【最新情報】現地の活動の今
2023/2/12 22:23
本日2月12日(日)現地時間10時に、シリア国内で活動する協力団体のハッサンさんと連絡を取り合いました。
「今の状況について教えてもらえますか?」
地震から6日間が経ちました。
最初の3日間が、崩壊した建物からの救命のために重要な期間です。
しかし、私たちの地域には空港がなく、トルコからの唯一の道も地震で閉鎖されてしまい、孤立状態だったため、救命活動は十分に実施できる状況にありませんでした。
今は瓦礫の中から、救助ではなく、死体を探す作業になっています。
ですので、活動は、被災した人たちへの人道支援に集中しています。
(当初、重機がありませんでしたが、他の地域から届いたそうです)
「どんな支援が必要でしょうか?」
今回の地震で多くの人たちが住む家を失いました。
シリアは今、非常に寒い季節のため、テント・毛布・防寒具・暖房、そして水と食料の配布が必要です。
「ハッサンさんの家族は大丈夫でしたか?」
幸いなことに、私の妻や子ども達も無事でした。
ハンムドリッラー(神様のおかげです)。
「シリア北西部について、他の地域からの支援は?」
この2日間で、カタール・サウジアラビアからの支援がありました。
クルド民族が多く住む地域、イラクからも支援があります。
しかし充分とは言えません。
また、シリア政府からの支援は今はありません(※)。
(※注)10日、シリア政府は、反体制派地域を含む被災地に物資を提供する閣議決定を行ないました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/aee77bdf84b5e603549a6db3ed9e1b9cb4a8c8ed
「長い戦争と混乱の中の今回の地震ですが、どういった心境でしょうか?」
常に問題が起こり続けています。
なので、目の前に迫り来る問題に常に対処し、解決し続けなければなりません。
今の緊急援助の後は、地震のトラウマを抱えた心理社会的ケアが必要でしょう。
また、学校・幼稚園にも戻ってきて、当たり前の日常に戻るための支援が必要になっていきます。
(地震が起こる2週間前の支援先の幼稚園。ガーデニングをしている様子)
「シリアの未来について、どのような願いがありますか?」
民主的で、世界中の人たちと連帯できること。
私たちは今の危機から、未来の世代を守らないといけません。
そして、開かれた考え方を持った世代を作っていきたいです。
「日本の皆さんに一言お願いします」
まずは、皆さんがして下さっている努力に、本当に感謝を伝えさせてください。
日本の皆さんの慈愛に溢れた人柄に、本当に助けられています。
Piece of Syriaのスタッフ、ボランティア、ご支援して下さっている皆さんの想いには、感謝の言葉しかありません。
共に力を合わせていきましょう。
(食料の配布を準備する現地のスタッフ)
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