【応援メッセージ】りえねぇ:親の立場から
2022/9/2 00:12
自己紹介
はじめまして。娘が「キッズパフォーマンス集団ほしかぜ」で活動している理事のりえねぇです。ほしかぜでは主に広報を担当しています。
私のキャリアのスタートは小学校教員でした。7人兄弟の長女で小さいころから年下の面倒を見るのが当たり前の環境で、地域でもボランティアなどでキャンプリーダーをやっていた経験から、子どもの成長に関わる仕事を選ぶのは自然な流れでした。
大学卒業後に地元の小学校でクラス担任となりました。しかし、数年教壇に立ってみて「私は何をこの子たちに教えられるんだろう。学校だけが学びや成長の場じゃないよな。私は社会のことを何も知らない。」と思い立ち(学校のブラックな状況にも未来が見えなくなっていたのもあるのですが)、都内で制作会社へ転職します。
制作会社もなかなかの忙しさでしたが、自分がモノを創り出すチームの一員となる楽しさに、仕事にのめり込みました。仕事をしながら結婚、出産、子育てとなるのですが、大きな転換がここでありました。
ワンオペ育児と、両親の病気と死別です。
立て続けに両親の病気が分かり、手術、入院、介護。そして、死別後の手続き、未成年の妹たちと、祖母のいる実家のこと、父の残した借金の処理。その間の二人目の出産。生後1週間のわが子をおぶってのお葬式。今思い返しても、必死に毎日を過ごしていた記憶がよみがえって、込み上げるものがあります。
ある日、そんな姿を見ていた子どもから「仕事って大変なんだね。私、大人になるの嫌だな。」と言われハッとしました。なんてことを子どもに思わせているのだろうと。私は、子どもたちがのびのびと学び、成長できる環境を作りたかったはずなのに。
そこから会社を辞め、わが子を含め子どもが生活し、成長する場の「地域」で働きたいと思い、今はフリーランスとして制作ディレクターをしつつ、「地域づくり」や「子どもの学びや成長の場づくり」に関わっています。今、ほしかぜの運営に関わっているのも、ここで子どもの育つ環境づくりが実現できると思っているからです。
団体との出会いや関わり方
「ほしかぜ」に出会ったのは、子どもと地域のイベントに参加していた時でした。もともと舞台でダンスを踊ったり、人前に出るのが好きだった娘がほしかぜの活動を知り、「私もほしかぜに入りたい!」ということで入会しました。
良くしゃべり、自分の意見を持っている活発な娘ですが、学校ではなかなかなじめないこともあり、不登校気味になっていました。
学校ではない「ほしかぜ」は、本来の彼女らしさをそのまま発揮できる居場所となりました。ほしかぜで色んな体験をしていく中で、自分の好きを見つけてのめり込んだり、問いを持ち考察してみたり、主体的に考え、動くようになりました。悩んだ時、何かにぶつかった時、相談できる仲間と場所を得た娘は、学校との付き合い方も自分の中での落としどころを一生懸命に模索しているようです。
団体での活動や今回のキャンペーンへの意気込みコメント
「ほしかぜ」で、子どもの気持ちも救われたのですが、親としての私もとても救われたと思っています。
ワンオペ育児の孤立感は今でも心の傷になっているなと思います。夫は育児家事に協力的だと思いますが、労働時間は長く、実家にも頼れない中、主な子育ては母親である自分が担うことがほとんどなので、子どもと二人きりの生活は、透明の箱に閉じ込められたような窮屈感でした。自分にも余裕がなくなり、だんだんと子どもと一緒にいるのが怖くなりました。仕事も、子育てもちゃんとできない自分へのもどかしさや子どもへの罪悪感もありました。
そんな状況の中、「ほしかぜ」で子どものありのままを「かわいい!」と受け入れ、「がんばれ~!」と私(親)を介さず色んな人がわが子を応援してくれることが、本当に何よりも嬉しかったです。そして、舞台に立つことで、お客さんにも成長を見守ってもらい、応援してくれて、悩みながらも自分の力をつけているわが子の成長に日々感動しています。
子どもが良くない方向へ向かった時、安易に誰かを責める方向へ行きがちですが、そうではなく、子ども自身ありのままの成長を多くの大人で見守り、寄り添い、応援してくれる環境があることが、子どもにとっても、親にとっても本当に救いになるのではないかと思います。
こういった家庭の状況や親子の気持ちも、「表現活動」と繋がることをあまり知られていない気もしています。どうやったら「表現活動の場づくり」の価値を伝えられるか、このキャンペーンを通して私たちも考えて行けたらと思います。
子どもたちを応援する環境づくりのためにも、応援をどうぞよろしくお願いいたします。
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