察的取り締まり(policing:警察をはじめとする国家権力による規制や監視などの取り締まりを意味する)は移民を対象としており、その結果、国外追放や強制送還によく繋がる。北欧諸国では、売春行為が非犯罪化されているにもかかわらず、移民法では依然として強制送還の理由とされる。

北欧諸国では、売春行為に対するすべての支援が、たとえ利益を目的としなくても禁止される第三者に関する法律がある。家主、ホテルの経営者、会計士などが、売春行為に関わっているとみなされれば、人身売買の罪に問われる可能性がある。また、第三者に関する法律は、セックスワーカーが共同で働くことも犯罪化している。これらの警察的取り締まりにより、移民にとって厳しい住宅事情が生まれ、それがポン引き(斡旋)を助長し、セックスワーカーをより危険な状況に追いやっている。

調査結果によると、インタビュー回答者のが買春処罰法に反対しており、売買春に関連する刑罰を撤廃して、罰則なしに性的サービスの提供を組織できるようにすることを支持している。買春を犯罪とし、売春を非犯罪化とする部分的な非犯罪化(すなわち、北欧モデル)に対する反対意見の多くは、こうした政策が事実上、売春を犯罪化していることに基づいている。

社会福祉サービスは本来、北欧モデルの中核を担い、買春処罰法はあくまで規範的な補足として機能することが想定されていた。しかし、これらの社会福祉サービスは実現せず、インタビュー回答者たちは、商業的性行為から代替の職業を見つけるために役立つ、包括的かつ効果的な支援の不足を指摘している。この地域でセックスワークをする多くは、永住許可を持たない移民であり、そのため社会保障や公的医療などの国家サービスを受ける権利がない。スウェーデンでは、商業的性行為を女性に対する暴力とみなす理解が広く浸透した結果、セックスワーカーが低いハードルで利用できる性感染症検査や医療、法的サービスが非常に限られており、移民は事実上、これらのサービスから排除されている。

北欧モデルのような法規制の主な目的は、セックスワーカーに対する厳しい取り締まりを通じて商業的性行為を廃止することである。売春者のニーズは、政策決定やサービス提供の中心には置かれていない。本研究による証拠は、北欧モデルが複製すべきモデルではなく、性産業を解体し、排除するために設計された複雑で文脈に特有な規制装置であることを示している。 


<鍵となる提言>


<原文・英語>

Vuolajärvi Niina (2022) “Criminalizing the Sex Buyer: Experiences from the Nordic Region,” in LSE Women, Peace and Security Policy Brief Series.

https://www.lse.ac.uk/women-peace-security/assets/documents/2022/W922-0152-WPS-Policy-Paper-6-singles.pdf


← Back to all activity reports

https://swashweb.net/

Representative:要友紀子

Explore
  • For social challenges
  • For associates
  • For campaigns
About Syncable
  • For associate staffs
  • Learn about Peer-To-Peer Fundraising
  • Brand assets
  • About us
  • Privacy Policy
  • Terms of Service (For supporters)
Services

Syncable Logo Image
© 2021 STYZ Inc.All rights reserved
Privacy PolicyTerms of Service (For supporters)