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2023年2月の地震、ボロボロになった建物

2023/11/16 17:35

2023年2月の地震、ボロボロになった建物 Main Visual

わたしたちの活動地アディヤマンはトルコ南東部の地方都市。

地震の震源地カフラマンマラシュから約150キロです。2023年2月6日午前4時17分、第一回目の大きな地震(マグニチュード7.7)がねむっていた街をおそいました。アディヤマンのシンボルとなっている町の中心部にある時計台はこの時間をさしています。

そして恐ろしいことに同日午後1時24分、2回目の大地震(マグニチュード7.5)が再び人々を襲いました。シリア・トルコの合計で約5万6千人が亡くなったとされています。

わたし(西渕)がはじめてアディヤマンを訪れたのは7月。まだまだ多くの損壊した建物が、そのままに並んでいました。この地震の被害の特徴として、多くの新しい建物(アパート、マンションなどの10階建などの高層住宅)が損壊しました。トルコは地震が多い国なので厳しい耐震建設基準が定められていたのに関わらず、賄賂など抜け道を使った基準を守らない建築物が多く建てられ、これだけ甚大な被害となってしまったのです。

 

先月、11月の現地訪問では、損壊したアパートの取り壊し・瓦礫の撤去もゆっくりながらも進んでいる様子も見てとれました。

今、現地ではアパート・マンションが不足し賃貸料の高騰がおこっています。冬を前にして、多くの市民は仮設のコンテナではなくて普通の建物に住むことを希望するためです。さらに次第に再建設も進む中、土地代も高騰してきているとききます。

この状況の中、アパート賃料は多くのシリア難民にとって手の届かないものになってしまいました。自宅が損壊しなかった場合も、大家がもう貸してくれないというケースもあるとききます(新しい人により高い家賃で貸したいから)。

戦争から逃れた国で、地震にあうという二重の被災をした人々。

今暮らしている仮設のコンテナは、決して理想の住居とはいえないが、せめて雨露や風はしのげる。何よりも、まわりから「出ていけ」と言われないところで家族が安心して暮らしていけますようにと、心から願うばかりです。





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Representative:高遠菜穂子・平丸久美子

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