東日本大震災で犠牲になった木村汐凪(ゆうな)のバースデードネーション

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木村紀夫

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汐凪のバースデードネーションも残り1週間です!

2024/9/1 17:58

汐凪のバースデードネーションも残り1週間です! Main Visual

汐凪のバースデードネーションが始まって1週間が過ぎ、これまでたくさんの皆様にご支援いただいておりますこと、心より感謝申し上げます。


大熊未来塾の伝承活動は汐凪によって支えられています。

東日本大震災によって行方不明になった汐凪の遺骨が初めて発見されたのは、5年9か月後の2016年12月9日。その発見によって気づかされたことは、彼女が津波によって命を落としたのか、置き去りにされたことによってなのかが分からなくなったこと。震災の翌日、避難指示が出る中でぎりぎりまで捜索してくれていた地元の消防団員の4人が声を聞いている事実を考えれば、助かった命を犠牲にした可能性がある原発事故だったと言えます。それによって彼女は、「そんな原発の上で成り立つ今の社会って、それでいいのかな?」と問いかけます。

2022年1月2日に見つかった彼女の右の大腿骨。約5年ぶりの発見でした。最初の発見とほぼ同じ場所だったことを考えれば、自分たちも見落としていたのです。同時にここにはまだこうして汐凪を探す場所が残されている。帰還困難区域外であったなら、すでに防潮堤が整備され、かさ上げや造成がされて、汐凪の大腿骨は見つかっていない。復興のために整備される防潮堤の下には、絶対にご遺骨が残っていることに気づかされます。東日本大震災では、未だに約2500名の犠牲者が行方不明のまま。

「それが復興でいいのかな?」

未だに彼女の身体は2割ほどしか見つかっていません。しかし今、積極的に彼女の捜索をしているわけではありません。今となっては遺骨のすべてを見つけ出すことは不可能だし、彼女もそれを望んでいないと思えるのです。

「だって、見つかっちゃったらみんなここに来てくれなくなるでしょ?」

汐凪は、中間貯蔵施設の中に存在しています。ここで汐凪を探し、彼女の問いを考える人たちを見て、きっと楽しそうに笑っている。そうしてここを慰霊と震災伝承、学びの場として守っているのだと感じます。

汐凪は、東京電力、国、そして我々一人一人に問いかけます。

「それでいいの?」


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〒9791303

福島県双葉郡大熊町熊川字久麻川80番地

https://okuma-future.jp/

Representative:木村紀夫

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