コモンビートは、昨年迎えた団体設立20周年という節目を機に、エンターテイメントの感動をより多様な人達と分かち合うため「Musical For All ーあらゆるひとに参加と鑑賞の機会をー」という取り組みをスタートしました。
その一環で、コモンビートのミュージカル公演に17歳以下の子どもとその保護者を無料で招待する「青少年招待」を行っています。そこから見えてきたのは、エンターテイメントが子どもたちに与える大きな可能性。同時に、舞台芸術にアクセスできる機会が環境によって左右される「体験格差」の現実でした。
今後もあらゆる地域で子どもたちに舞台を届けていくために、9/1(日)〜9/30(月)の期間で、マンスリーサポーターを募集します。
月1,000円・年間12,000円のご支援で、6名の子どもたちを公演に招待することができます!子どもたちに、エンターテイメントの感動と未来への希望をプレゼントする「チケットサンタ」になって、応援してください!
Story
NPO法人コモンビートは、「個性が響きあう社会へ」というスローガンを掲げ、表現活動を通じて、多様な価値観を認め合える社会の実現を目指すNPO法人です。
メイン活動の「100人100日ミュージカル®プログラム」では、18歳以上の学生から主婦・サラリーマン・経営者まで、多様な市民100人が100日間で、異文化理解をテーマにしたミュージカル「A COMMON BEAT」を作り上げます。
活動を続けて20年が経ち、これまで舞台に上がった市民は7,000名、観客動員数は24万人を超え、市民ミュージカルとしては日本最大級の規模になりました。そんな私達が次のステップとして取り組んでいるのは、このエンターテイメントの心踊る瞬間や感動を「“あらゆる”市民で分かち合う」こと。その中でも、「子ども」たちにこの舞台を届けることです。
子どもたちがこの舞台から受け取るもの
そのため、昨年から青少年招待マンスリーサポーター制度を立ち上げ、ミュージカルの公演に、近隣の青少年とその保護者を無料で招待しています。(ミュージカルの招待チケットを子どもたちにプレゼントすることから、サポーターを「チケットサンタ」と呼んでいます。)
毎公演でキャンセル待ちになるほど多くの申し込みをいただき、2023年には東京と関西で開催した公演で、合計1,290名を招待することができました!今年開催する、東京・名古屋・九州の公演でも、招待を実施しています。
子どもたちからは、こんなご感想をいただいています。
(他にもたくさんのご感想をいただいています。直近の7月に開催した第60期名古屋公演の青少年招待の様子は、以下のレポートよりご覧いただけます。)
https://www.mfa.commonbeat.org/blogs/953/
劇場という非日常的な空間でエンターテイメントに心を躍らせるだけではなく、多様な大人たちの輝く姿を通じて、子どもたちは将来の夢も受け取っていることがわかりました。
招待活動から見えてきた『観劇への壁』
また、招待活動を通じて、保護者の方からはこんな声をいただくようになりました
「子どもに舞台を見せてみたいと思っていましたが、2人分の費用がネックで機会がありませんでした。私が想像していたより子ども達が真剣な目でみていたので、今後も連れて行こうと思います。」
「大変ありがたかったです。子ども3人の5人家族ですが、全員で行くとなるとチケット代が高くなり‥。子どもたちにミュージカルを体験させてあげられて本当によかったです。」
「芸術に触れる機会を持たせたいと思っても、ミュージカルは結構な値段。興味を持つかどうかわからない子どもを連れてとなるとためらってしまいます。が、招待だとダメもとで応募しようと思えました。子どもたちに貴重な機会をありがとうございました!」
「とてもありがたい機会です。子どもを劇場に連れていくのはハードルが高いので、無料ということでチャレンジしてみようと、思いました。」
「子どもにミュージカルを経験させる良い機会となりました。ありがとうございます。招待だからこそ『子どもを連れて行っても良い』とミュージカルのカベが取れました。」
(公演アンケートより)
子どもたちは、自分だけでは観劇に行くことはできません。家族で観劇するとなればそれだけ費用も高額になり、敬遠されてしまいがちなのが現実です。
これは今、社会問題として叫ばれている「体験格差」という課題にもつながっています。
「体験格差」とは、旅行やならいごと、休日に友達と一緒に遊ぶなど、学校外で行われる体験機会の格差のこと。世帯年収が低い家庭ほど、「経済的理由」で子どもがやってみたい体験をさせてあげられなかったと回答した割合が高く、世帯年収によって3倍以上の差があることが調査により明らかになっています。(子どもの「体験格差」実態調査 最終報告書:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン)
加えて、文化芸術に対するアクセスは、地域による格差もあると言われています。
環境や地域によらず、どんな子どもたちにも、舞台芸術に触れてほしい。だからこそ、コモンビートでは、全国どの地域の公演でも招待を行い、「保護者」の方まで無料招待に含めることで、「子ども」に鑑賞の機会を届けています。
ただ「観る」だけではない、ミュージカル体験へ
コモンビートでは今年から、ミュージカルの中に登場する世界各国のダンスや表現を体験できるワークショップを公演と同時に開催しています。青少年招待で観劇に来た子どもたちも無料で参加ができ、保護者の方からもご好評をいただいています。
保護者の方からもこんなご感想をいただいてます。
「ワークショップを受けてからのミュージカルで子どもたちが一緒にうたっておどって、楽しんでいるのを見て感動、ダイバーシティを感じた。」
「100人の歌声に子どもたちが驚き、今まで味わったことがない刺激を受け入れてよかった。ワークショップの後に見たので、一緒に踊って楽しめた。」
(60期名古屋公演でのワークショップ「舞台のシーンに飛び込もう!~世界のダンス教室~」開催レポートは、以下のコモンビート団体ホームページよりご覧いただけます。)
https://commonbeat.org/blog/55780/
ミュージカルや表現活動を楽しむ方法は、「鑑賞」だけではありません。鑑賞と合わせて実際に「やってみる」機会も提供することで、作品や舞台の理解が増したり、自分を表現する楽しさを知ったり、より深い「ミュージカル体験」を受け取ってもらえればと思います。
寄付金の使い道
マンスリーサポーターによる寄付金は「子どもとそのご家族の招待費用」に充てられます。
サポーターによる支援で賄えている金額は、現在、年間約600席分です。しかし、それ以上の申し込みをいただいているため、その倍以上の方たちに無償で観劇をいただいています。費用の持ち出しによる負荷が重なることは、持続可能な状態とは言えません。
そこで、【月額1,000円のマンスリーサポーター100名】をさらに集め、その支援により、年間1200名以上を持続的に招待できるようになることを目指しています。
サポーターが増えれば増えるほど、多くの子どもたちを招待できる基盤になります。公演は一年間通じて各地で行っており、全国のどの地域の公演でも招待を行うために、年間通じた継続的なサポートを必要としています。
ぜひ青少年サポーター「チケットサンタ」になって、子どもたちにエンターテイメントの感動と未来への希望をプレゼントしてください!