・鹿児島市宇宿地区を事例に、「福祉」と「学び」を統合した新しいまちモデルを創るため、月1回の定期的なワークショップを開始します。
・お年寄りが過去の地域の記憶を子どもたちに伝える活動を通して認知症の予防を図り、子どもたちはお年寄りの話から過去の地域の様子を学ぶとともにAI技術を用いて白黒写真のカラー化を試み、地域の「色」を再現していきます。そして、その成果を商店街で展示・発表する「まちのにぎわいスペース」をつくり、多様な世代が交流する商店街を形成します。
・この取り組みを鹿児島市宇宿にある弊社附属施設「時の旅喫茶室」で行い、モデルを実証的に開発し、全国の商店街や少子高齢化の地域に広げ、全国に「福祉」と「学び」とをあわせたまちづくりのネットワークを構築します。
・ご寄付は「時の旅喫茶室」の運営資金や環境整備、お年寄りへの謝礼、スタッフへの謝金などに活用させていただきます。
一般社団法人時間旅行社ネットワークは、地域の福祉と学びを結ぶまちモデルの実践と持続的な活動を目指しており、寄付はその第一歩を支えるものです。ご支援のほど、なにとぞよろしくお願いします!
Story
「福祉」と「学び」とを統合した新しい「まち」モデルを創るために、鹿児島市宇宿地区を事例として、定期的(月1回)ワークショップの開催をスタートさせます。具体的には、以下のとおりです。
・地元にある商店街で、お年寄りが子どもたちに向けて記憶を思い出して昔を語ることで、認知症の予防や認知症の進行予防をすすめます(「回想法」という手法を参考にしています)。
・子どもたちがお年寄りからのお話で過去の地域の様子を学び、AI技術を通じて白黒写真の色付けを試み、当時の「色」の再現活動を行うことで、地元への愛着を育んでいきます。
・子どもたちがお年寄りから学んだことやAIを活用した「色」の再現活動の成果を商店街に展示して、商店街にみんなで共有し学びあう「まちのにぎわい」スペースをつくります。
「福祉」と「学び」とを統合した新しい「まち」モデルを創るために、定期的(月1回)ワークショップの開催をはじめます。場所は、鹿児島市宇宿3丁目、宇宿商店街にある「時の旅喫茶室」。
わたしたちの法人が運営している、法人の研究開発のための「附属公民館」です。
ここでの取り組みを全国の商店街や少子高齢化に直面する地域へ広げ、持続可能な、大きなネットワークにしていきます。その場所が、「時の旅喫茶室」での取り組みです。
画面右下の「支援する」ボタンで1000円から寄付できますので、是非気軽な気持ちで寄付をお願いできると嬉しく思います。
※ 寄付金は決済にかかる手数料と利用料を除いた全額が団体へ寄付されます。
■ 私たちの取り組みに至るまで
こんにちは。
一般社団法人時間旅行社ネットワークで研究開発を担当している、井手と申します。
寄付のお願いをするにあたって、みなさまに、ここに至るまでのわたしたちの「物語」をお話したいと思います。
わたしたちの取り組みのスタートは、10年前にさかのぼります。
私は、地元郷土史家や地域住民の方々とともに、私の故郷(鹿児島県垂水市)の歴史の掘り起こしや地域のデジタルアーカイブ作成を開始し、SNS等で「垂水時間旅行社」を立ち上げました。
そのとき、歴史書にも教科書にもない、生き生きとした当時の日常の様子の記憶を語るお年寄りとたくさん出会いました。90歳をこえる方も少なくありませんでしたが、今でも現役で農業をして元気なお年寄りも多くいました。「聞き書き」をして、その記憶を証明する資料を探しに図書館や公文書館に通い続けて「記憶」と「記録」とをつなげていく地道な作業でしたが、とてもやり甲斐のあることでした。
こういった経験をふまえて、2016年から世代間交流プログラムをつくり、大学生と一緒に運営する夏休みワークショップ(「寺子屋シリーズ」)をスタートさせました。
昔の話をきくだけではなく、この時期に急激に進化が進んでいたAI(人工知能)をつかった白黒写真の自動色付け技術を組み合わせて、当時の「色」を記憶しているお年寄りの話をききながら、子どもたち自身の力でその色を白黒写真に再現していく、という取り組みにしました。
AIでも色付けを「間違える」ところに着目して、どんなにテクノロジーが進歩してもそれは「提案」であって、お年寄りしか持ち得ない過去の記憶と、その話から「誤り」を丁寧に補整していく人の手作業が当時の事実に「近づく」には必要なことなのだ、と、AIと人との共生社会で活躍する未来の大人たちに、実感を伴ってAIと人との関係を学んでもらうことを重視した活動です。
お年寄りは昔の記憶を引き出すことで脳を活性化し、子どもはその記憶から昔を学びつつ未来のテクノロジーを体験して未来社会における人の在り方を考え、自分の地元への「愛着」の質を高め、深める。
「地域知の環流モデル」と名付けた取り組みの誕生でした。
2020年からのいわゆる「コロナ禍」で、続けていたプログラムを中断せざるを得なくなってしまいましたが、これを機会におもいきって法人として立ち上げ、活動を広げて仲間を増やしていくことができれば、と思いました。
こうして共感してくれる仲間たちと2023年8月に一般社団法人時間旅行社ネットワークをたちあげ、12月には常設の附属交流施設として「時の旅喫茶室」を開店させました。
これまでの経験を重ねてできたコンセプトが「『福祉』と『学び』のまちモデル」の創出、です。
■ 寄付金の使いみち
その第一歩を進めるために必要な以下のことに、このご寄付は使わせていただきます。
・過去の「記憶」を提供して下さったお年寄りへの謝礼
・タブレットやアプリなどの環境整備
・支援してくれる学生等スタッフへの謝金
・「時の旅喫茶室」の運営資金(家賃・光熱費・Wi-Fiネットワークの費用など)
わたしたちは「時の旅喫茶室」を拠点に、鹿児島市宇宿(うすき)商店街、宇宿地区に住むお年寄り、そして子どもたちとで「『福祉』と『学び』のまちモデル」を実践的に、そして持続的につくり続けます。
もちろん、その成果は、宇宿地区にのみとどめるものではなく、全国の頑張る商店街、さらにはあらゆる地域の人口減少社会での未来のまちづくりにも拡げ、ともに行動する「協働するネットワーク」を築きたいと思います。
みなさまからのご支援、何とぞよろしくお願い申し上げます。