やさしい日本語とは?~多文化共生事業のご紹介~
2023/12/10 20:51
コンフロントワールドは、今までアフリカや南米で支援を行ってきました。そして、新たな事業として「多文化共生」を実現するための活動を国内で行っています。
みなさんは「多文化共生」という言葉を聞いたことがありますか?
総務省によると多文化共生とは、「国籍や民族などの 異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、 地域社会の構成員として共に生きていくこと」と定義されます。何だか難しそうと思われるかもしれません。
日本には約300万人の外国人が暮らしています。様々なバックグラウンドや多様な価値観を持つ人々が、社会の中で自分らしく暮らしていくにはどうしたら良いのか。誰にとってもやさしいコミュニティをつくるにはどうすれば良いのか。それを考えるのが多文化共生なのだと思います。
そして、「やさしい日本語カフェ」という交流イベントを大久保で開催しました。共催として、カイ日本語スクール様と明治大学山脇ゼミ様にご協力いただき、やさしい日本語を通した主に住民同士の地域交流を行いました。
やさしい日本語とは?
やさしい日本語とは、普通の日本語よりも簡単で、誰にとっても分かりやすい日本語のことです。文化庁より、やさしい日本語のガイドラインも発行されています。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/92484001.html
例えば、
「眼科」→」「目の病気を治す病院」
「不動産屋」→「家を借りたい人や家を買いたい人にいろいろな家を紹介する店」
などです。
やさしい日本語を使うことで、まだ日本に来たばかりの外国人の方ともコミュニケーションが取りやすくなります。
やさしい日本語カフェを実施
2023年7月に実施しました!当日は20名定員でしたが満員御礼で、日本人と外国人が半々で交流を楽しみました。
地域の図書館や教会、お店をされている方などにお声かけをして、ご協力いただいた結果たくさんの方にご参加いただくことができました。
外国人の方は、アジア、ヨーロッパ、南米など本当に様々な国出身の方が集まりました。
元々大学のゼミで多文化共生について学んだ櫻井が、一から企画を立ち上げ、昨年の夏から様々なアイデアを検討し準備してきました。
当日の流れとしては、代表の挨拶で始まり、続いて共催の明治大学山脇ゼミによる日本語ネイティブ向けに「やさしい日本語」のレクチャーがありました。
分かりやすく日本語を伝えるための、下記の3つの「ハサミの法則」の紹介などをしていただきました。
ハ:はっきり言う
サ:最後まで言う
ミ:短く言う
やさしい日本語のレクチャーの後は、フリートークを行いました。
5〜6人ごとに6つのグループを作り、席替えを挟んで30分×2回のトークをしました。
各テーブルには、カイ日本語スクールの生徒さんや明治大学山脇ゼミ、法政大学田嶋ゼミの学生さんにファシリテーターとしてペアになって入ってもらい、参加者のコミュニケーションをサポートしてもらいました。
「この夏にやってみたいこと」や「日本に来て驚いたこと」などのトークテーマをモニターに映して、参考にしながら色々なことを話していただきました。
ドリンクやお菓子もあったので、皆さんリラックスした様子で会話を楽しんでいるように見えました。
フリートーク後は共催のカイ日本語スクール代表の山本さんと、明治大学山脇ゼミの山脇教授からご挨拶をいただきました。
こうしたイベントを通じて、地域の中の相互理解や顔の見える関係の構築を少しでも進めていけたら良いなと考えています。
終わりに
みなさんの周りには外国人の友人・知人がいますか?バックグラウンドが異なる人々との交流は、自分では思いつきもしないような様々なアイデアやモノの見方に触れたり、自分の世界を広げるきっかけになります。また、人によって違う部分もあれば、同じ部分も意外とたくさんあることに驚くかもしれません。
外国人とのコミュニケーション経験が増えるほど、外国人を外国人として見るのではなく、1人の人として向き合っていくようになる気がします。これは、自分で実際に見聞きした経験がステレオタイプを超えていく決定的瞬間なのではないでしょうか。みなさんにはそんな経験がありますか?やさしい日本語カフェがそういったきっかけの一つになることを願っています。
このやさしい日本語カフェの運営費も皆様のご寄付から成り立っています。
本当にありがとうございました。
コンフロントワールドではマンスリーパートナーを募集しております。
月々500円~ご寄付をお願いいたします。
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