私たちこどもフェス実行委員会は、NPO団体や福祉事業者、行政関係者など、こどもの支援や福祉に関わっている様々な立場のメンバーが集まってできた委員会です。
それぞれの現場でこどもたちに関わる中で、次のような課題が見えてきました。それは、おとながこどもの声をしっかりと聞くことができていない状況があり、同時にこどもたちが持つ権利について、こどももおとなも知らないし知る機会がないという課題です。
こうした課題を解決していくために、私たちは、たくさんの人に楽しみながらこどもの権利について知っていただくためのイベント「こどもフェス」を開催したいと考えています。
こどもフェスの開催費用をご支援いただきたく、今回のクラウドファンディングを立ち上げました。応援よろしくお願いいたします!
Story
1、こどもの権利について官民が一緒になって考える機会を
こどもフェス実行委員会が立ち上がったきっかけ
今回のイベント開催のきっかけは、昨年のリレーションシップ北陸が越前市で開催されたことでした。こどもの権利について、官民が一緒に考える企画やイベントが越前市で行われていることに感銘を受けました。
もともと私たちは、福井市で障害やなんらかの生活のしづらさを抱えているこどもたちを支援していて、その課題が多岐にわたることで、その課題ごとに違う関係者と話をしなければならず、一元的に課題に向かえないことにもどかしさを感じていました。
ただ、このイベントをきっかけに「子どもの権利条約」を深く知ることになり、私が日頃感じている「多岐に渡るこどもの課題を根本的に解決する方法」がここにあるのではないかと感じました。
「子どもの権利条約」を深く知るということは、こどもが自分の意見を表明できて、その意見が十分反映されるようにおとなは配慮しなければならないということを、少なくとも今よりもっとおとなが知る機会になると考えております。
そして、そのようなおとなが増えることで、こどもたちはもっと過ごしやすくなるのではないか、こどものまわりで起こっている色々な課題が解決するのではないかと感じております。
事務局長 高橋亮太
私は、行政職場で働いている中で、行政が行えることには限界があると感じることがありました。
特に、福祉分野では切れ目のない、きめ細やかな支援が求められている一方、行政の縦割りの弊害として制度の狭間で救われないこどもたちがいます。そのようなときに、NPO法人の方々との協働によって救われる、こどもや家庭を数多く見てきました。
本イベントを皮切りに、無限大の可能性を秘めたこどもたちが、笑顔で過ごしやすい福井市となっていけばと考えております。
副実行委員長 吉村亮佑
私は、15年程子ども達と関わらせて頂く仕事をしており、その中で子どもたちの為にと色々なことを考え行動してきましたが、ふとした時に「誰の為になぜやるのか」を考える機会がありました。
子どものことを考えた時、中心には子どもたちがいるはずなのに、子どもの意見を聞けていない。聞いてはいるが、勝手に解釈してしまっている。そんな現状があるのではないかと感じていました。
そんな時にこどもの権利条約のことを話し、みんなが権利条約のことを知っていれば、もっと自分の意見が言える子どもが増えるのではないか。もっと子どもの意見を真剣に考える大人が出てきてくれるのではないか。権利条約のことをもっと知ってもらいたいと考えたことがきっかけです。
実行委員長 望月陽子
こどもの課題の背景はいろいろで、その都度医療、教育、地域、家庭、保育などと関わってきました。その中で、こどもの意見や考えが置いていかれていることも多かったと感じています。
また、こどもたちの中には、ご家庭の事情で好きな習い事や学習塾に通えなかったり、その苦手さのために集団参加が難しく、地域のスポーツクラブ等への入会が難しいことなどがありました。
私たちの法人では、他のNPO法人や企業の協力をいただき、こどもたちにスポーツやプログラミング、ものつくりなどの機会を提供し、こどもたちの初めての体験や興味を広げる活動を行っています。
今回のフェスを通じて、こどもたち自身も自分たちの権利について考え、自分の思いをちゃんと伝えていいこと、大人はそれを受け止めなければならないことが当たり前になってほしいと考えています。
2、「こどもには権利があって、それは守られなければならない」ことを知ってほしい
おとながこどもの声をしっかりと聞くことができていない現状
先にもお伝えしたように、不登校や貧困、いじめ、虐待などのこどもを取り巻く課題は、こどもの声をしっかりと大人が聞くことができていないから起こっているのではないかと考えています。たとえば不登校傾向のこどもたちは「文字を書くのが遅いから黒板をノートに写すのが辛い」とか、「先生の言っていることが多くて、何をしたらいいかわからない」といった学校での困り感を誰にも話せず、またそれを伝えてもどうにもならないと思い、親や学校の先生など、おとなに伝えることができずに苦しんでいます。
またせっかくこどものための国際条約や法律があるにもかかわらず、知っているおとなはそれを知っているこどもより少ない現状です。さらには学校や困っているこどもの家族にこどもの権利の話をすると「こどもに権利を与えるとわがままになる」という反応が返ってくることもあります。
それは「こどもの権利を守るとはどういうことか」を知る機会がなく、またおとなが学ぶ機会もほとんどないからだと考えています。
イベントを通して、こどもの権利について知ってほしい
こどもたちを取り巻く状況を変えていくため、ひとりでも多くのおとなが「こどもには権利があって、それは守られなければならない」ことを知り、合わせておとなが学びを得る機会を提供し、それが継続的に行われるためのキックオフイベントを開催したいと考えております。
生活をする中で何気なく学んでいけるように、福井駅前の広場を会場に、こどもたちの「生きる権利、育つ権利」「意見を表明する権利」「教育を受ける権利」「休み、遊ぶ権利」に関係するブースやステージ発表を行うことで、こどもたちには新しい経験を、おとなたちには懐かしい体験を提供し、その体験を通して自然にこどもの権利に触れてほしいです。
企業や県内の団体約10団体を募集し、ブースを設置していただき、こどもの権利について考えることができるスタンプラリーや体験イベント、ステージ発表を準備しています。
初めてのイベントですが、すでにたくさんの団体からご協力をいただいています。また今回は福井市と共催が決定しましたので、官民一体となってキックオフイベントを実施する準備が徐々に整ってきました。
内容:
・ステージイベント(サックス四重奏、明倫中学校吹奏楽部演奏 他)
・イベントブース(福井市こども福祉課、オリンピック選手とホッケー体験、昭和・平成・令和の教科書展示、あげパン限定配布、こどもえんにち 他)
3、こどもたちがいきいきと遊び、学び続けることができる社会へ
福井市に「こどもの権利条例」が制定され、その周知や理解促進のためのイベントを継続して行いたいです。
条例を作ることを目的とせず、それを生かしてこどもたちが自分の意見を表明し、おとなはそれを聞き、こどもにとって最もいいことが選択され、こどもたちがいきいきと遊び、学び続けることができる福井市を作っていきたいと考えております。また、福井市だけでなく、県全体でこどもの権利について考えることができるよう、先駆的に条例を策定している市町と一緒に取り組みを行い、これを県全体のムーブメントにしていきます。さらには「こどもには自由に意見を述べる権利があり、つらいことは我慢せずに大人に伝えていい」ことを広く周知していくことで、こどもを取り巻く社会問題の解決に繋げていければと思っております。
4、寄付金の使途
いただいたご支援は、こどもの権利についてみなさんと考えるイベント「こどもフェス」の開催費用として、大切に使わせていただきます。
ステージイベントの開催費用
こどもの体験ブース等にかかる費用
あたたかいご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします!