ミレーナってなに?
2022/9/23 09:36
今回はミレーナについて紹介します。
ミレーナとは、手のひらに乗るほどの小さなサイズのもので、T字型をしていて、子宮内に挿入して使用します。
黄体ホルモンであるレボノルゲストレルが子宮内に直接放出されることで子宮内膜の増殖を抑え、子宮内膜自体を薄くする等の作用によって避妊の効果を得ることができ、一度装着するとその避妊効果を約5年持続させることができます。
ミレーナを装着することのメリットは
・5年間の避妊効果が得られること
・1度装着してしまえばそのまま生活することができるので毎日服用することが求められる低用量ピルとは違い、「服用を忘れたことによって避妊することができなかった」という事態を避けることができること
・毎日の服用によってかかる費用よりも安く済ませられること
・ミレーナは子宮内膜の増殖を抑えることができるので、強い月経痛や経血の量を減らす事にも有効であること
・避妊効果についても低用量ピルより高いこと
などがあげられます。
一般的に、ミレーナは自費診療で3万円、月経過多や月経困難症と認められれば保険適用となり、1万円で装着することができます。
一方で、低用量ピルは1シート2500円〜3000円が相場であり、これを5年間続けると15万円〜18万円の費用がかかってしまいます。避妊失敗率について、一般的に日本で多く普及している避妊方法のコンドームは2%、低用量ピルは0.3%なのに対して、ミレーナは0.2%と言われていて、ここからもミレーナの避妊失敗率が低く、避妊効果が高いことがうかがえます。
加えて、低用量ピルには注意すべき副作用として血栓症(血管内に血のかたまりが詰まる病気)があります。その危険性が増すという報告があることから、喫煙者の方はピルを内服できません。他にもさまざまな病気や身体状況によって、低容量ピルの内服を断念している方がいらっしゃいますが、ミレーナはそのような方々にとっても女性主体の避妊として最適な選択肢となる可能性があります。
ただ、デメリットとしては、
・装着時に痛みを感じる人もいること
・PMSの改善には効果が期待できないこと
・今後数か月以内ににんしんの予定があるなどで短期間だけ避妊をしたいという場合には向いていないこと
・黄体ホルモンが身体に合わなかったり、性感染症に罹患しているなどの理由で理由で装着できない人もいること
などがあげられます。
さらに、定期的な検診が必要であるといった側面もあります。
これらのように、人それぞれ自分にあった避妊方法を選択することが大切ですが、日本ではまだまだ避妊方法の選択肢が少なく、ミレーナの普及が進んでいない現状があります。
わたしたちはにんしんする可能性のある人が主体的に選択できる避妊のひとつとして、より多くの若者にミレーナを届けたいと思っています。そのためにはみなさまのお力が不可欠です。私たちのマンスリーサポーターになっていただけませんか?
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