日常の中の何気ない、「自然体験・文化体験・社会体験」が当たり前でない子ども・若者がいます。

特定非営利活動法人パノラマは、「すべての人々がフレームインできる社会を創る」をミッションに、引きこもりや貧困等、社会的排除リスクの高い子どもや若者など、すべての人々がパノラマ写真のようにフレーム・インでき、活き活きと暮らせる社会を作るために横浜市北部で活動をしている、子ども・若者支援のNPOです。

私たちは普段様々な小中高生、若者と居場所で関わっていますが、その日常の中で様々な喜び、気づき、きらめきに出会っています。

• 校内居場所カフェの夏祭りで、自分で好きな浴衣を選んでボランティアさんに髪を結って着付けてもらい、楽しそうに写真を撮っている様子。

• 若者たちが自分達で企画して横浜から湘南海岸まで一晩中歩き、疲労困憊の中でも満足気に海岸で朝日を見ていたこと。

• わずか電車20分で東京に出られる横浜市在住の子どもたちが、夏休みの遠足で都内の博物館に行った際、生まれて初めて多摩川を渡って「東京だ！」と車中で嬉しそうにはしゃいだこと。

日本の「体験格差」の現状

皆さんも似たような体験を思い出したかもしれません。でも、これらの何気ない体験が、当たり前でない子ども・若者がいます。2022年にチャンス・フォー・チルドレンが行った調査では、世帯年収300万円未満の家庭のこどもの約3人に1人が、1年を通じて学校外の体験活動を何もしておらず、その割合は世帯年収600万以上の世帯に比べて2.6倍高いことがわかっています。今の日本では、自然体験、社会体験、文化的体験は、すべての子どもが等しく手に入れられるものではなく、お金等の家庭の余裕や環境などの条件が揃って初めて、子ども・若者はそれらの体験を経験できるという現実があります。

一見あそびに見えることが、「生きる力」に。体験の不足が、自尊感情を奪い「人生のつまずき」に。

NPO法人パノラマは、このような出会いやきっかけを子ども・若者に届けている団体です。

（パノラマの全員集合写真）

日々の活動では、子ども・若者支援などで、公的機関と連携し、支援を広げていますが、その資金だけでは、様々な経験を十分に子どもたち・若者たちに提供することはできません。委託・補助金などの公的資金では、資金使途に様々な制限がかかっており、自由に使うことができないためです。

一見、無駄や「あそび」に見えることこそが、子ども若者の心にずっと残り続ける、文化資本（生きる力・ライフスキル）となります。逆に、それを持ち得ないことがハードルになることもあります。

文部科学省の調査では、様々な体験をした子どもの方が自己肯定感が高く、大人になっても自尊感情や人間関係構築の力が高い傾向が見られることがわかっています。私たちも、幼少時からのちょっとした経験の不足の積み重なりが、こども・若者たちの自尊感情をそこない、人生の様々な場面で一歩を踏み出せなかったり、つまずいてしまったりすることを見てきました。

文部科学省の調査

日常の風景のなかに、ちょっとした遊び心や、きらっとひかるもの、あたたかさ、新しい出会いを。

今回のキャンペーンでいただいたご寄付を活用し、子ども・若者のプラスαの体験活動を広げていきます。パノラマでは、これまで下記のようなプラスαのストーリーが生まれています。みなさんも、ぜひ新しいプラスαのストーリー作りを応援してください。

【プラスαの体験エピソード】

• 成人式で晴れ着を着ることができなかった卒業生が遊びに来ることを知ったボランティアさんが、サプライズで晴れ着を用意してくれていて、放送室で着付けをしてカフェでお披露目をした。恥ずかしそうにしていたが、嬉しそうだった。

• 誕生日アピールしてきた生徒に、紙コップにちょっと良いお菓子を詰めて、メッセージを書いて渡し、マスターがウクレレでバースデーソングを歌ったら泣き崩れるくらい喜んでくれた。お祝いされることがあまりないのかもしれない。

• お菓子作り教室の先生・スタッフが来てくれてスポンジケーキを自分たちでデコレーションしてクリスマスケーキを作りをみんなでやった。はじめてのケーキ作りと共同作業に大盛り上がり。終了後、ケーキ作りに参加していなかった生徒たちにも分けていた。

• 小学校から不登校だった若者が、他の若者たちと一緒に山登りに参加した。遠足に行ったことがなく、準備もどうすればよいか不安な様子だったが、街を一望できる山の上で晴れ晴れとした表情だった。

【理事長石井正宏からのメッセージ】

いつもパノラマの活動を、陰になり日向になり応援していただいている皆さまに、心より感謝申し上げます。

国からの要請を受け、こども家庭庁の委員をスタッフが務めたり、国・地方自治体の人材育成のための講師を務めたりと、パノラマは国の福祉政策の重積の一端を担わせていただけるまでに成長することができました。スタッフ養成講座も開講し、視察者が全国から来訪し、講演のご依頼もコンスタントにいただいています。

このようなことを、日々発信していると、パノラマはさぞかし “良い感じ” に皆さんの目に映っているのではないかと思うのですが、現実は「そ〜でもない」という、普段しづらいお話を書かせていただきます。

NPO法人の経営は、委託事業を受託したり、民間の助成金を獲得して資金調達したりする一方で、会費や寄付による資金調達という手段もあります。前者はお金の使い道が明確に規定されており、後者は法人のミッションに資することであれば、比較的自由に自分たちの裁量で使うことが可能です。しかし、現在のパノラマは会費・寄付率が１％も満たしていません。クライエントのため、また支援者であるスタッフのために使える自由なお金がほとんどありません。

また、校内居場所カフェなどの自主事業は、民間の助成金で運営しています。助成金は取れたり、取れなかったりするので、所謂「綱渡り」の運営で9年間なんとか凌いできました。自由に使えるお金がないどころか、来年度の予算の目処も立たない中での不安定な経営状況だったりもします。

今回いただく寄付金で、スタッフの人件費まで賄おうとは思っていません。子どもや若者のための、“日常のプラスアルファ” に使えるお金や、ちょっとした思いつきを実現し、一生の思い出に変えるような、そんなことに使えるお金があったら良いなと思うのです。

いつもパノラマ＆石井を応援してくださっている皆さま、ぜひ、今回のキャンペーンでもパノラマを応援していただけないでしょうか？ 何卒よろしくお願い申し上げます。

特定非営利活動法人パノラマ

理事長　石井正宏

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子ども・若者に”プラスα”の体験を！

子ども・若者にとり、自然体験・文化体験・社会体験などの”プラスα”の体験が「生きる力」となります。

公的資金の枠組みでは、十分にそれらの体験を提供できない現実をほんの少し変え、子ども・若者に”プラスα”の体験を！

このパノラマの活動を是非応援してください！

NEXT GOAL 100万円！

皆様の温かいご支援のおかげで、目標の50万円を達成することができました！本当にありがとうございます。

子ども・若者の冬休みイベントを充実させたい！と考え、NEXT ゴール100万円を設定し、チャレンジすることにしました。

NEXT GOALが達成できたら・・　

＊子ども達一人一人にスタッフが選んだプレゼントを贈りたい！

＊X’masパーティー 用にボードゲームを買って美味しい軽食を出したい！

＊車に乗ってみんなでお出かけがしたい！

クリスマスやどこかにお出かけすることが当たり前でない子ども・若者にパノラマは出会っています。彼らの2023年冬が楽しい、思い出深いものになるように、応援していただけましたら幸いです。